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    ヴァイオレット・エヴァーガーデン

    ヴァイオレット・エヴァーガーデン
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    作品情報
    とある大陸の、とある時代。大陸を南北に分断した大戦は終結し、世の中は平和へ向かう気運に満ちていた。戦時中、軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍を離れ大きな港町へ来ていた。戦場で大切な人から別れ際に告げられた「ある言葉」を胸に抱えたまま――。街は人々の活気にあふれ、ガス灯が並ぶ街路にはトラムが行き交っている。ヴァイオレットは、この街で「手紙を代筆する仕事」に出会う。それは、依頼人の想いを汲み取って言葉にする仕事。彼女は依頼人とまっすぐに向き合い、相手の心の奥底にある素直な気持ちにふれる。そして、ヴァイオレットは手紙を書くたびに、あの日告げられた言葉の意味に近づいていく。

    エピソード

    • 「愛してる」と自動手記人形

      「愛してる」と自動手記人形

      感情を持たない一人の少女がいた。少女は戦うための「道具」として生きていた。名はヴァイオレット。時は流れ戦争は終わり、新たな時代が始まろうとしていた。戦地で傷ついたヴァイレットはベッドの上で目を覚ます。白くなめらかな両腕は、砲弾を受け銀色に輝く義手に替わっていた。彼女に残されたものは、戦場の記憶と上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア少佐〉が最後に告げた言葉だけ。だが、その言葉の意味をヴァイオレットは理解できずにいた。そこへ、一人の男が現れる。元陸軍中佐のクラウディア・ホッジンズ。ホッジンズはギルベルトに代わって彼女を迎えに来たと言う。二人が向かうのは南部の港町・ライデンシャフトリヒの首都、ライデン。活気あふれる人々、美しい港の風景、ライデンの街はヴァイオレットを迎え入れる。新しい街でヴァイオレットは「自動手記人形」に出会う。それは、依頼主の気持ちを言葉に代えて手紙に綴る仕事。時には依頼主が胸のうちに秘めた想いさえもすくい取る。ギルベルトがヴァイオレットに残した言葉―――「愛してる」「自動手記人形」になればその意味がわかるかも知れない。――「愛してる」が知りたいのです。――それは、感情を持たず戦うための「道具」として生きてきたヴァイオレットが、初めて示した意志だった。

    • 「戻って来ない」

      「戻って来ない」

      エリカ・ブラウンには夢があった。夢中で読んだ小説のように、人の心を動かす言葉で手紙を書くこと。だけど、現実は……C.H郵便社に新人の「自動手記人形」〈ドール〉が加わった。人形のように無表情な少女―――ヴァイオレット・エヴァーガーデン。彼女が人の思いを手紙にする「自動手記人形」の仕事に向いているとは誰も、もちろんエリカにも、思えなかった。相手の言葉をそのまま受け取り、思ったこと、感じたことを率直に表現するヴァイオレットには、依頼人の「本当の気持ち」がわからない。そのため依頼人はヴァイオレットの代筆した手紙に怒り、C.H郵便社には苦情が届く。それを隣で見ていたエリカは、どうして彼女がこの仕事を選んだのか不思議でならない。ドールに向いていないのに、必要とされていないのに、――それは、自分も同じ。エリカはヴァイオレットに尋ねる。「どうして、この仕事がいいのよ?」ヴァイオレットは、まっすぐにエリカを見て答える。「たとえ向いていなくても、私はこの仕事を続けたいのです」ヴァイオレットの強い眼差しは、雲間から差し込んだ光のように、エリカに見失っていた夢を思い出させた。今は依頼人の「本当の気持ち」がわからなくても、これから一人ひとりの心と向き合えば、ヴァイオレットにもきっと人の心に響く手紙が書けるはず。そして、自分もいつか――。

    • 「あなたが、良き自動手記人形になりますように」

      「あなたが、良き自動手記人形になりますように」

      良きドール〈自動手記人形〉は、相手が話している言葉から伝えたい本当の心をすくい上げて「手紙」にする。それは、自動手記人形にとって何よりも大切なこと。そして、何よりも難しいこと。自動手記人形の養成学校に通うルクリア・モールバラは、そこで軍人のように振る舞う一風変わった少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンと出会った。銀色に輝く義手で打つヴァイオレットのタイピングは、速く、正確。そして、学科の成績も優秀だった。だが、彼女が代筆したルクリアの両親へ宛てたものは「手紙」と呼べるものではなかった。ヴァイオレットには、わからない。大切な人の『愛してる』も、自分の気持ちさえも。「…心を伝えるって、難しいね」そう呟いたルクリアにも、本当に気持ちを伝えたい人がいた。それは戦争の帰還後に変わり果ててしまった兄のスペンサー・モールバラ。元軍人のスペンサーは両親を敵国の攻撃から守れなかったことを悔やみ続けている。ルクリアがずっと伝えられずにいた、残されたたった一人の家族への本当の想い。―――「生きていてくれるだけで嬉しいの…」ヴァイオレットはルクリアの想いを綴り、スペンサーに届ける。それは、任務でも課題でもない。彼女が代筆した、短いけれど心のこもった「手紙」だった。ドールにとって一番大切なことを知ったヴァイオレットは、自動手記人形としての一歩を歩みだした。

