SLAM DUNK
エピソード
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SLAM DUNK
「バスケットはお好きですか?(晴子)」中学時に50人にフラれた記録を持つ湘北高校一年生「桜木花道」。2メートル近くある身長や赤い髪などで、普通の生徒たちからは“不良”と敬遠されていた。そんな彼に気軽に話しかけた少女「赤木晴子」。彼女から「バスケットはお好きですか?」と聞かれた花道は、理想の女の子の登場に有頂天になる。はしゃぐ晴子に乗せられるように体育館でバスケのまねごとを始めた花道だったが、ビギナーな彼はルールさえ知らず、ダンクシュートよりも劇的な「スラムダンク」の存在を晴子に教えてもらうのだった。ますます晴子に夢中になる花道だったが、彼女に意中の人物がいることを知ってショックを受けてしまう。やはり今年入学したばかりの一年生で、有望なバスケットプレイヤーとして注目される「流川楓」に晴子は憧れていたのだ。ショックを受けた花道は3年生の不良グループとのケンカを受けるが、すでに決戦場である屋上では昼寝をしていた流川が不良グループと鉢合わせしていて…
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くたばれバスケ!花道vs流川
「バスケット部なんか大っキライなんだよ、玉入れ遊びなんかよ!(花道)」屋上で晴子の意中の人物、流川と鉢合わせした花道は、ライバル心をむきだしにして彼に掴みかかった。しかしその現場を目撃した晴子に「大っ嫌い!」と突き放され、最大級のショックを受けてしまう。そのせいでイライラがつのっていた花道は、体育館の外で顔を合わせたゴリラ顔のバスケ部キャプテン‘ゴリ’こと「赤木剛憲」と言い争いになり、ついには一触即発の状態に…。そして「バスケット部なんか大っキライなんだよ、玉入れ遊びなんかよ!」と暴言を吐いたことで1オン1のバスケ対決をすることになってしまった。だがそのキャプテン「ゴリ」こそ、愛する晴子の実の兄で…
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ゴリラvs花道!究極の対決!!
「つまり、花道のことをただ者じゃないと直感しているんだ(洋平)」ゴリと花道の対決は続いていた。ゴリが10ゴール決める間に花道が1点入れる、それだけのことなのにシロウトの花道にとっては高すぎるハードルだった。流川や全校生徒の見守る前で次々と加算されていくスコア。だがギャラリーの中に晴子の姿を見つけた花道は、心配そうに見つめる彼女が自分を応援しに来てくれたのだと勘違いし、途端に元気を取り戻す。そして驚異的な身体能力と気合いだけでゴリのシュートコースを完全にふさぐ「ふんふんディフェンス」を繰り出し、ついにボールの奪取に成功!なんと同時にボールを掴んだゴリごとダンクを決めるのだった。しかしゴリ…赤木が晴子の兄だと知らされ、今更ながら平謝りする。
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バスケットマン花道入部!
「大馬鹿者かと思えば、意外なほどの根性を見せやがる(赤木)」赤木との対決に勝ったことで調子に乗った花道は、さっそく部室に押し入り赤木のユニフォームまで着こんで張り切っていた。しかし花道の入部を認めるつもりのない赤木は、まともに取り合おうとしない。そこで強引に先輩部員を問いただし、赤木に気に入られようと考えるのだった。まずは自らがつけたアダ名「ゴリ」にちなんで、バナナをひとケースまるごとと大量のグラビア写真を送りつける花道。次いで洋平たちを巻き込んで部室を隅々まできれいに掃除してみるが、それでも赤木はOKを出す気配がない。しかし夜通しかけ、誰の手も借りずにたったひとりで体育館の掃除とボール磨きをした根性が認められ、ようやく入部を許される。
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根性なしの午後
「この根性なしが!(赤木)」入部を許されて一週間が経過したものの、シロウトの花道はひとりコートの隅でドリブル練習を言い渡されていた。地味な練習を嫌う彼は早くスラムダンクを決めたいのだが、気持ちとは反対になかなか基礎練習から抜け出せない。イライラが頂点に達した花道は、ついに練習を途中で投げ出してしまうのだった。洋平たちとファミリーレストランでサボっていた花道。しかし不良にからまれても、赤木に「根性なし」と言われたことが頭を巡って離れない。今までは飽きっぽかった彼だが、バスケのことだけはすぐに放り出すことができず、結局は不良たちとのケンカが始まる前に体育館に戻ることを決意する。そんな気まずい表情で現れた花道に対し、部員たちは温かく迎え入れるのだった。
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流川vs赤木・本物対決!
