宇宙兄弟
エピソード
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弟ヒビトと兄ムッタ
2006年。南波六太(12歳)と日々人(9歳)の兄弟は、偶然にも月へ向かうUFOを目撃し、その感動から、ある『約束』を交わした。そして時は流れ、2025年。勤め先をクビになって落ち込んでいた兄・六太のもとに、宇宙飛行士になった弟・日々人から運命のメールがくる。六太が思い出した、『約束』の内容とは―?
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俺の金ピカ
新規宇宙飛行士の選抜試験に書類合格した六太。しかし、続く一次審査を受けるか迷っていた。悩んだ末、六太は天体観測所で働くシャロンに会いに行く。シャロンは子どもの頃、六太がはじめて楽器を選んだ日のことを語りだした。「今のあなたにとって、一番金ピカなことはなに?」六太が思い出した大事な気持ちとは――?
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有利な男と走る女医
二次審査には進んだものの、自分より努力している受験者たちを目の当たりにしてしまった六太。「なんとか良い成績を残さねば!」と焦っていたところに、肺活量の試験がはじまった。早々に受験者たちがギブアップする中、六太と伊藤せりかだけが互角の戦いをみせる。果たして勝負の行方は――!?
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日々人の隣
一週間続いたJAXAの二次審査も、残すは最終面接だけとなっていた。なにかと宇宙飛行士である弟・日々人と比べられ、はた迷惑な注目を浴びていた六太は、ここぞとばかりに気合を入れる。「俺は南波日々人のお兄ちゃんで終わらねえぞ―」果たして六太は、無事に面接を乗り越え、宇宙を目指すことができるのだろうか―?
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足りない日々
六太は、NASAの家族支援プログラムを使ってタダでアメリカ・ヒューストンへ来ていた。APO(アポ)と名づけられたパグ犬に追いかけられはしたが、無事に日々人と再会。その夜、ふとしたことで日々人の本音を聞いてしまう。「もっと、張り合えよ……つまんねえよ」そう六太に言い放った、日々人の真意とは――?
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頭にまつわるエトセトラ
日々人の招きで、ついに宇宙の本場、NASA・ジョンソン宇宙センターを訪れた六太。そこで見たものは、人一倍激しいトレーニングをこなす、サムライボーイ・日々人の姿だった。つい嫉妬して落ち込む六太だが、そこにさらに追い打ちがかかる。JAXAの審査が不合格にされそうになっているというのだ――!
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拝啓日々人
元後輩からの電話で『元上司が六太の悪口をあることないことJAXAにぶちまけた』と聞いた六太は、ゴミ情報やゴミ知識を一心不乱に集める『コロコロムッタ』へと変身してしまった。日々人は、なにかあったのではないかと六太を問い詰める。一方ヒューストンでは、消火器男という強盗犯が巷を騒がせており――?
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白煙天国
強盗犯・消火器男に襲われピンチを迎えた六太だが、その結果は、勇敢にも犯人を倒し、市民を救ったヒーローとして人気者になってしまっていた。テレビにも出演し、オジーは六太が犯人にダイビングヘッドを食らわせたと熱弁。ますます盛り上がる観客の中、ステージ上の六太は一人冷や汗を浮かべていた。その真相とは―!?
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それぞれの覚悟
3次審査を受けるため日本へ帰国することとなった六太。しかしその表情は硬く、飛行機の中でも悪夢にうなされてしまっていた。それは、帰国前偶然みつけてしまった日々人の手紙が理由だった。その内容は、両親や自分に向けられた『遺書』。実際自分の弟が死を覚悟しているということに、ショックを隠せないでいた――。
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バスバス走る
ケンジもせりかも、強い覚悟や動機があって宇宙を目指していると知った六太。しかし自分は宇宙への憧れだけ。ほかの受験者と比べ、自分にはなにがあるのかと迷っていた。シャロンはそんな六太の気持ちをほぐす。三次審査の会場で六太たち受験生を待っていたのは、窓という窓を鉄板でふさがれた異様なバスだった――!
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閉じ込められたライバル達
六太たち受験者は、ついに目的地へと到着した。そこは殺風景で広大な屋内、しかも外の様子がなにも見えない不気味な空間。出発から何時間たったのかまったくわからない受験者たちは不安を募らせる。JAXA職員に先導され、さらに移動する六太たち。その先で待っていたのは、受験者に選択を迫る『最後の部屋』で――?