    • 「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」

      「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」

      長かった髪をばっさりと切り捨て、ハイヒールを履いて、お気に入りの衣装をまとえば、気分はライデン一番の自動手記人形。新人ドールのアイリス・カナリーは、働く女性に憧れていた。アイリスに見知らぬ人物から初めての指名が入る。都会を離れたのどかな土地カザリへ向かうアイリスとヴァイオレット。そこで待っていたのはアイリスの両親だった。心配性の両親は都会で働く一人娘に会いたくて、偽名で依頼を出したのだ。両親はアイリスのために誕生日パーティを開き、花婿候補を集める。その中には、アイリスがかつて想いを寄せていた彼の姿も。ショックを受けたアイリスは、途中でパーティを飛び出してしまう。慣れないハイヒールを履いて背伸びをした理由。生まれ育った故郷を離れた理由。それは、実らなかった恋を忘れるため……アイリスが告げた『愛してる』は、長年恋い焦がれた彼の心には届かなかった。『愛してる』という言葉の重さを知るヴァイオレット。『愛してる』はとても勇気のいる言葉。少佐もあの時―――……心の整理がついたアイリスは、ヴァイオレットに代筆を依頼する。自分が台無しにしてしまったパーティの招待客へ、お詫びの手紙を出したいと。すると、それならば両親にも手紙を書いてはどうか、と言い添えるヴァイオレット。「手紙だと届けられるのです。素直に言えない心のうちも、届けられるのです」不器用な娘から両親へ宛てた手紙には、面と向かっては言えないけれど、本当に伝えたい気持ちがつづられていた。人の気持ちは繊細で複雑。時には相手を想うからこそ吐く嘘もある。手紙だからこそ届けられる気持ちもある。ヴァイオレットは少しずつ人の気持ちを理解し始めていた。

    • 「人を結ぶ手紙を書くのか?」

      「人を結ぶ手紙を書くのか?」

      季節は移り、空が高くなる頃。ヴァイオレットは数々の手紙を代筆し、貴族の間で話題の自動手記人形になっていた。今回、ヴァイオレットが代筆するのは隣国へ嫁ぐ王女の恋文。ドロッセル王国の王女とフリューゲル王国の王子が交わす恋文を国民に公開することで、国を挙げて二人の結婚を祝う。これは王国の伝統的な儀式であり、戦時中に敵対関係であった両国の和平を結ぶ「婚姻外交」でもあった。ドロッセル王国の王女・シャルロッテは、14歳のあどけない少女。異国へ嫁ぐことも、侍女のアルベルタと離れることも、不安でたまらない。王女の恋文を代筆するのは、彼女と同じ年頃の自動手記人形、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。ヴァイオレットは古今東西の書物から得た恋愛の知識で、見事な恋文をしたためる。しかし、シャルロッテの表情は晴れない……。数年前。白椿の花壇でのこと。一人で泣いていたシャルロッテに、フリューゲル王国の王子・ダミアンが声をかけた。飾らない笑顔、ありのままの言葉でなぐさめてくれたダミアン。その時、シャルロッテは王子に恋をした。それなのに……。王子から届く自動手記人形が代筆した恋文は、シャルロッテを不安にさせる。美麗に飾られた恋文に、王子の心が見えない。王子と王女の恋文に国民がどれほど沸き立とうとも、国内が平和の気運に包まれようとも、シャルロッテの涙は止まらない。同じ年頃の少女の恋心に触れたヴァイオレット。「あなたの涙を止めて差し上げたい」そう告げて、ある行動に出る。それは、シャルロッテとダミアンに自らの手で恋文を書かせること。ありのままの言葉、ありのままの筆致で綴られた恋文は、二人の心を近づける。そして、ダミアン王子から届いた最後の手紙には一言。「今宵、月下の庭園で待つ」その夜、二人は初めて出会った白椿の花壇で永遠の愛を誓った。結婚式の朝。姫は、生まれる前から時間をともにした侍女・アルベルタに心からの感謝と別れを告げる。シャルロッテの瞳に涙はなかった。同じ頃、ヴァイオレットの瞳にも清々しい秋の空が映っていた。

