花田少年史
エピソード
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はじまりはじまり
近所でも類をみない悪ガキ・花田一路。ある日、いたずらが過ぎ、母・寿枝に追われたすえ自動車に激突!…宙に舞う謎の美女と遭遇する…。幸い、一路は奇跡的に助かったものの、頭に九針のキズを負ってしまう…。
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ユキおばけの願い
一路は自動車事故による頭のキズと共に、オバケが見え、話しができるという能力を持ってしまった。そこへある晩、美しい女性のオバケ・ユキが現れ、助けて欲しいと訴えられるが、泣いて嫌がる一路。翌朝、続けざまに近所の犬・チロに引っ張られ、後をついていく…。一方、ユキもある人に会って欲しいと一路に迫るが…。
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花田ジロ
ある日、一路の前にご近所に住む、通称・吉川のバアちゃんが現れた。ポックリと死んでしまいオバケとなったバアちゃんに一路は迷惑そうだ。聞けば、飼い犬のチロの子供を世話してくれないかと言う。バアちゃんはあの手この手で説得し、一路はとうとう飼うのを引き受けてしまう。花田家の次男坊・花田ジロと命名される子犬であったが、ジロは翌日姿を消してしまうのであった…。
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ひまわりの咲く家
ある日、一路のもとに新という名の少年が現れた。川に落ちて死んでしまったというオバケの少年・新は、一路にあるお願いをする。子供を亡くしてから亡霊のように生きている母親を助けて欲しいと言うのだ。またもや、新の導くままに母親のもとに赴く一路少年。そこには、ひまわりを大事に育てている新の母親がいた…。
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ちんちんジジイ
ちんちんジジイは、いつも裸のおちゃめな“おいちゃん”のオバケ。彼の願いとは、一路にある‘手紙’を処分してほしいということ。しかもその‘手紙’は彼の奥さんのもとにあると言う。いつものように脅され、いやいや願いを聞き入れる一路。ちんちんジジイの名は柳原歳三、奥さんは柳原タツ。家の表札の前に立ちすくむ一路の前に、強面の奥さんが現れる…。
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桂ちゃん
ある日、一路の友達・壮太の母親と、同級生の女の子・桂ちゃんの父親のあいだでお見合いが執り行われる。甘えん坊の壮太とは対照的に男勝りの桂ちゃん。子供達の思いとは裏腹に、縁談はうまくいきそうだ。運動会の練習のとき、壮太を悪く言う桂ちゃんと一路は取っ組み合いのケンカをしてしまう…。
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ハムカツ
桂ちゃんは自分の父親と壮太の母親との縁談を、あいかわらず快く思ってない。そこで、壮太の母親は桂ちゃんの大好物、ハムカツが入った弁当を、桂ちゃんに渡してほしいと壮太に託す。しかし、その心配りを桂ちゃんは毎回拒絶。一路が代わりに弁当を平らげることになってしまう…。
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おっぱいに泣く
ある日、算数の授業中、一路に突如何かが憑依する。算数のみならず全教科のテストで満点を取ってしまい、学校は大騒ぎに。「今度はキミが僕の願いを叶える番だ…」と現れたのは秀才オバケ・織田学・没年20歳。彼は一路に1度だけ女性の胸に触れてみたいと願う…。
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マダム・カトリーヌ
マダム・カトリーヌは生前はあこぎなインチキ占い師だったオバケ。それが死んだとたんに霊感が冴えわたって、何でも先が見えるようになってしまったという。彼女は成仏するどころか、地獄に行くか行かないかの問題を抱えているゆえに、一路と手を組みたいと言い出す…。
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家族
慌ただしい朝、いよいよ壮太の家に桂ちゃん達が引っ越してくることになった。引っ越しのあとは神社で結婚式を挙げ御披露目の宴会へと続く。みんな幸せそうだ。そんな中、一路と壮太の前に猛と名乗る少年が現れる…。
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人生最大の危機
ある晩、一路のもとに再びマダム・カトリーヌが現れる。彼女は一路に生死にかかわる危険が迫ってると告げる。翌朝、誰に対しても疑心暗鬼になってしまう一路。一方、ある若者は自動車事故に会い生死の境をさ迷っていた。彼は瀕死のなか、どうしても一人だけ逢いたい女 (ひと) がいると願っていた…。
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大切なもの
瀕死の若者の名は、俵崎春彦。大地主・俵崎財閥の一人息子だ。春彦は、一路と危篤状態の身体を交換し、逢いたい女 (ひと) ・加奈に会いに行く。二人で同棲していたとき以来、久しぶりに懐かしい町に戻った春彦。そこには加奈と赤い髪の女の子・夏っちゃんがいた…。
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13年目の相棒
一路は姉・徳子のスカートにイタズラし、悪行三昧。それがもとで姉弟ゲンカがはじまり、花田家は朝から騒がしい。そんな中、徳子のクラスに東京から転校生の男の子がやってきた。名前は横溝人志。その日から徳子はすっかり彼にのぼせてしまう。ある晩、徳子が持ち帰ってきた、横溝くんが写っている写真がもとで異変が起きる…。
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天の邪鬼