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わたしの名前は伊東せりかです
A・B・C班、それぞれの閉鎖ボックス内で出された最初の課題は、『いま何時でしょう?』というクイズ。だがA班のメンバーは早々に意見が分かれてしまう。4人がAM6時頃と答える中、六太だけはAM3時と答えたのだ。六太は、なにか勝算がある様子で発言する。「実は俺、みんなの知らない数字を知っているんだよね。」
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3次元アリ
閉鎖ボックス内では『計算ランニング』や『打ちこみテスト』など次々と課題が出されていた。さらなる課題は、『多額の予算がかかる宇宙開発事業を非難する辛口キャスターに対し、説得できるような文章をつくれ』というもの。この難題に、六太は子どもの頃、野口宇宙飛行士に聞いた『3次元アリ』の話を思い出していた――。
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壊れたメガネと足の裏
閉鎖ボックス内の合宿が5日目ともなると、各班にも性格が現れてきた。A班はにぎやか、C班は平和で穏やか、しかしケンジのいるB班だけは微妙に険悪なムードが漂っていた。頭脳明晰なメンバーが集まっているB班は、互いのプライドが邪魔をしてしまい、心に壁ができてしまっていた。だが、六太たちA班にも問題が起きる。
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宇宙の話をしよう
閉鎖ボックス内の合宿も後半をむかえる。六太たちのいるA班では福田の眼鏡が壊れるというアクシデントが起きていたが、事態は穏やかな方へと進んでいた。一方、ケンジのいるB班では、真夜中にも関わらずアラーム音が鳴るという事件が起きていた。B班だけではない、A班にも思わぬ事件が勃発する。
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アラームアリ時計ナシ
三次試験も後半。真っ白なパズルを組み立てながら、六太の心はモヤモヤしていた。A班では閉鎖ボックス内唯一の時計が、何者かの手によって壊される事件が起きていた。そしてその犯人が、みんなから慕われるリーダー・福田だということを、六太は目撃してしまったのだ。意を決し、その理由を問い詰めるが―?
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犯人はこの中にいる
各班では次々と思いもしない問題が起きていた。唯一の時計が壊され時間がわからなくなったり、深夜にアラーム音が鳴り響き寝不足になったり、受験者たちはストレスをためるばかり。六太はモヤモヤしながら思考をめぐらせていた。明らかにおかしいこの状況に、ついに六太が気づく―これはもしかしてJAXAの……?
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かぺ!けんじ!
JAXAはわざと『トラブルを起こせ』という指令をみんなに与えてきた。それは、飛行士たちがストレスやトラブルにどう対応するかを調べるための『グリーンカード』というテスト。六太は運良く、それに気づくことができたのだが――。ケンジのいるB班では、明らかにメンバーの関係性にヒビが入っていた。
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さらばの前の日
閉鎖ボックスでの生活も残り2日。ケンジのいるB班では、ケンジが立ち上がったことにより、望むべき雰囲気に変わろうとしていた。そしてA班では、六太がなにか重大なことを発表しようとしていた。「良いニュースと、悪いニュースと、あと、微妙なニュースがあります――どれから聞きたい?」
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一番酷い仕打ち
閉鎖ボックス内での生活は、ついに最終日をむかえた。六太は、『宇宙飛行士にふさわしい2人』の選出方法について、5人の関係を壊さず、みんなが納得する方法で決めたいと思っていた。迷い悩む中、六太はシャロンの言葉を思い出す。『迷った時はね――どっちが楽しいかで決めなさい』六太が提案した、最高の方法とは――?
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久しぶりの空
宇宙飛行士を選抜する、3次試験の最終日。六太が提案した方法は、『ジャンケン』だった。この突飛な提案にメンバーは納得してくれ、A班はジャンケンで決めることとなる。勝負はたった一回で決まった。閉鎖ボックスが開放され、外へ出る六太たち。久々に本物の太陽を見ることができたのだが、そこは意外にも――?
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夢の途中
人生を賭けたジャンケンで勝ったのは、新田とせりかだった。数日後、2人を祝うべく、打ち上げに集まったA班のメンバー。各班で選ばれた計6人は、これからJAXAが選ぶ数人とともに、ヒューストンへ行くという。だから、今回選ばれなかった者にもまだチャンスはあるのだ。六太は、そのチャンスに賭けていたが――?
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親父と息子とムッタクロース
ヒューストンに行くのは、8人だと発表された。その中に滑り込んだ六太だが、JAXAからは連絡がなく、ケンジのことも気になっていた。そして、ほかにも気になることがあった。六太だけケーキの角度が薄いのだ。「ケーキの角度は日頃の働きに比例する。男なら、親父より稼げ」バイトをしようと決意する六太だったが――?
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最悪の審査員
ほかの候補者より先にヒューストンへ来た六太は、月面着陸の訓練をする日々人も間近で見ることができたのだが――ジェニファーから、不安な情報を聞いてしまう。日本人で初めて月面着陸する宇宙飛行士は、日々人ではなく、吾妻だとみんな思っていたというのだ。そのことは六太の試験にも影響があるらしく――?
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マッハの弟 筋トレ兄
最終試験を前に、ジェニファーからイヤーな話を聞いてしまう。六太の最終面接の審査員である吾妻が、日本人初の月面着陸者に選ばれた日々人のことを妬んでいるというのだ。審査に備えてなにかしたいが、焦るばかりで何も浮かばない。いま、自分はなにをすべきか、できることはなんなのか、六太に答えはでるのか――?
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痛みを伴う面接
日本人初の月面着陸者となる日々人の打ち上げまで、あと7日。六太は、ジョンソン宇宙センターの面接会場で、最終試験を受けようとしていた。審査員の中には日々人を妬んでいるという吾妻もおり、不安がよぎるが――六太の最大の心配はそのことではなかった。足腰の筋肉痛のせいで座れなくなってしまっていたのだ――!