    • 「どこかの星空の下で」

      「どこかの星空の下で」

      200年に一度の彗星にまみえるように、人と人の出会いも思いがけず訪れ、瞬く間に過ぎていく。たった一度の出会いが人生を変えてしまうこともある。ユースティティアの山間部に建つ、シャヘル天文台。写本課で働く少年、リオン・ステファノティスは人生のほとんどの時間をここで過ごしている。まだ、恋は知らない。天文台の大図書館には、悠久の時を経た書物が数多く眠っている。日々劣化する古書を記録し後世に残す写本課は、仕事の補佐として大陸中から自動手記人形を集めた。タイプライターを片手に国を渡り歩く自動手記人形たち。リオンは彼女たちを母と重ねて嫌厭していた。家を出たまま戻らない文献収集家の父を探すため、幼い自分を置いて旅立った母。リオンは母が自分よりも愛する男を選んだのだと思い、女にも恋にもコンプレックスを抱くようになった。だが、リオンは出会ってしまう。今まで出会ったこともないような美しい少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンに―――その瞬間、リオンの鼓動は今までにない音を鳴らし始めた。リオンは幼い頃に親と別れ、この天文台へと預けられた。ヴァイオレットもまた孤児で、親の顔も知らずに育ったという。自分と似ているヴァイオレットを、ますます知りたいと思うリオン。200年に一度訪れる、アリー彗星の夜。リオンはヴァイオレットを天体観測に誘い、自分のことを話し始める。母親に置いていかれてから、ずっとここに籠もり続けていること。残された者の寂しさ。それでも、母親を大切に思っている気持ち。それは、ヴァイオレットが自分でも気づいていなかったギルベルトへの感情と重なる。「私は、あの方と離れて『寂しい』と感じていた」ギルベルトを思うヴァイオレットの横顔を見て、リオンはヴァイオレットにとって彼が特別な存在なのだと知る。彗星の夜が明け、ヴァイオレットが天文台を発つ日。リオンは長年籠もり続けていた天文台を出て、尊敬していた父と同じ文献収集家として歩み出そうと決意する。自分の足で大陸中を旅して、まだ知らない多くのことを学ぼうと。ヴァイオレットが生きている世界と、同じ空の下で。

    • 「        」

      「        」

      『いつか、きっと見せてあげるね、お父さん』そう言った娘は、もうここにはいない。湖畔にぽつりと立つ屋敷に、人気戯曲家のオスカー・ウェブスターは暮らしていた。オスカーは戯曲の執筆を手伝ってくれる自動手記人形を呼び寄せる。現れたのは、オスカーが名前すら悲しくて囁けない「あの子」と同じ髪色の少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンだった。ヴァイオレットがやって来ても、オスカーは何かを紛らわすように酒を飲み続け、仕事に向かおうとしない。それには理由があった。オスカーには自分の命よりも大切な娘がいた。お気に入りの日傘を差して湖畔を歩く「あの子」の名前はオリビア。『わたしもこの湖を渡ってみたい。あの落ち葉の上なら、歩けるかなぁ』そう言って、オスカーに微笑む。だが、幼い彼女は病に冒され天国へと旅立った。ただ一人、オスカーを残して。大切な人との別れがどれほどつらいことか。ヴァイオレットはオスカーの深い悲しみに共感する。オスカーはオリビアに生前聞かせてやった物語を、子ども向けの戯曲として完成させようとしていた。物語の終盤、主人公は日傘を使って湖を渡り、父の待つ家に帰らなくてはならない。その情景が浮かばず、行き詰まるオスカー。次の瞬間、オスカーの瞳にオリビアの日傘を持って湖に向かって跳躍するヴァイオレットが映る。ブーツが水面の落ち葉に触れて、風の力でふわりと一瞬浮き上がる。その姿に亡くなったオリビアを重ねるオスカー。「死なないで、ほしかったなぁ…」オスカーにはオリビアが微笑みかけたように見えた。「君は死んだ娘の『いつかきっと』を叶えてくれた。ありがとう。ヴァイオレット・エヴァーガーデン」優しさに満ちた瞳で告げるオスカー。だが、ヴァイオレットの瞳の奥には悲しみが宿っていた――。

    • 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

      「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

      インテンス奪還作戦中、ギルベルトは敵の銃弾を受け致命傷を負う。動けなくなったギルベルトを連れて、逃げようとするヴァイオレット。さらに敵の攻撃を受けヴァイオレットの両腕は、失われた。ギルベルトが何度逃げろと告げようとも、ヴァイオレットはその場を離れようとしない。ギルベルトはヴァイオレットに微笑みかける。「生きて、自由になりなさい。心から……愛してる」だが、ヴァイオレットは言葉の意味が理解できず、悲痛に訴える。「私……わかりません、少佐。「あい」ってなんですか……?」敗北を悟った敵軍は自らの総本部であるインテンスを砲撃。崩壊する大聖堂の中に残された二人は、瓦礫の中へ消えていった――。ヴァイオレットはギルベルトが無事だと信じていた。しかし、真実は違った。瓦礫の中からギルベルトが見つかることはなく、未帰還兵として処理され墓が建てられていた。ホッジンズは、瓦礫のインテンスに立ち尽くすヴァイオレットを連れて、C.H郵便社へと帰る。覚悟を決めて真実を告げたホッジンズは、ヴァイオレットが自らの力で 過去を乗り越えるしかないと考えていた。このまま自動手記人形でいてもいいのか、生きていていいのか。それから、しばらくヴァイオレットは部屋に籠り続けた。そこへローランドが手紙を届けにやって来る。差出人はアイリスとエリカ。ヴァイオレットが初めてもらった手紙だった。ヴァイオレットはローランドの仕事を手伝い、市内の家々に手紙を届ける。配達をしながら、どの手紙にも誰かの大切な思いが詰まっていると感じる。ヴァイオレットが多くの人の命を奪ったという事実は決して消えない。だが、その手が手紙を書き、多くの人を救ってきたという事実も決して消えることはない。ギルベルトがつけた「ヴァイオレット」という名。その名にふさわしい人になるように、ヴァイオレットは再び歩き始めた。