「流川は一見ボーッとしているように見えても、中身はすっごい負けず嫌いなのよ(彩子)」スポンジのように様々なことを吸収し、いよいよバスケ部員らしくなった花道。副キャプテンの木暮の評価も高く、花道への期待も高まる。そこへ現れる総監督の安西。かつては全日本選手だった安西は、今でこそ穏やかな表情をしているが、5年前までは大学の鬼コーチとして知られた存在だ。その安西監督から告げられたのは、県でベスト4の強豪「陵南高校」との練習試合だった。安西は練習試合に先駆け、一年生vs上級生との模擬試合を指示。まだビギナーな花道を除き、流川のプレーが注目される一年生チームと、赤木率いる上級生チームの試合を開始させた!
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花道デビュー!ダンクさく裂
「流川くんが新戦力なら、花道くんは新鮮力ですね(安西)」一年生と上級生の模擬試合はさらに熱を帯びていた。超中学級のプレーで先輩たちにプレッシャーをかける流川。上級生として圧倒的なレベルを見せつける赤木。そして試合に出られずイライラする花道。周囲はもちろん、晴子にすら黄色い声で応援される流川に、花道のライバル心はオーバーヒート状態だ。それにとどめを刺したのは、流川の華麗なスラムダンクだった。思わず見とれてしまった花道は、もうガマンできないとばかりに安西に直訴。ついには出場権を得る。だがコートに立った花道は流川にライバル心を燃やすあまり、味方のはずの流川にパスすら出さない始末。おまけにスラムダンクを失敗し、ボールを赤木の頭頂部に直撃させてしまう!
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花道ピンチ!柔道男の罠
「あいつが好きなのはバスケットじゃなくて、晴子ちゃんだ!(青田)」ある雨の日、赤木は柔道部が花道の引き抜きを画策していることを柔道部主将の青田の口から教えられた。全国制覇を目指す赤木同様、柔道での制覇を夢見ていた青田は、花道の並外れた身体能力に目をつけていたのだ。もともと花道は晴子にアピールをしたくてバスケ部に入部したこともあり、赤木は彼が柔道部になびくのではないかと一抹の不安を覚える。そのため、青田が花道を柔道場に呼び出すと、二人の様子を木暮と共に物かげから伺うのだった。そうとは知らない青田は、さっそく花道の勧誘を開始。晴子ファンだった青田は、何と彼女の生写真をエサに花道に揺さぶりをかけ始める!
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オレはバスケットをやる!
「オレはバスケットをやる。バスケットマンだからだ(花道)」柔道場で主将の青田と対峙していた花道は、晴子の写真をエサに柔道部への勧誘を受けていた。晴子ファンとしては写真を手放すのは惜しいが、それ以上に花道を入部させて全国制覇を実現したい青田。しかし花道は「晴子さんの写真は欲しいが入部するつもりはない」とキッパリ断る。そして赤木にライバル心を燃やした思い出の数々を語る青田をいとも簡単にあしらった。それでも花道が欲しい青田はついに実力行使に出る。だが動物的な勘で肩車を繰り出した花道は、倒れても尚「柔道で全国制覇を目指そう」と言う青田に対してキッパリと言い放った。「オレはバスケットをやる。バスケットマンだからだ」と。その日、赤木の機嫌が不気味なほど良かったのは、言うまでもなかった…。
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庶民のシュートはむずかしい
「やだよ、あんな庶民のやることは(花道)」いよいよバスケットそのものの魅力を実感し、本格的に打ち込むようになった花道。青田とのやりとりを盗み見ていた赤木も、花道の言葉が嬉しく、つい練習にも熱が入る。そのせいか赤木は、シュートの基本「ランニングシュート」の練習を花道にさせたい、と安西に提案するのだった。しかしスラムダンクがすべての花道にとってシュートの基本「ランニングシュート」は「庶民のシュート」にすぎず、まったく興味を示さない。そんな彼だが、甘く見たわりにやってみると簡単には入らずイライラが募る。悔しさを覚えた花道は人知れず早朝トレーニングを始め、ちょうど近くをランニングしていた晴子と共に「秘密の特訓」に取り組むのだった。
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二人だけの愛の秘密特訓!?