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一つの質問
ジョンソン宇宙センターでの最終面接は、フェイクだった。そうとは知らない受験者たちは、親睦会でそれぞれ思い思いの時間を過ごす。六太は紫から、『吾妻には話しかけないほうがいい』とアドバイスをもらったばかりだが、思うところがあり、声をかけた。『ビビることはない……! オレはもうすでに、一度死んでいる!』
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ドーハのきせき
六太たち家族は、月へ向かう日々人と出発前最後の食事をするためケネディ宇宙センターへ来ていた。そこで六太は、日々人に一枚のDVD―Rを渡す。ケースに張られたラベルには、『2006年ドーハのきせき さつえい 南波日々人』。日々人にとっても大事な思い出の映像、一体どんな経緯で撮られたものなのだろうか――?
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打ち上げ前夜
打ち上げ2日前。宇宙船アルテミスが先に打ち上げられた。そしていよいよ、今度は日々人が宇宙へと旅立とうとしていた。しかし、六太の心は複雑だった。常に自分の先を行く弟を、素直に応援してやれないでいたのだ。さらに、打ち上げ当日の空はあいにくの曇り空。このままでは打ち上げが中止になってしまうかもしれず――?
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犬とじじいとアレクサンダー
打ち上げ予定時間の直前。いまだ雷雲は晴れず、打ち上げが行われるか否かは保留状態になっていた。そんな中、六太は日々人が飼っている犬・アポがワゴン車に乗せられようとしているところを目撃する。慌てて必死に追いかける六太だが、無事にアポを取り戻し、ちゃんと打ち上げを見ることができるのだろうか――!?
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ロケットロード
日々人たちが乗ったマルスワンは、大勢の観客が熱狂する中、轟音とともに爆発するように広がる噴射炎と白煙をあげながら、一気に発射された。一直線に宇宙へ伸びるロケットロードを見上げながら、六太は子どもの頃、日々人が星出飛行士に宣言した言葉を思い出していた。『兄貴のムッちゃんと一緒に、絶対宇宙行きます!』
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入ってはいけない場所
両親やほかの受験者たちが日本へ帰る中、六太はヒューストンに残り、日々人が月面着陸するときを待っていた。NASAの食堂で、六太は吾妻とその家族をみかける。優しい笑顔を見せる吾妻の様子に、疑問を抱く六太。『吾妻さんは本当に日々人に嫉妬しているのか?』意を決し、六太は吾妻に話しかけ――?
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月のウサギ
『日々人の月面着陸を、自分はどんな顔でみるのだろうか――』兄とは常に弟の先を行かねばならない、六太はずっとそう考えてきた。しかし弟は、兄の自分よりも遥か先を行ってしまっている。日々人が夢を叶える瞬間に、うれしくて笑ってしまうのか、それとも感極まって泣いてしまうのか、どっちなんだろう――と。
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月夜の晩にパグとハグ
無事に月へと到着した日々人たちCES―51クルーは、与圧服を着こみビートル1号に乗車しようとしていた。ビートルの車内には、すでに新しい空気が送り込まれているはずである。だが、今からその車内で与圧服を脱ごうとするクルーには、不安がよぎっていた。意を決し、フレディが脱ぎはじめようとしたその時、日々人は!
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だだっ広い施設のほんの一角から
宇宙飛行士の最終試験、合格発表の日。六太は、ひとり焦っていた。もう運に頼るしかないにも関わらず、その運をムダに消費してしまっていたからである。そしてケンジもまた、家族と一緒にその発表を待っていた。『この電話……この一本の電話から、俺の毎日は変わるかもしれない』ケンジが宇宙を目指したきっかけとは――?
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踊る宇宙飛行士
JAXAからの合格発表を待つため、アメリカから帰国した受験者たち。せりかは実家に戻り、父・伊東凜平の墓へと向かっていた。そして墓前に置いていた自分の日記を手に取ると、子どもの頃、父と過ごした記憶を次々と思い出す。せりかが医者として宇宙を目指し、欠かさず日記を書くようになった、そのきっかけとは——?
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公園におっさん2人
日本に帰国した六太は、この2~3日の間、プチ幸運が異常に続いていた。それは、引き出しの奥から商品券が現れたり、茶柱が必要以上に立ったり。『逆に怖い!! 逆に不吉!!』そんな不安な気持ちを抱えたまま、JAXAからの電話を待つ六太。しかし発表の連絡時間をいくら過ぎても、六太のところに連絡は来ず——?
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11件目のメール
直接合格発表を聞いた六太は、記者会見会場へと向かっていた。遅れて到着した六太を壇上で待っていたのは、よく知る4人の合格者たち。せっかく合格したのにも関わらず、六太はなかなかその実感がわかないでいた。そんな時、六太の携帯に『友』からのメールがくる。その内容は、六太が思わず涙してしまうもので——?