    • No title

      No title

      自分が誰かの「いつかきっと」を奪っていたことに気づいたヴァイオレットは、 いつの間にかその身が燃え上がっていたことに気づく。 ――4年前。 北東戦域で拾われた「武器」と呼ばれた孤児の少女は、ギルベルトと出会った。 言葉も話せない少女は、虚ろな瞳でギルベルトを見つめる。 ギルベルトは少女を引き取り、上官の命で彼女を自分の部隊に入れることになった。 ギルベルトは少女を「ヴァイオレット」と名付けた。 その名が似合う女性になるようにと願いを込めて。 ヴァイオレットはギルベルトのもとで、言葉を覚え、文字も書けるようになった。 一方で、その呪われた才能とも言うべき並外れた戦闘能力で、次々と敵兵を倒していく。 一人、また一人。 ヴァイオレットが敵兵の返り血を浴びるほど、ギルベルトの部隊は功績を讃えられ、 ヴァイオレットの噂は「少佐の武器」として瞬く間に広まった。 そして、ギルベルトの心は締め付けられていった……。 それから、月日は流れ、ヴァイオレットの活躍により部隊は順調に作戦を成功させていった。 部隊は、敵国から解放されたばかりのメヒティッヒの町を訪れる。 そこでは、人々が日頃の感謝の気持ちを伝え合う祭りが行われていた。 夜店で売られていたエメラルドのブローチの前で、釘付けになるヴァイオレット。 「少佐の瞳があります」 何と言い表せばよいのか分からないほどの衝撃がヴァイオレットの体を駆け抜ける。 それが「美しい」だと知ったヴァイオレットは、 「言葉がわからなかったので言ったことはありませんが、 少佐の瞳は出会った時から『美しい』です」と伝えた。 その言葉を聞いたギルベルトは、例えようもない苦しみに胸をつまらせた。 南北大戦の決戦の地となる、聖地インテンス。 この地を制圧すれば、戦争は終わりへと向かう。 ギルベルト部隊は内部への侵入に成功し、屋上から全軍突撃の合図を送った。 しかし、ギルベルトに敵の銃口が向けられていることに、誰も気づいていなかった―――

    • 「愛する人は ずっと見守っている」

      「愛する人は ずっと見守っている」

      マグノリア家の屋敷につながる白樺の一本道を、大きなお人形が日傘を差して歩いて来た。 冬の初め、屋敷にやって来た自動手記人形、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。 マグノリア家の一人娘・アンは、好奇心旺盛でお母さんが大好きな女の子。 けれど、最近は気分が晴れない。 母の体調が芳しくない上に、訪ねて来る客が後を絶たない。 一緒におままごとをすることも、本を読むことも、虫を捕まえることもできない。 手紙を書くために母が招いたという「お人形」も、きっと私から母を奪う存在に違いない。 それから、母はヴァイオレットと二人きりでアンに内緒の手紙を書き始めた。 母に近づけないアンの心には、ますます不安が募る。 アンは、誰に宛てたものかもわからない手紙を書くより、少しでも自分と一緒にいて欲しいと願う。 それが叶わないのなら、「せめて手紙を書いている側でお母さんの手を握らせて欲しい」 だって、もう母に残された時間がないことを知っているから……。 それすらも許されず、胸が張り裂けそうになるアン。 わがままを言って、母を悲しませたいわけではないのに、涙が止まらない。 「手紙なんて届かなくていい」と泣きじゃくるアンに、ヴァイオレットは優しく告げる。 「届かなくていい手紙なんて、ないのですよ」 そう言って、ヴァイオレットはアンをそっと抱きしめた。 ヴァイオレットが屋敷を去る日。アンはヴァイオレットのあたたかな頬に小さなキスをした。 その時、ヴァイオレットが「お人形」ではなかったと知るアン。 ヴァイオレットは、愛らしいアンに優しく微笑みかけた。 ヴァイオレットがアンに内緒で代筆した手紙。 それは、50年間にわたってアンの誕生日に届く、母からの手紙だった。 将来、母が亡き後もアンは手紙によって、母の愛情を受けて育つ。 遠く離れたところにいる、母に見守られながら。