写真の中の横溝くんの正体は天邪鬼(あまのじゃく)だった。時間空間を自由自在に飛び回り、人間の弱い心のスキ間に入ってイタズラする悪いヤツ。彼は13年前にした、あるイタズラが原因で横溝くんの中に閉じ込められてしまっていたのだ。自由になるためには、本来女に生まれるはずだった横溝くんの運命を元に戻さなければいけないという。そんな天邪鬼により、一路は13年前に飛ばされしまう…。
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ゴンパチ
一路は合田先生のそろばん塾に入塾した。合田先生、通称・ゴンパチは一路の父・大路郎も世話になった大変キビシイしつけをする人。入った早々、一路はゴンパチの“洗礼”を受けるが、全くこたえていない。そんな最中、ゴンパチは好物の大福をノドに詰まらせてしまう…。
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花さん
一路の助けの甲斐も無く、大福をノドに詰まらせ死んでしまったゴンパチ。とても恥ずかしくカッコウ悪い死に様だったゆえに、ゴンパチらしいキチンとした死に方に手直しする羽目になった一路。葬式も終わったある日、成仏したはずのゴンパチが一路の前に何故か再び現れる…。
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おばけ桜の下で
ゴンパチが成仏できない理由、それは、ある女性に対する“未練”であった。ゴンパチ (本名:合田優太郎) には、若いときに『花さん』という恋人がいた。しかし、花さんとのおばけ桜の下での大事な“約束”を果たせなかったゆえに、想いを遂げられなかった過去があるという…。
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約束
クラスメイトの洋平が丸坊主になって、一路にケンカをふっかけてきた。一路は洋平たちの野球チームの助っ人を頼まれていた約束をすっかり忘れてしまい、洋平はそのせいで負けて坊主にされてしまったのだ。洋平に絶交されてしまった一路は機嫌が悪い。そんな最中、おねえちゃんのオバケが一路の前に現れる…。
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走れメロン
おねえちゃんのオバケの名前は“メロン”。しかしまだ洋平はメロンとの約束を思い出せないでいた…。ある日、洋平と仲間が川辺で捨て犬を発見する。かわいい捨て犬に心奪われる仲間たち。その光景を機に、洋平はようやく1年近く前の大事な‘約束’を思い出し、一路を引き連ればあちゃんのいる田舎に急行するのだが…。
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クリスマスプレゼント
一路らが野球のゲーム中、ボールがある男の子のもとへ転がっていった。ボールを拾ってくれず無愛想な男の子。その帰り道、一路は自転車でおじさんと衝突してしまいケガを負わせてしまう。そこで、おじさんは一路に貴人 (たかひと) という男の子にクリスマスプレゼントを届けることをお願いするのだが…。
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雪降る夜に
一路から受け取ったグローブが、父からのクリスマスプレゼントだとわかった貴人は、幼い頃、野球少年だった話や父との思い出を一路に語り出す…。
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りん子
山の中で一路は突然、石をぶつけられた。犯人は見なれない少々おてんばな女の子。さっそく二人は一路の笛がもとでもみ合いを始める。ところが、その子は一路の親戚で、しばらく花田家で預かる子だった…。
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夜のおつとめ
りん子は一路にキスをした。一路のお嫁さんになるという彼女に、複雑な想いを抱く一路。二人は探検と称して、“立入禁止”の縁切山に入る。りん子は一路に、谷に落ちてしまったお地蔵様を元の所に戻してほしいとお願いをするが…。
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母子地蔵
縁切山のまぐそ坊主 (和尚) は一路に、りん子はこの世の者ではないと警告した。一路以外の人々にもりん子は見えているゆえに、和尚の話に耳を貸そうとしない一路。一路は和尚から逃れ、縁切山のりん子のもとへ急行するのだが…。
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かたくりの花
【最終話】和尚はりん子の霊から一路を引き離すために、一路の母・寿枝のもとへ駆けつけた。一路を連れ戻しに縁切山に急行する寿枝。一方、一路とりん子はようやくお地蔵様を崖上の元の場所に戻し終わっていた。が、しかし、一路はりん子に誘われるまま魂を抜かれてしまうのであった…。いよいよ涙々の大団円へ!
スタッフ
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アニメーションプロデューサー
吉本聡 -
アニメーション制作
マッドハウス -
キャラクターデザイン
兼森義則
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プロップデザイン
清水洋 -
プロデューサー
丸山正雄 山下洋 田村学 -
企画
大島満 大澤雅彦 -
原作
一色まこと -
監督
小島正幸 -
編集
寺内聡 -
美術
池田祐二 -
録音
川崎公敬 -
音楽
平野義久 -
音響効果
倉橋静男 -
音響監督
本田保則
キャスト
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村上壮太
桑島法子 -
花田一路
くまいもとこ -
花田大路郎
矢尾一樹
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花田寿枝
田中真弓 -
花田徳子
竹内順子 -
花田徳路郎
野沢那智