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月の錯覚
見事、宇宙飛行士の候補生として新メンバーになることが出来た六太は、JAXAで入社式を行っていた。式後、茄子田理事長から考え深い話を聞かされる。『人という字は、人と人とが互いに支え合って生きている! ——ってね、みなさんも一度は思った事でしょう。支え合ってるか!? ——と!』そしてさらに話は続き——?
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天国で地獄
日々人とダミアンは、通信が途切れた無人探査機ギブソンを捜索するため、基地を出発していた。月面はバギーに乗って移動していたが、空気がないせいで遠くまで鮮明に見えすぎてしまい、慣れない視界に戸惑う日々人とダミアン。そして突然にも、バギーはタイヤを踏み外し、太陽の光も届かない深く暗い谷へと落ちてしまう。
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あと80分の命
月面の深い谷底で、ようやくダミアンと合流できた日々人。日々人は凍えるダミアンを一刻も早く温かい場所へ移動させるため、険しい崖を上ろうとする。しかしその際、岩が崩れそのまま落下、そのまま背中から落ちた日々人のタンクにヒビが入ってしまう。メインタンクの酸素残量はゼロ! 予備タンクの酸素残量も残り——!?
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日々人の選択
凍え続けるダミアンをギブソンに乗せ、日向を目指して走る日々人。しかし、崖上まではまだ距離があるにも関わらず、ダミアンの鼓動が早くなり始めていた。『今すぐ熱をつくらねえと。どーすりゃいい……!?』自分の持ち物を確認する日々人が見つけたものは、照明弾だった。ダミアンを救うため、日々人がとった行動とは——?
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ブライアン
酸素残量が8分を切ってしまった日々人は、ダミアンを安全な場所へ移すと、一人月面を歩きだした。どうせ死ぬなら満天の星空を見て死にたいと思い、再び谷底に落ちようと思ったのだ。崖から飛び降りようとしたその時、日々人の視界の端にピカッと光が見えた。光の方へと近づいた日々人、そこで見つけたモノとは——?
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3人の宇宙飛行士
酸素タンクまでも破損してしまった日々人。再び崖から落ちようとしたところ、ピカッと光るモノを視界の端でとらえた。それは、大先輩ブライアンが残したフィギュア。思いがけずブライアンの宝物に対面することができた日々人だったが、その酸素残量はほとんどゼロの状態。フレディたちの救出は間に合うのか、それとも……?
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5人の青レンジャー
六太は日々人と交わした『一緒に月へ行く』約束を果たすため、日本国内での新入社員研修とオリエンテーションを続けていた。そんなある日、六太はシャロンからメールをもらう。メールには「見てもらいたいものがあるの」と書かれており、天文台へ向う六太。そこで思い出した、シャロンとの『約束』とは——?
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せっかちやろうナンバーワン
六太たちは、NASAに向かうため国際空港へと集まっていた。これから2年間、短期間で一流の宇宙飛行士になるため、各国の新人宇宙飛行士候補生と一緒に過酷な合同基礎訓練を受ける。自分も負けられないと張り切る六太は、さっそく先輩飛行士・紫にもらったメールの指示を守り、トイレでジャンプスーツに着替えたのだが―?
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最初の約束
宇宙飛行士候補生、通称・アスキャンとなった六太たちは、アメリカ・ヒューストンへとやってきた。各自住む家を決め、生活も安定してきたのだが……。六太には、ずっと気になっていることがあった。それは、ケンジが言いかけた『紫に聞いた気になる話』。それが気になった六太は、直接紫に聞きに行くことにするが―?
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心にいつも万歩計を
歓迎会も開かれ、占いが得意なアマンティとも意気投合。さっそく占いをしてもらい、今後の展望的なことをみてもらう六太だが……アマンティは何やら不穏な表情を浮かべた。その後日、いよいよ合同訓練が開始された。バスで砂漠へ連れてこられた六太たちは、1チーム6人制、全5チームに別れることになり―?
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リーダー新田
アスキャンの合同基礎訓練がはじまった。最初の訓練内容は、サバイバル。六太たち30名は、これから6日間でチームワークの理解を高め、自力で生活する術を身につけながら、70キロ先の目的地、『アマリロ』まで歩くことになった。六太たちE班は初日から最下位になり、過酷な罰を受けることになってしまい―?
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ニッタとムッタ
サバイバル訓練5日目。ひとつ問題が起きていた。新田が携帯をどこかに落としてしまったらしいのだ。聞けば新田は、この訓練の期間中に『大事な電話があるから常に携帯を持たせてくれ』と、訓練教官に頼みこんでいたらしい。自分だけ取りに戻ると言い出す新田。しかしこの日のリーダー六太は、みんなで進むことを決め―?
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生きた石コロ
六太と新田は砂漠を戻り、ようやく携帯電話を捜し出すことができた。だが時はすでに遅く、新田がずっと待っていた、弟・カズヤからの着信には、間に合わせることができなかった。六太は尋ねる、カズヤってどんなヤツ?新田は答える「カズヤは優しいやつだ。」弟を想う新田の想い、そんな兄を想うカズヤの想い、とは?