    • 「もう、誰も死なせたくない」

      「もう、誰も死なせたくない」

      C.H郵便社に、戦場の兵士から代筆依頼が届く。 ホッジンズは依頼を断るつもりでいたが、偶然その依頼を立ち聞きしてしまうヴァイオレット。 ―――戦場にも誰かに想いを伝えたい人がいる。 ヴァイオレットはホッジンズに黙って戦場へ赴いた。 クトリガル国、メナス基地。 そこは、内戦が勃発したばかりの危険地域。 たどり着くことさえも困難な場所だった。 ヴァイオレットは現地のヴァンダル郵便局の協力を得て、飛行機で基地へ向かう。 依頼主のエイダン・フィールドは、所属する部隊の出撃命令を受けて雪山の中を歩いていた。 戦争はもう終わったはずなのに、恋人のマリアと両親が待つ故郷には、まだ帰れない。 突然、鳴り響く銃声。 物陰から兵士たちを狙っていたのは、ガルダリク帝国の残党。 まるで狩りを楽しむかのように、兵士たちを次々に撃つ。 「嫌だっ……!! 死にたくないっ!! 俺はっ……帰るんだ!!」 逃げ惑うエイダンだったが、彼から散った鮮血は雪を赤く染め上げた。 凄惨たる戦地に、上空から一人の少女が降りてくる。 それは、C.H郵便社の自動手記人形ヴァイオレット・エヴァーガーデン。 ヴァイオレットは残党を振り払い、エイダンを担いで小屋に隠れ、傷の手当を施す。 だが、死期を悟ったエイダンは手紙を書いて欲しいと頼む。 自分を育ててくれた両親への感謝の手紙。 そして、故郷に残してきた幼なじみの恋人マリアへ「愛してる」と。 エイダンの言葉を指の動きで記憶するヴァイオレット。 ヴァイオレットはエイダンを看取った。 「大丈夫ですよ、旦那様。手紙は必ずお届けいたします」 夜が明け、ヴァイオレットはエイダンの故郷へ舞い降りた。 マリアとエイダンの両親は手紙を届けてくれたヴァイオレットに涙ながらに感謝を告げる。 「エイダンを帰してくれてありがとう」 本当は助けたかった。でも、助けられなかった。 やりきれない想いに、胸が締め付けられるヴァイオレット。 「もう、誰も死なせたくない」

    • No title

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      大陸の南北をつなぐ大陸縦断鉄道。 平和の象徴として完成したこの鉄道を使って、 ライデンシャフトリヒとガルダリク帝国が、和平書簡を交わす。 C.H郵便社からは条約文書を代筆するカトレアと、その護衛のベネディクトが同行する。 和平反対派は鉄道の破壊を目論み、それを阻止するためにディートフリートの部隊が招集された。 一方ヴァイオレットは、エイダンの故郷に手紙を届けた帰り道で飛行機から不審な煙を目撃する。 それは和平反対派による破壊活動の痕跡だった。 良からぬ気配を感じ、機関車の停車場所に降り立ったヴァイオレットは、カトレアたちと遭遇する。 この時、すでに車両には敵兵が潜入していた。 ディートフリート・ブーゲンビリアは、ヴァイオレットを激しく嫌悪する。 「貴様は道具だ。俺が敵を皆殺しにしろと命じたら、平然と殺すんだろう?」 しかし、ヴァイオレットは不殺を訴え、ディートフリートが差し出した武器を拒否する。 自分の知らないヴァイオレットの姿。 ディートフリートは、その変化を認めたくなかった。 ヴァイオレットは素手で敵に応戦する。 反対派を率いるメルクロフ准将は、 ヴァイオレットが「ライデンシャフトリヒの戦闘人形」だと気づき、憎しみを露わにする。 次々とヴァイオレットに襲いかかる敵兵。 エメラルドのブローチを奪われ、敵に捕らわれてしまう。 メルクロフ准将の手中にあるブローチを見つめ、ギルベルトの瞳を思い出す。 メルクロフ准将がヴァイオレットにむかってサーベルを振り上げた瞬間、 銃を構えた男がサーベルを撃ち落とす。 それは、ディートフリートだった。 ディートフリートは、ギルベルトを守れなかったヴァイオレットのことを憎んでいた。 「お前がギルを殺したんだ。だからお前も死んでしまえ!!」 ディートフリートの言葉が胸に突き刺さるヴァイオレット。 だが、それでもはっきりと言い返す。 「少佐は、それでも生きろとおっしゃったのです」 その時、ライフル銃の弾丸が放たれ、ヴァイオレットはディートフリートの前に飛び出した――。

    • 自動手記人形と「愛してる」

      自動手記人形と「愛してる」

      ヴァイオレットは銃弾からディートフリートを守った。 不敵な笑みを浮かべ機関車から飛び降りたメルクロフ准将。 その真意に気づいたディートフリートは機関車の緊急停止を試みる。 仕掛けられた爆弾の撤去に向かうヴァイオレット。 和平反対派の思惑は彼らの手によって阻まれた。 そして、ライデンシャフトリヒとガルダリク帝国の和平調印式が行われ、戦争は終わった。 ヴァイオレットたちはライデンへ帰り、いつもの仕事に戻る。 飛行機で空から手紙を届ける航空祭を前にして、 C.H郵便社には代筆の依頼人がひっきりなしに訪れていた。 代筆に追われるドールたち。 カトレアとホッジンズは、ヴァイオレットにも自分の手紙を書くように勧める。 「今のあなたが思う通りに書けばいいのよ、心のままにね」 初めて書く自分の手紙――― そこへ、ディートフリートがヴァイオレットを訪ねて来た。 連れて行かれたのは、ライデンのブーゲンビリア邸。 ヴァイオレットは、そこで初めてギルベルトの母親であるブーゲンビリア夫人と対面する。 息子を心から愛している夫人は、ヴァイオレットに語りかける。 「あの子は、生きてる。心の中で。だから決して忘れない。 思い出す度につらくても、ずっと想って生きていくわ。だって、今も愛しているんだもの」 「はい」―――。夫人の言葉に、ヴァイオレットは強くうなずいた。 航空祭当日。 たくさんの想いがつまった手紙は、空から風に乗って大陸中へ旅立った。 ヴァイオレットも手紙を書いて空から飛ばす。 「親愛なるギルベルト少佐――」 その手紙が届くと信じて――。 C.H郵便社に依頼をすれば、大陸のどこへでも彼女はやって来る。 水色の日傘を差して、エメラルドのブローチをつけた、義手の自動手記人形が。 「お客様がお望みなら、どこでも駆けつけます。 自動手記人形サービス、ヴァイオレット・エヴァーガーデンです」

