THE 八犬伝
エピソード
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万華鏡
落城寸前に追い詰められた安房の国主は、飼い犬の八房に「景連の首を取れば伏姫を嫁にやろう」と戯言のつもりで口約束をする。しかし八房は見事に景連の首をとり、約束どおり伏姫と共に姿を消してしまう。伏姫の許婚の大輔が姫を奪回すべく、八房を狙い撃った銃弾は姫にも…。死の瞬間、八つの霊玉が空に飛散した…。
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闇神楽
犬塚信乃は、父の番作から村雨と呼ばれる名刀を譲り受けた。「足利家に献上することが犬塚家の悲願である」と。だが村雨を狙う者の策略により、番作は自害を遂げ、愛犬の与四郎は重傷を負った。楽にしてやろうと信乃が与四郎に介錯を施すと、傷口から「孝」の文字が浮かぶ不思議な珠が飛び出し、信乃の腕に痣を残した…。
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婆娑羅舞
信乃が村雨を献上すべく旅立った後、濱路の養父母は勝手に陣代への輿入れを進めた。絶望した濱路は自害を図るが寸前に網乾に阻まれ、そのまま連れ去られてしまう。濱路を救うべく現れたのは生き別れの兄、犬山道節であった。その頃信乃は犬川荘助の襲撃を受けるが同じ痣と珠を持つことを知り密かに義兄弟の契りを結ぶ…。
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芳琉閣
古河城下まで辿り着いた信乃は、足利成氏への謁見を許される。ようやく村雨の献上が実現するが、刀は網乾にすりかえられた偽物であった。すぐさま弁明を申し出るが聞き届けられず、刺客とみなされ追われる身に…。信乃を討つために差し向けられたのは、君命に背いたため投獄されていた元獄舎番、犬飼現八であった…!
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夜叉囃子
古河城での対峙で川へと落下した信乃と現八は、犬田小文吾に助けられる。現八とは幼なじみであった小文吾は二人をかくまうが、妹ぬいの夫である房八は、罪人として追手がかかっていることを知り、手柄を得るため二人を捕らえようした…。しかし誤って妻を殺めてしまい、房八もまた逆上した小文吾に切られてしまう…。
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鬼哭蟬
三犬士はぬいの息子大八を連れ、大塚村へと向かった。その頃大塚村では、荘助が養夫婦殺害の疑いをかけられ、処刑されようとしていた。寸でのところで荘助の救出に成功したのだが、彼らの前に稲光とともに火の玉の浮かぶ平原が現れ、そこには網乾の姿が…。八犬士の存在と不吉な言葉を残し消えていった…。