キャシャーン Sins
エピソード
-
終末の世界で
自分がなぜ襲われるのか、そして自分が何者であるのかさえもわからないでいた青年は、浜辺で少女と出会った。リンゴと名乗るその少女との触れ合いの中に、ひと時の安らぎを覚える青年。名を聞かれた彼は、襲ってきたロボット達の言葉を思い出し、自らをキャシャーンと名乗る。だがそこへ再び一体のロボットが現れて…。
-
世界は断末の声に満ちて
キャシャーンの前に現れた謎の女ロボット、リューズは失った記憶を取り戻し、自分の犯した罪を思い出してから死ねと言い放ち、いずこかへと去った。そして、とある廃墟で男女一組の危機を彼らが飼うロボット犬「フレンダー」と救ったキャシャーン。二人は礼を述べ、キャシャーンを彼らの仲間が集まる町へと案内するが…。
-
苦悩の果てに
一人彷徨うキャシャーンは、一人の男と出会う。死を受け入れたロボット達の町を探しているという男は、キャシャーンに興味を覚えたようで、彼の後を付いてくる。自分に関わるなと忠告しても、聞く耳を持たない男。そんな男の憎めない様子に、キャシャーンはいつの間にか態度を軟化させ、男を旅の連れとしたのだが…。
-
滅びの天使
荒くれ者のロボット達からも「滅びの天使」と呼ばれるロボットの少女ソフィータ。ある日、彼女はフレンダーを旅するキャシャーンと出会う。自分と闘わないかと誘う彼女に、キャシャーンは闘う理由がないと相手にしない。そんなキャシャーンに興味を惹かれたらしく、彼女はどうしても闘って欲しいとまとわりつくが…。
-
月という名の太陽を殺した男
再びキャシャーンの前に現れたリューズは、昔キャシャーンが犯した大罪を語り出した。その彼女の話を聞いたキャシャーンは自らの罪を悔い、自分を殺してくれと彼女の前に身を投げ出す。だが、リューズの攻撃に不死身の肉体は滅びることはなく、逆に破壊衝動に囚われたキャシャーンは彼女を襲ってしまうが…。
-
運命との再会
キャシャーン達の前に現れた漆黒のボディスーツに身を包む謎の男。彼はキャシャーンを殺し、その身体に秘められた秘密を手に入れ、自分が世界の滅びを止めてみせると宣言する。その言葉に希望の光りを見るロボット達。キャシャーンは、自分の死により世界の滅びが止まるのであれば喜んで命を捧げようとするが…。
-
高い塔の女
未完成の塔がそびえ建つ、廃工場へとやってきたキャシャーン。そこで女性ロボット、リズベルと出会う。塔を完成させ、塔に鐘を付けてその音を響かせたいと言うリズベル。キャシャーンの傷一つ無い純白のボディの美しさに心惹かれたリズベルは、彼にもうすぐ完成する鐘の音を聞いて欲しいと引き止めるが…。
-
希望の賛歌
野盗ロボットに追われる女性型ロボットを救ったキャシャーンとフレンダー。彼女の名前はジャニス。その歌声でロボット達の滅びへの恐怖を、一時忘れさせることが出来る歌姫であるという。ある場所を探し続けているという彼女に、同行することにしたキャシャーン。目的地を目指す二人に、再び野盗が襲い掛かり…。
-
滅びの谷に咲く花
崖下に転落したキャシャーンは、もの言わぬ少女のロボットと出会う。偶然、やってきたリンゴとオージ。オージによれば、この少女は以前からこの谷底に暮らしていて、既に頭の回路の崩壊が進みすぎ、直すことが出来ない状態なのだという。キャシャーンはこの少女の悲劇もまた、自分がルナを殺したためかと苦悩する…。
-
過去に囚われた男
黒いスーツの男、ディオを世界の滅びを止める救世主と信じ、彼の構えた居城に集結してくるロボット達。城には彼と赤いスーツの女、レダの姿があった。キャシャーンへの憎しみを募らせるディオと、彼に付き従いディオこそがブライキング・ボスに変わる支配者だと囁くレダ。だが彼女も、表向きとは別の思惑を垣間見せる…。
-
己の使命のもとに
地面に崩れ落ちた巨大なモニュメント。その下にはキャシャーンが崩壊に巻き込まれ、生き埋めになってしまっているのだ。自力の救出を断念したフレンダーは、決意を持ってその場所を後にした。そして全ての者に生命を与えるというルナを探して旅をしていたロボットと人間達の混成集団の前に、フレンダーが現れて…。
-
生きた時を色にして
荒廃した様子を見せつつも長い歴史を感じさせる街。支配者が変わるたびに、その者の望む色に街ごと塗り替えられていたという。ルナの手がかりを求めて街を訪れたキャシャーンであったが、ロボット達は死を受け入れ、ただ滅びを待つだけ。その中でキャシャーンは、生き生きとした様子を見せる一体のロボットに出会い…。
-
過去は目の前に満ちる
生きていたルナが、救いを求める者達の滅びを止めている。キャシャーンは真相を確かめるために、ルナがいるという街を目指す。無言で歩き続けるキャシャーンと、その後を複雑な思いで付いていくリューズ。そして旅の途中にそんな二人の姿を見つけたリンゴとオージ。そして雨の中、彼らは山中のトンネルに身を寄せるが…。