    • 「きっと"愛"を知る日が来るのだろう」

      「きっと"愛"を知る日が来るのだろう」

      とある大陸の、とある時代。大陸を南北に分断した大戦は終結し、世の中は平和へ向かう気運に満ちていた。戦時中、軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍を離れ大きな港町へ来ていた。戦場で大切な人から別れ際に告げられた「ある言葉」を胸に抱えたまま――。街は人々の活気にあふれ、ガス灯が並ぶ街路にはトラムが行き交っている。ヴァイオレットは、この街で「手紙を代筆する仕事」に出会う。それは、依頼人の想いを汲み取って言葉にする仕事。彼女は依頼人とまっすぐに向き合い、相手の心の奥底にある素直な気持ちにふれる。そして、ヴァイオレットは手紙を書くたびに、あの日告げられた言葉の意味に近づいていく。

    スタッフ

    • 3D監督

      山本倫
    • アニメーション制作

      京都アニメーション
    • アニメーション制作協力

      アニメーションDo
    • ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

      ABCアニメーション ポニーキャニオン ランティス 京都アニメーション 楽音舎
    • キャラクターデザイン・総作画監督

      高瀬亜貴子
    • シリーズ構成

      吉田玲子
    • シリーズ演出

      藤田春香
    • 世界観設定

      鈴木貴昭
    • 原作

      暁佳奈
    • 小物設定

      高橋博行
    • 撮影監督

      船本孝平
    • 暁佳奈

      KAエスマ文庫
    • 監督

      石立太一
    • 編集

      重村建吾
    • 美術監督

      渡邊美希子
    • 色彩設計

      米田侑加
    • 製作

      ヴァイオレット·エヴァーガーデン製作委員会
    • 音楽

      Evan Call
    • 音楽制作

      ランティス
    • 音響制作

      楽音舎
    • 音響監督

      鶴岡陽太
    • ヴァイオレット·エヴァーガーデン製作委員会

      楽音舎
    • キャラクターデザイン

      高瀬亜貴子
    • 暁佳奈

      KAエスマ文庫
    • 音楽プロデューサー

      斎藤滋

    キャスト

    • アイリス・カナリー

      戸松遥
    • ヴァイオレット・エヴァーガーデン

      石川由依
    • エリカ・ブラウン

      茅原実里
    • カトレア・ボードレール

      遠藤綾
    • ギルベルト・ブーゲンビリア

      浪川大輔
    • クラウディア・ホッジンズ

      子安武人
    • ベネディクト・ブルー

      内山昂輝

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    DOG DAYS″

    DOG DAYS″

    ミルヒオーレと交わした再会の約束が守られ、シンクが再び勇者としてフロニャルドへ召喚される場面から物語が始まる。今度は、幼馴染みのレベッカ・アンダーソンと従姉の高槻七海(ナナミ)にも声を掛けており、レベッカはシンクとともに紀乃川市からビスコッティへ、イギリス在住のナナミはロンドンからガレットへとそれぞれ召喚される。 現地では勇者帰還を祝っての戦興業が開催されており、ミルヒオーレたちと再会を果たしたシンクも再び勇者として参戦する。

    2015年

    劇場版 デジモンアドベンチャー

    劇場版 デジモンアドベンチャー

    真夜中のパソコン画面から奇妙な生物・ボタモンが生まれる。不安がる太一をよそに、大喜びの妹・ヒカリ。やがて、ボタモンは“コロモン”、“アグモン”へと進化する!そんな時、デジタルモンスターたちの住んでいるデジタルワールドが出現する。そこへ怪鳥型モンスターがアグモン目掛けて突進してくる。

    1999年

    プラネテス

    プラネテス

    主人公ハチマキ(星野八郎太)はサラリーマン。宇宙ステーションでデブリ(宇宙ゴミ)回収を仕事にしている職業宇宙飛行士だ。自分の宇宙船を手に入れるため、同僚のユーリやフィーらとデブリを回収する日々。今年で4年目を迎えた25歳、そろそろ自分の生き方を考え始めてきた。そんな折、ハチマキの働くデブリ課に新入社員が配属された。彼女の名前はタナベ(田名部愛)。初めは、何かにつけて反発し合っていたが、やがて二人は惹かれ合っていく。2075年。地球、宇宙ステーション、月の間を、旅客機が普通に行き交う世界で、ハチマキはどう想い、成長していくのか。

    2003年

    映画 ざんねんないきもの事典

    映画 ざんねんないきもの事典

    自然豊かな島でくらす甘えんぼうのコアラ・リロイは、自分だけのユーカリの木、 “ホームツリー”を探す旅に出発! 途中で出会ったアオバネワライカワセミのクーカ、 ウォンバットのワンダと一緒に旅をつづけるけれど、天敵のディンゴにおそわれて、 ホームツリー探しには危険がいっぱい! にげることしかできない自分を “ざんねん”だと悲しむリロイの前に、不思議ないきものが現われて…… リロイはピンチを乗りこえ、自分だけのホームツリーを見つけることができるのかな?