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兄とは常に
サバイバル訓練5日目の夜。砂漠のど真ん中でキャンプをしていた六太たちは、頭上を降り注ぐたくさんの流星群を見上げていた。六太は、ふいに思い出していた。子供の頃、よく日々人と生き物の生態を調べたこと、アマガエルの鳴き声を録音しようとしたその夜に、兄弟で一緒に宇宙へ行くと約束した日のことを――。
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生きて二人で月に立とう
「俺ももう全然行けるんだけど、外」ファーストベースから船外活動するフレディたちを眺め、日々人が羨ましそうにつぶやいた。事故以来、日々人には船外活動の許可がおりないでいたのだ。月に来てからのことをゆっくり振り返る日々人。長い間月にいる気がしているのは、事故当時、様々なことを体験したからのようで――?
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俺には運がある?
みんなと焚き火を囲んでいた六太は、その火を見つめながら思っていた。『……なんか見えるな……いろんなもんに』六太の視線の先には、長いサボテンがあり、それがロケットとその噴射炎に見えてきたのだ。六太は、ロケット・マルスワンが日々人たちを乗せ、噴射炎と白煙をあげて一気に発射された光景を思い出していた――。
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遠すぎるゴール
サバイバル訓練の最終日にも関わらず、六太が38度9分もの高熱でダウンしてしまった。しかし一人でもリタイアすれば同じ班の仲間全員がリタイアすることになる。六太はゴールを目指せるのか?この日のリーダーは未来が見えるアマンティ。全員リタイアするのか、それともゴールを目指して進むのか、彼女には見えるのか?
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酒の約束
次なる訓練は、「カムバックコンペティション」への挑戦だった。カムバックコンペティションとは、パラシュートの展開システムや自動制御のローバーを作り、どのくらい正確にゴールへたどり着けるかを競う大会だ。E班のサポート役は全くサポートする気のない屁こき技術者、しかも完全な酔っ払い。どうなるんだ?
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技術者のスイッチ
六太たちはパラシュートの展開システムや自動制御のローバーを作り、どのくらい正確にゴールへたどり着けるかを競う大会に挑戦していた。パラシュートは絡まって開かないし、ローバーは遅い上にすぐ止まる。課題は山積みだったが、ついに六太たちのアドバイザー・ピコが何かを教えてくれそう・・・でも大丈夫?
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本気の失敗
六太は『失敗に前向きな考え方』を気に入られ、技術者ピコに酒の席へと誘われた。その酒場への道すがら、駐車場で教官・ビンスと出くわし、酒場まで車に乗せてもらうこととなった六太。猛スピードで車を運転しながらも、沈着冷静な態度を崩さないビンスが、六太に質問を投げかける。「君にとっての敵は誰ですか?」
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誓いのサイン
六太はサポート役のパラシュート技術者、ピコ・ノートンから飲みに行かないかと誘われていた。酒の席には、ビンセント・ボールドもおり、どうやら2人は、失敗に前向きな六太を、共通の親友だった『リック』と重ねているようなのだ。ピコとビンスの親友・リックとは――、宇宙に思いを馳せた3人の子供時代とは――?
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海人(うみんちゅ)と宇宙人(うちゅんちゅ)
ついに当日を迎えたカムバックコンペティション。しかし六太たちには、試練が待ち受けていた。局地的な雨によって、コースの一部がぬかるみになってしまっていた。六太たちE班のローバーはスポンジタイヤ。もしスポンジが水分を吸収してしまったら、動けなくなってしまう。この大ピンチを、六太は乗り切れるのか――!?
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日々人を待つ人々
日々人が月から帰ってくる。しかも、3年前にブライアンも乗っていた帰還船オリオンで。地球に帰還する時の命綱となるパラシュートを手がけたのは、ピコ・ノートン。しかし、今回は3年前のパラシュート事故以来、初めての月からの帰還。果たしてピコの手がけたパラシュートは、無事開くことができるのか――?
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遥か遠くを望む人
地球へ帰ってきた日々人は、リハビリを開始しようとしていた。一方、六太は――。アマンティに、『不安な未来の話』を聞いていた。「私が見たのは……ムッタがとても悲しんで……辛い思いをしている姿……」それは六太に直接何かが起こるわけではないらしい。六太にとって大切な誰かが、重い病気になるらしいのだ――。
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若き日のドキドキ
宇宙飛行士として認定されるには、ジェット機の操縦資格が必要である。そのため六太たち訓練生は、空軍の学生が3週間かけて習う膨大な内容を、たった3日間で覚えなければならなかった。さらに5日後には、筆記テストまで行われるらしい。六太は、焦っていた。「順位がつくものなら、常にトップを狙わねえと――!」
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一切れのケーキ
ジョンソン宇宙センターの一室では、訓練生たちが真剣な顔つきで筆記テストに臨んでいた。しかし、六太の手は止まっていた。シャロンのことが心配で、まったくテストに集中できないのだ。せりかが自分の父と同じ病気・ALSの可能性を心配していたからである。そんな中でも笑顔を忘れないシャロンに、六太は――?