「要チェックや!(彦一)」晴子との早朝特訓は、相手が晴子だけに花道も素直にレクチャーを受けていた。そして、やはり早朝練習のつもりで偶然やって来た流川が物陰で様子を伺っていることも知らず、何かコツがあるはずだと模索しはじめる。そして試行錯誤を重ね、流川のフォームや晴子が赤木から言われた「リングに置いてくる感覚」をヒントに、ようやくランニングシュートを成功させたのだった。しかし積み重ねの練習が大切であると赤木に言われた花道は、その日の練習後もひとり体育館に残って庶民シュートの練習に励む。そこへノートを持った他校の生徒「相田彦一」が現れて…
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倒せ陵南!決戦前夜の猛特訓
「リバウンドを制する者はゲームを制す(赤木)」花道がひとり練習していた体育館に現れた男、それは陵南高校の一年生「相田彦一」だった。彼は湘北の様子を探りに来たのだが、人のいい彦一は花道のペースにはめられて逆に陵南のキャプテン「魚住純」とエース「仙道彰」のことをもらしてしまう。翌日、陵南との練習試合を明日に控え、湘北バスケ部は熱の入った練習をしていた。そんな中、赤木は花道を呼び止め、練習後、体育館に残るよう言い渡す。いつもの振る舞いが振る舞いだけに、「何か悪いことをしたか?」とドキドキの花道。だがそんな彼に対し赤木はリバウンドの練習を指示する。そして「リバウンドを制する者はゲームを制す」と告げ、花道と二人だけで練習を開始するのだった。
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湘北vs陵南 燃える主将(キャプテン)!
「なんせオレはよ、秘密兵器だからよ!(花道)」気合いを入れて乗り込んだ陵南高校。赤木と魚住の間で早くも火花が散るなど、対決はすでに始まっていた。そんな中、ついに発表されるスタメン。しかし一年生から選抜されたのは流川だけで、当然のことながら花道の名前はない。花道はだだをこねるものの、安西が「キミは秘密兵器だから」となだめたことでようやく納得するのだった。コートでは陵南の仙道だけががまだ現れていなかった。陵南監督「田岡」が声を荒げた頃になって、ようやく現れるエース仙道。彼は堂々と「遅刻しました」とマイペースぶりを発揮する。双方、共に混乱はあったもののどうにか試合は始まり、余裕の魚住はライバル赤木に対して100点ゲームを宣言するのだった。
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超高校級!陵南ドトウの攻撃
「格が違うよ、仙道は…(湘北一年A)」試合開始早々得点を許してしまい、少なからず陵南のハードルの高さを認識する湘北ベンチ。赤木や流川が手こずるだけあり、相手は選手ひとりひとりのレベルが目に見えて高い。果敢にも流川が仙道に挑むが、軽くかわされて再びシュートを決められてしまう。焦りでさわぐ花道が田岡監督に怒りのカンチョーをかますなど多少の騒ぎがあったものの、ゲームは陵南のペースで進み、瞬く間に19対0と湘北を圧倒していった。もはや花道だけではなく、諦めムードが漂う湘北ベンチ。だがその風向きを変えたのは赤木のダンクシュートだった。鬼気迫るプレーでどうにか巻き返しに入った湘北は、50対42まで迫って前半を終える。
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花道キンチョーの晴れ舞台!