    2022年

    蒼き伝説シュート!

    蒼き伝説シュート!

    田仲俊彦(トシ)、平松和広、白石健二は、中学時代を共にサッカー部で過ごしたサッカー少年たち。そんな彼らの憧れは、眩しいばかりに輝きを放つ高校生ファンタジスタ・久保嘉晴だった。しかし久保と同じユニフォームを着ようと入学した掛川高校で、サッカー部に入部したのはトシただひとり。平松は勉強に専念し、白石は中学時代に起こした事件がきっかけでサッカーから距離をとっていたのである。そんな三人を再びフィールドに集結させたのは、幼なじみの少女・遠藤一美だった。ひたむきにサッカーに打ち込み、久保の背中を追い続けるトシ。一美に想いを寄せつつ、なかなか言い出せない平松。大事な時に限ってトラブルを起こす白石。一美は久保に憧れつつ、次第にトシに心惹かれてゆく…。淡い恋模様。ライバルたちとの激しい戦いと、そこに芽生える友情。トシたちは今、子供のように純粋な心でボールを追いかける。高校サッカー界の頂点、夢の国立競技場を目指して!

    1993年

    文豪ストレイドッグス DEAD APPLE

    文豪ストレイドッグス DEAD APPLE

    はじまりは、6年前。 あらゆる組織を巻き込み血嵐吹き荒れた 88日間の「龍頭抗争」は、 ヨコハマ裏社会史上最多ともいわれる 死体の山を積み上げることとなった。 ポートマフィアの盟友である中原中也とともに その死線をくぐり抜けた太宰治が、 亡き〝友〟の言葉を懐いて ボス・森鴎外と決別し、新たな場所に己の生を見出したのは、 それから2年後のことである。

    2018年

    蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-

    蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-

    2039年、人類は温暖化に伴う急激な海面上昇により、地上での版図を大きく失った。それに呼応するかのように、霧を纏う謎の軍艦群「霧の艦隊」が世界各地の海洋に出現、搭載した超兵器で人類の艦を攻撃し始めた。人類は持ちうる戦力を投入し、最終決戦「大海戦」に臨むも、「霧」の圧倒的な武力の前に脆くも敗れ去った。全ての海域、運搬経路を「霧の艦隊」によって封鎖され、政治経済は崩壊、人類は疲弊の一歩をたどっていた――― 「大海戦」から7年。士官候補生・千早群像の前に現れた、「霧の艦隊」の潜水艦「イ401」。敵であるはずの「イ401」、そのメンタルモデル「イオナ」との出会いは群像に、そして人類に何をもたらすのか・・・?

    2013年

    黄金戦士ゴールドライタン

    黄金戦士ゴールドライタン

    異世界「メカ次元」の歪みから生まれた悪のイバルダ大王が、三次元への侵略を開始した。その野望を阻止するためにやってきたメカ次元の戦士ゴールドライタンは、人間の少年ヒロと出会い、共に世界を守るための仲間となる。普段は小さなライターのような姿をしたゴールドライタンは、巨大化して黄金に輝くロボットへと変形。頼れる仲間ライタン軍団や、ヒロの友達わんぱくレンジャーと共に、イバルダ大王に戦いを挑む。

    1981年

    ONE ~輝く季節へ~

    ONE ~輝く季節へ~

    人気美少女PCゲームを元にしたOVAの全集。平凡な日常を送る主人公が、自分の存在が薄れていることに気付き、残された時間の中で他者との繋がりを求めて奮闘する。人と人との絆がテーマのラブストーリー。

    2001年

    ALL OUT!!

    ALL OUT!!

    神奈川高校、入学式当日。体格は小さいが負けん気は人一倍の初心者・祇園(ぎおん)がラグビー部に入部し、物語は動き出す。過去のある出来事からラグビーに打ち込めない同級生・石清水(いわしみず)、面倒見がよく部員を気遣う副キャプテン・八王子(はちおうじ)、そして、圧倒的迫力と誰よりも熱い闘志を胸に秘めたキャプテン・赤山(せきざん)。体格も個性もバラバラなメンバーが、青春というグラウンドでぶつかり合いながら成長して行く。すべて出し切った先にある、最高の舞台を目指して―!