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車椅子のパイロット
六太は、たったひとり追試を受けていた。今回の六太は一味違う、凄まじい集中力を発揮していた。しかし、飛行場へ向かう廊下で、六太は突如大きな物体に衝突されてしまう。「ワシがかわす方向によけてきたのはお前が初めてだ。ウハハ」その声の主は、なぜか電動車イスに乗ったデニール・ヤングで――!?
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二つのノート
自信満々な教官・デニールのもと、六太はジェット機・T-38の操縦訓練を受けることとなった。しかし初飛行だというのに、六太は4倍以上の重力が加わる飛行の時に必要な、『Gスーツ』を着込まされてしまう。離陸の時を迎え、デニールの操縦で颯爽と大空に飛び立ったのだが――その操縦は想像以上に過激で――!?
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デニール化
シャロンとの約束を守るため、早く宇宙飛行士になって月へと行きたい六太は、今日も熱心にジェット練習機・T-38の操縦訓練を受けていた。しかし、決して訓練は順調とは言えなかった。教官・デニールが、飛行中に何かとジャマを入れてくるのだ。焦る六太。本当にデニールの教えで大丈夫なのか――!?
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二つの鍵盤
六太は、教官・デニールのもと、順調に操縦の腕を上げていた。しかしある日、新しく来たシャロンの手紙から、彼女が少し元気をなくしているようだと感じとる。それは、日々人も感じていたことだった。『いま出来ることで、シャロンに喜んでもらえるようなことはないか』六太と日々人、2人がシャロンにした行動とは――?
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日々人に並ぶ
六太は宇宙センターの超巨大プールにて、無重力に似た環境で船外活動の訓練に励んでいた。そして、2027年6月20日。多くの厳しい訓練を乗り越えた六太は、ついに『デニール引退の日』と、ラストフライトを迎えていた。気合を入れてマックス号に乗り込もうとする六太に、デニールは最後に頼みがあると言い出して――?
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諦めのような覚悟
『バックアップクルー』に推薦されたことを知らされた六太。一通り訓練を遂行すれば、その次はもう宇宙へ行けるらしいのだが、その行き先は月面ではなく、ISS(宇宙ステーション)への搭乗とのことだった。誰よりも早く月へ行きたいと思っていた六太は大いに悩む。新たにISSを目指すのか、それとも――!?
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リハーサル
次なる六太の目標は、月面の谷に落ちても壊れないバギーか、もしくは落ちないバギーを作ること。ある日、六太は日々人と、兄弟揃って雑誌の表紙に載ることになった。日々人は宇宙服を来て撮影するらしい。だが六太の衣装は、なぜか上半身は宇宙服なのに、下半身はズボンと革靴というおかしな格好で――?
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日々人の障害
月での遭難がきっかけで、パニック障害となってしまった日々人。その症状を克服するため、六太には内緒で、単身ロシアへ赴いていた。兄弟で月へ行くため、日々人は孤独な闘いをはじめようとしていた――。一方六太は、月面ローバーの改良案を見出すことに成功する。ついにバトラー室長にプレゼンをすることになり――!?
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道なき月に道を
『パニック障害』となってしまった日々人は、その治療に専念するため、家族や六太には内緒で、単身ロシアへと向かっていた。一方六太は、いままさに、バトラー室長に『崖や谷に落ちない月面バギーの改良案』をプレゼンしようとしていた。六太が発表した案は、『道なき月面に道を映し出す』という、大胆すぎる考えで――!?
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魔法の裏技
六太が提案した『フロントナビシステムを利用した月面ナビ』は、実装が決定されようとしていた。これで六太も月の訓練に参加できる、と思いきや――バトラー室長だけは参加させるか否か、迷っていた。実は20年以上前、パニック障害となってしまった優秀な宇宙飛行士がいた。それはバトラーと仲が良かった後輩で――?
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わたしの両手
月の訓練への道を開くには、バトラー室長に認めてもらうしかない。そう感じた六太は、先輩アレックスとT-38に乗り込み、魔法の裏技を披露しようとしていた。魔法の裏技とは、バーティカルクライムロールというアクロバット技のこと。バトラーの前でこの技を見せることこそが、宇宙への近道だと思ったのだ。
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オリガ
月での事故が原因で、宇宙服を着て緊張状態に置かれると、発作に襲われるようになってしまった日々人。日々人は、かつての自分を取り戻すべく、極寒の地・ロシアへと向かった。そこには、日々人のことをヒビチョフと呼ぶ破天荒なロシアの英雄・宇宙飛行士イヴァンと、日々人に想いを寄せる娘オリガが待っていた。
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宇宙飛行士の娘
与圧服を着ただけで、たった10メートルの距離も歩けなくなってしまった日々人。『これからどうしたらいい?』と途方に暮れていたところ、イヴァンから一通のメールを受信する。その夜、日々人がイヴァンとの待ち合わせの場所へ行くと、『頼みごとがある』とビデオカメラを手渡される。イヴァンの頼みとは?
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時間切れ
日々人はオリガのバレエの公演を見る。オリガはずっと、「見えない踏ん張り」を続けて来たのだ。そんなオリガに元気をもらい、日々人はリハビリ訓練に復帰する。イヴァンが提案した新しい訓練は、とても奇抜なもの。「大事なのは『できる』という経験を得ること。楽しみながら克服しようではないか!」その訓練内容とは?