-
真実は闇を照らし
ブライキング・ボスとの再会によって、記憶を取り戻したキャシャーン。リンゴを振り切り、洞窟から一人飛び出すキャシャーン。その怒りと悲しみの慟哭が、雨の降り注ぐ荒野に響き渡る。オージが止めるのも聞かずにキャシャーンを追おうとするリンゴの前に、何処かを目指す大勢のロボットと人間達の集団が姿を現す…。
-
死神ドゥーン
再びルナの居場所を探し、枯れた大地を行くキャシャーンとリューズ。彼らは死にかけて半ば砂に埋もれた、一体のロボットを発見した。キャシャーンはロボットの傍らで休息を取り、彼の最後を見届けようとする。その顔を見たリューズが、驚きに目を見張る。そのロボットは、「死神」と恐れられたドゥーンであったのだ…。
-
信じる力のために
ルナを捜索していたロボット達が、見知らぬ二人組みのロボットに襲われて全滅した。精鋭部隊を率いて、謎のロボット討伐へと向かうディオ。偵察隊が襲われた地点で彼らを待ち受けていたのは、かつてブライキング・ボスの軍団で最強と謳われた二体のロボット、バルカンとマルスであった。迎え撃つディオであったが…。
-
ガラスのゆりかご
海原と白い砂浜が広がる海岸へとやってきたキャシャーン達。そこはルナが生まれた場所なのだという。そこで彼らは、ホート、ホーティ、ホールターという、三人の幼い兄弟ロボット達と出会う。だがホールターが苦しみ出し、キャシャーン達と別れて自分達の家へと戻ってしまう。そこにディオとレダが待ち構えていて…。
-
生きた時これからの時間
リューズに死んだはずの姉、リーザが死の際に残した言葉をかける。次々に変わる悪夢のような情景の中、リーザは繰り返し妹に「キャシャーンを殺せ。仇を討て」と訴える。全てが夢であることに気付くリューズ。だが夢は覚めず、彼女たちの前にキャシャーンが現れる。再び響く姉の言葉に刃を向けるリューズであったが…。
-
心に棲む花を信じて
旅の果て、キャシャーン達はついにルナがいるという城の間近まで辿り着いた。そんな中でリューズの身体は、徐々に滅びが進行しつつあった。倒れたリューズは、キャシャーンに身体を気遣われ、更に焦り、苛立つ。徐々に速度を増しながら近づいてくる死。自分は一体どうすればいいのか? 答えの出せないリューズは…。
-
誰がために花は咲く
色とりどりの花々に囲まれた滅びを知らない美しい街にキャシャーン達は、辿り着いた。「治療」が行われているという建物の前には、奇跡を待ちわびる者達の長蛇の列が出来ている。その扉が開き、少女が姿を現す。月という名の太陽、ルナ。あの日、キャシャーンがその手に掛けたはずの少女は、やはり生きていたのだ…。
-
失望の楽園
全ての者に癒しと再生を与えているはずのルナは、彼らが想像していたのとはまるで異質な存在であった。その力は何者も救ってはいないと言い放ち、去ろうとするキャシャーン。逆にルナは、自分は滅びを止めている、それが悪いことなのかと言う。そんな時、ロボット軍団を引き連れたディオとレダが街に攻めてきて…。
-
永遠という名の雫
ディオの軍団の前にルナの街は占拠された。ルナはレダに隔離され、その癒しは選ばれた者にしか振るわれないこととなった。一方、城の地下にはボディを無惨に砕かれたキャシャーンが横たわっていた。その中、徐々に再生を始める不死身の肉体。その様子を眺めつつディオはキャシャーンを倒し、彼を越える思いを強くする…。
-
還る者たち
見守る者もいない岩山にただキャシャーンとディオは闘いに没頭し、互いの拳を合わせ続けていた。一方、行き過ぎた癒しの力によって見るも無惨な姿になったレダが、ルナを探して城で暴れ回っていた。次々にロボット達の残骸を築いていくレダ。そしてキャシャーンとディオの死闘は、ついに決着が付こうとしていた…。
-
巡り咲く花へ
癒しを受け入れず、ルナの元を去ったキャシャーン達。そしてキャシャーン達は人気のない山間で、静かな生活を送っていた。花を育て、自然の中で暮らす日々。滅びが迫る中にも、これまでにない穏やかな時間が流れていた。だが、死を極端に恐れ始めたルナが、滅びの進行している者達の破壊を命じる。死を消し去るために…。
スタッフ
-
アニメーションプロデューサー
藤尾勉 -
アニメーション制作
マッドハウス -
キャラクターデザイン
馬越嘉彦
-
シリーズ構成
小林靖子 -
原作
タツノコプロ -
撮影監督
棚田耕平 -
監督
山内重保 -
編集
木村佳史子 -
美術監督
李凡善 -
色彩設計
辻田邦夫 -
製作
キャシャーンSins Project -
選曲
茅原万起子 -
録音
川崎公敬 -
音楽
和田薫 -
音響監督
野口透
キャスト
-
オージ
チョー -
キャシャーン
古谷徹 -
ティオ
森川智之
-
ブライキング・ボス
内海賢二 -
リューズ
宮原永海 -
リンゴ
皆口裕子 -
ルナ
矢島晶子 -
レダ
小山茉美