    2016年

    ナイトウィザード The ANIMATION

    ナイトウィザード The ANIMATION

    テーブルトークRPG「ナイトウィザード」を原作にしたTVアニメ。我々が住む地球という世界は、「常識」という名の結界によって守られている。しかし、その移ろいやすい常識の隙をつき、外世界から侵魔(エミュレーター)と呼ばれる非常識の力を持ったものたちが、侵入してくる。彼らの前では、科学と言う常識で生み出された武器のたぐいはいっさい通用しない。だが、彼らに対抗できる力を持ったものたちがいる…。それが、ナイトウィザード。世界を支配しようとする裏界(りかい)の魔王たちは、長年に渡って人間界に侵略を試みてきたが、200X年4月より、その戦いが激化し「マジカル・ウォーフェア」と呼ばれる戦争に突入。その戦争を終結させる力を持った運命の人物が、ヒロイン・志宝エリス。彼女がナイトウィザードとして覚醒し、宝玉の一つを手に入れたところから、この物語は始まる…。

    2007年

    雲のように風のように

    雲のように風のように

    時は槐暦元。素乾国の皇帝が死に、新皇帝コリューンの妃候補が全国から集められることになった。緒陀県に住む14歳の田舎娘、銀河は妃の住む後宮を「勉強ができ、三食昼寝つきの楽しいところ」と思い、妃候補に志願。ものおじしないこの銀河、女大学での講義を優秀な成績でおさめるや、見事正妃の座を射止めた。ところが折悪しく反乱軍の暴動が起こり、銀河は後宮軍を組織して反乱軍に立ち向かうことになる。皇帝への愛のために戦う正妃・銀河。その運命やいかに!

    1990年

    君に届け

    君に届け

    陰気な容姿のせいで霊感があると恐れられ、「貞子」というあだながついてしまっていた爽子は、わけへだてなく接してくれる風早翔太に憧れている。自分を変えたいという爽子の背中を押してくれる風早や、矢野あやね、吉田千鶴、真田龍といったクラスメイトたちとの関わりの中で、爽子は少しずつだが自分の殻を破っていく。ピュアな爽子が友情や恋、ライバルや友達の失恋などいろんな「初めて」を知っていく過程を、丁寧に描いていく学園青春ストーリー。

    2009年

    GRANBLUE FANTASY The Animation

    GRANBLUE FANTASY The Animation

    ここは、空に多くの島が漂う、空の世界。神秘を奉る島ザンクティンゼルに暮らす少年・グランと一緒に暮らす相棒のビィは、ある日、空から落ちてきた少女・ルリアと出会う。ルリアは、この空の世界を強大な軍事力によって支配しようとする軍事国家・エルステ帝国から逃れてきたのだった。グランとルリアは、帝国から逃れるため、そしてグランの父が残した「星の島イスタルシアで待つ」という手紙を手に、壮大な空へと旅立つ。

    2017年

    ぽてまよ

    ぽてまよ

    ほにほにキュートなスゴイやつ! パン好きの無口な中学生・森山素直。彼の家の冷蔵庫から突然現れた謎の生き物、それが「ぽてまよ」だ。ぽてまよは黒い猫耳としっぽを持つ2頭身の不思議キャラだが、なんとなく素直と一緒に暮らすことになる。さらにそのふわふわしたやわらかい感触や風貌、ほにほにした可愛らしいしぐさから、謎の生き物ながら学校でも人気者になる。そしてもう1人(?)、ぽてまよと同じく森山家の冷蔵庫から謎の生き物「ぐちゅ子」が現れる。凶暴で人見知り気味な ぐちゅ子は、何故かぽてまよをライバル視(!?)。ただでさえ風変わりなクラスメイトに囲まれていた素直の日常は、訳が分からないながらも、ますます賑やかで面白くなっていくのでした。

    2007年

    純潔のマリア

    純潔のマリア

    中世ヨーロッパ、百年戦争の時代を舞台に描かれる、最強にして処女、魔女にして聖女の名を持つ少女の物語――。 人知れず森にすむ、外見は少女だが強大な魔力を持つ魔女マリア。 恋はしたいけどその先はちょっと怖いお年頃…な彼女は目の前に溢れる戦争や争いが大嫌い。 兵士や戦争を止めない教会を、普段はフクロウ姿のサキュバス・アルテミスを放って惑わし、時に強大な魔力をもって、戦場そのものを消滅させ戦争をかき乱す。 しかし、魔力をもって人の世に介入する彼女の行動は、天界の方針に沿わないと大天使ミカエルに目を付けれられてしまい… こうして、天使と教会と百年戦争に、魔女は真っ向ケンカを売った。処女だけど。

    2015年

    タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~

    タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~

    未来を切り拓くのは運命か、それとも自らの行動か。 タイムスリップ、そして個性豊かで魅力的な科学者たちとの出会いは、少女に何をもたらすのか―。 3年間行方不明の父親。その父親を追う謎の人物。父親から本を託された憧れの人。父親がくれたペンダント…。 ちょっとミステリアスな要素あり、感涙あり、笑いありのサイエンス・アドベンチャー。 【少し賢くなれる電撃タイムスリップ体験!】をコンセプトにした、今までにはないアニメ―。 それが『タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~』である。

    2016年

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