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オリガとヒビトとガガーリン
ロシアでリハビリ訓練をしている日々人。新しい訓練は順調で、復帰への希望も見えてきていた。にも関わらず、NASAから日々人に突然の帰国命令が届く。日々人に『安全スーパーバイザー』として働くよう、辞令が出されたのだ。悔しさに耐える事しかできない日々人。このまま日々人は、宇宙への道を閉ざされてしまうのか?
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秘密
月面バギー開発で見事成果を出すことができた六太はビンスに連れられ、新たな訓練の説明会場へと来ていた。全12名が揃ったところで、バトラー室長から訓練内容の説明がされる。六太たちはこれより2週間、NEEMOという、地球上で一番月面を再現できる「危険な場所」で訓練するらしい。NEEMOとは?
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一番の敵
六太は、地球上でもっとも月面を再現できるという海底施設で、約2週間のシミュレーション生活を行おうとしていた。だが、海底施設(アクエリアス)で六太たちを待っていたのは、新人宇宙飛行士を『アンツ=はみ出しアリ』と呼ぶ、『通称・モンスターズ』と呼ばれる一期上の個性豊かな先輩宇宙飛行士たちだった。
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宇宙家族
管制から課題内容が伝えられ、新人である六太とケンジは、新しい施設案を検討していた。互いに意見をぶつけることもないため、サクサク決まり、どんどん進む。しかし、そんな六太とケンジのコンビの状況に、先輩飛行士・ラブとアンディは危機を感じていた。その結果、六太とケンジはとても信じたくない発表を聞かされる。
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俺とケンジ
六太たちに重い試練がのしかかっていた。それは、自分とケンジの二人のうち、月に行けるのは、どちらか一人だけという事実。互いを最高のパートナーだと思っていただけに、ショックを隠せない六太とケンジ。これからどう接していけばよいのか、なかなか答えを出せないまま、すれ違うようになってしまう。
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スーパンダマン
一度は諦めると言った、大容量アンテナや月面望遠鏡を模擬月面基地にやっぱり作ろうと言い出した六太。しかし先輩飛行士にその意見を却下される。しかし六太は諦めず、海中に停めてあったSEVから、問題を解決する新しい案を閃く。そしてアンディに相談しする。「アンディの有り余ってるパワーがあれば…可能かな?」
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月面にいた
ケンジは、ニーモ訓練の模擬月面基地製作で、作業の効率化に結び付くアイデアを出し続けた。六太とケンジは互いに協力し、新しい設備の製作を進める。それは、どちらか一人だけが月にいけるということを、思い出さないようにしているかのように。そんな時、シャロンから月面望遠鏡について連絡が来る。
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明日のために
六太は、自分が出した月面望遠鏡制作案を取り下げた。しかしその代わりとして出した案が、NASAの幹部たちに評価される。一方、日々人は、安全スーパーバイザーとして危機管理運営会議に参加していた。だがその会議内容は、宇宙飛行士の仕事とは関係ないものばかり。日々人はもう、宇宙へはいけないのか——?
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自分の場所へ
極秘でリハビリを続ていた日々人は、『オリガの成長記録Vol.2』を観る。映像の中のオリガは11歳。バレエが上手くなったオリガの踊りに日々人も喜びを感じていた。だが突然、映像内の雰囲気が変わる。そしてその後しばらく、オリガは踊ることを辞めてしまったらしい。その後オリガはどうやって立ち直るのか?
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プリティ・ドッグ
バトラーに頼み『復帰試験』を受けることとなった日々人。プレッシャーもあり、日々人は失敗する悪夢にうなされるようになってしまう。その不安を少しでも和らげようと、ブライアンの墓参りをする。この日はブライアンの命日。そこにはあの先輩宇宙飛行士も来ていた。そこで一つのアドバイスをもらう。
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最後の言葉
日々人からPD(パニック障害)だと告白された六太は寝不足になる。日々人にはそんなそぶりも見せず、『日々人なら楽勝で、試験に合格できるはずだ』と信じる六太だったが、内心は不安に襲われていた。そんな寝不足で訓練に臨む六太は、この日から、先輩宇宙飛行士ビンスと行動を共にすることになる。その理由とは?
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小っちゃいメモとでっかいお守り
日々人はPD(パニック障害)を克服できたか確かめるための、復帰試験を受けようとしていた。プールサイドで運命の時を待つ日々人。事前に六太から渡されていた『お守り』を見つめながら、子供の頃の出来事を思い出していた。試験が開始され、入水する日々人。しかしその耳には、思わぬ警告音が聞こえ——!?
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ヒビトの救い方
NASAのプール内で、日々人がパニック障害を克服したと証明する復帰試験が行われる。初めは順調に進んでいたが、突然警報音が鳴り、日々人の心拍数が上昇する。誰もが不安を過らせたその時、日々人が最も幸せだった時間を一緒に過ごした人たちがプールサイドに。日々人は無事試験をクリアできるのか?
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孤独な彼ら
水中施設での訓練で高い評価を得て、次に月へ行く日本人に選ばれた六太は、CES—62のバックアップクルーとして、砂漠での訓練を始めようとしていた。月面に近い環境と、新たな訓練内容にワクワクする六太だったが、同じバックアップクルーの4人は、一癖も二癖もある連中。この先ずっと同じチームなのに!
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心の片隅に
NASAの会議室では、天文チームによるプレゼンテーションが進められていた。その内容は、『シャロンの新しい月面望遠鏡』。今度は実現できるのか——?そしてバトラーは、とある人物に『CES—62バックアップクルーのリーダーになって欲しい』と直談判しにきていた。絶対的な信頼をよせる、その人物とは——?
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ワクワクチームワーク
月への訓練のため、ラバフロー試験場でキャンプ生活をすることになった、六太たちCES—62のバックアップクルー。相変わらずまとまりがないメンバーは、朝のジョギングもバラバラ。六太も不安を隠せずにいた。だがそこに、ついに『リーダー』が到着する。誰もが尊敬するベテラン宇宙飛行士、その手腕やいかに——?
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俺らの将来
ようやくまとまり始めたCES−62バックアップクルー。キャンプ地で、たき火を囲むエディ、ベティ、フィリップ、カルロ、アンディ、六太達。これはこのチームの親睦を深めようとしているエディの考えだった。六太が日々人の事を話すと、次はベティが話す番となった。今まで心を開かなかった彼女の宇宙にかける想いとは?
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宇宙飛行士であり父であり
ケンジには家族が一人増えようとしていた。妻・ユキに、第二児の出産が近づいていたのだ。しかし宇宙飛行士としてケンジは、いま何を目指しているのかも曖昧なまま、ひたすら言われた訓練を続けている状態だった。ゴールの見えない不安な生活。しかしクリスマスの日、ケンジはバトラーから呼びだされる。
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消えないんだ
ヒューストンで初めて揃って正月を迎えた南波一家。しかし日々人は、まだ次のミッションが決まらず、不安な毎日をすごしていた。日々人の復帰に反対している人物がまだ多く、未だに訓練が少ないらしいのだ。バトラーも最善をつくしてはくれているようだが……。そして年明け、ついに日々人の行く末が提示される。
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最強の宇宙飛行士
前線から外されてしまった日々人。一度パニック障害となった宇宙飛行士は、復帰できないことが判明する。その事実を聞いた日々人は姿を消してしまった――。日々人の失踪の理由を知らない六太は、心配で訓練に身が入らずにいた。ようやくバトラーからその理由を聞いた六太は、『何かしたい』と行動に出るが――……?
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人生可変、約束不変
『兄とは常に、弟の先へ行ってなければならない』兄・六太はずっとそう思っていた。だが何かにつけて先へ行っていた、弟・日々人。その日々人が姿を消した今、六太は自分が先に行っているのか、後ろにいるのか、なにもわからない状態でいた。果たして南波兄弟は、これからも宇宙を目指す道を、歩むことができるのか――…?
スタッフ
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CG監督
雲藤隆太 -
キャラクターデザイン・総作画監督
薮野浩二 -
シリーズ構成
上江洲誠
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メカニックデザイン
渡辺浩二 -
モーニング
講談社 -
制作
読売テレビ -
原作
小山宙哉 -
掲載誌
モーニング(講談社) -
撮影監督
岡﨑正春 -
監督
渡辺歩 -
編集
後藤正浩 -
美術設定・美術監督
加藤浩 -
色彩設計
吉村智恵 -
録音スタジオ
ブーメランスタジオ -
音楽
渡辺俊幸 -
音響制作
トリニティサウンド -
音響制作担当
佐々木聰 -
音響監督
小林克良 -
アニメーション制作
読売テレビ -
モーニング
講談社
キャスト
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アポ
沢城みゆき -
オジー・スミス
中村正 -
オバー・スミス
田浦環
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カレン・ジョーンズ
小日向みわ -
ジェニファー
橘U子 -
シャロン
池田昌子 -
ダミアン・クウェーラー
土田大 -
デニール・ヤング
石田太郎 -
バディ・ウォーターズ
東地宏樹 -
ブライアン・ジェイ
大塚明夫 -
フレディ・サターン
西凜太朗 -
リンダ・クリフ
行成とあ -
ローリー・クオモ
坂巻亮祐 -
伊東せりか
沢城みゆき -
北村絵名
三瓶由布子 -
南波六太
平田広明 -
南波日々人
KENN -
南波母
田中真弓 -
南波父
チョー -
古谷やすし
内藤玲 -
吾妻滝生
乃村健次 -
少年六太
沢城みゆき -
少年日々人
三瓶由布子 -
新田零次
星野貴紀 -
星出宇宙飛行士
星出彰彦 -
星架正
流山児祥 -
田沼
塾一久 -
真壁ケンジ
加藤将之 -
福田直人
坂東直樹 -
紫三世
勝杏里 -
茄子田シゲオ
青山穣 -
野口宇宙飛行士
野口聡一