「桜木、オレの代わりはお前だ(赤木)」前半を50対42で湘北を圧倒した陵南。しかし実際焦りを感じていたのは、湘北を過小評価していたことに危機感を覚えた陵南ベンチの方だった。だがエキサイトする田岡とは対照的に、仙道は素直に湘北の強さを評価。しかも花道の潜在能力にも注目する。花道の出番がやって来たのはそんな時だった。赤木が魚住との接触で流血したため、赤木自身の口から自分の代わりにコートに入るよう言い渡したのだ。突然のことでもあり、意外にも緊張でガチガチになってしまう花道。そして連発する失敗、失敗、失敗…。だが流川のケリでケンカモードに入った花道はいつもの調子を取り戻し、ようやく本領を発揮する。
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なんだコイツは!?田岡の誤算
「ア…アンビリーバブルや!(彦一)」後半に入り、残り9分で登場した花道。赤木を欠いた湘北なら攻略はたやすいと計算する田岡監督だが、花道の思いもよらないプレーに振り回されるようになる。赤木との1on1以来、実戦で初めて披露する「ふんふんディフェンス」。流川に出すと思われたパスを木暮に出すという奇妙な行動。そのせいで田岡は一度ならず二度までも裏をかかれてしまう。しかし陵南を押し始めていたかに見えた湘北にも不安要素はあった。仙道のマークについていた流川に疲労の色が見え始めていたのだ。それでも流川は一歩も引くことなく、華麗にシュートを決める。
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リバウンド王 桜木花道の苦悩
「ゴール下は戦場だ、自分のゴールは死守しなければならん!(赤木)」リバウンドを制した流川の活躍で70対67まで迫る湘北。エースとして3年生とも対等に張り合える流川、そして不気味な存在の花道という2人の一年生に焦りを感じた田岡は、花道封じを魚住に命じる。そのせいでリバウンドが取れず苦戦を強いられる花道。驚異的なジャンプ力だけでどうにかリバウンドをもぎとろうとするものの、ビギナーであることを見抜かれていたため、ことごとく妨害されてしまう。それを変えたのは、手当てを受けていたはずの赤木だった。本当ならば休んでいなければならない身体にも関わらず、流川と交代する赤木。それにより赤木との特訓を思い出した花道は、ようやく本調子を取り戻す。
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ラスト2分!仙道は俺が倒す
「はじめて見た…あんなに嬉しそうにプレイする仙道を…(田岡)」残り2分。赤木が戻り、流川はベンチで温存、花道もリバウンドを取るための体さばきを思い出して、湘北は確実にペースをつかんでいた。そして木暮のスリーポイントシュートでついに逆転に成功する。しかしそのゴールが再び風向きを変えた。仙道が100%の実力を発揮し始めたのだ。瞬く間にひっくり返されるスコア。時間もなく、もはやぶつかるのは気力と根性、そして意地のみ。余裕のあった仙道ですら激しく消耗するなど、すでに練習試合であることも忘れ両者は死闘を展開していた。そんな中、ラスト約2分で安西は流川を再投入し、何と花道とのコンビで仙道を封じる作戦に出た!
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タイムアップ!決着陵南戦
「お前は、よくやった…桜木(赤木)」残り1分、得点差は4。死力を尽くしてぶつかって来る陵南に対し、湘北はわずかな望みにかけて花道・流川コンビを仙道のチェックにつける。それが功を奏し、まずは流川が2点獲得、そして花道にも最大の見せ場が回って来た。「スラムダンクを決めるチャンス!」一世一代の場面で無理しようとする花道だったが、寸前で晴子の応援が届き正気に戻る。そして無理のない庶民シュートで逆転するのだった。だがその喜びで油断したのがまずかった。一瞬の隙を仙道に突かれた湘北は陵南の得点を許してしまい、わずか1点差で敗れ去ってしまう。敗北が信じられない花道。一気に沈み込む湘北だが、最後は陵南のプレイヤーたちと握手を交わして再戦を誓う。今度こそ、勝利するのだと…。
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バスケットシューズ
「宮城…宮城リョータだ…(宮城)」陵南との練習試合から一夜明けて、花道はショックを残しつつも晴子の励ましで元気を取り戻していた。そしてこれまで使っていた体育館シューズの代わりにバスケットシューズを買いに行くことにする。晴子に連れられ、繁華街の靴屋で初めてバスケットシューズを選ぶ花道。着地時に衝撃を吸収すること、足元がすべらないことに感動しながら、心配顔の店主の目前ではしゃぎ回る。その挙句、店主が大切にはいていたプレミアモノのバスケットシューズを中古品だと言って30円で奪ってしまうのだった!その頃、花道をからかう楽しみから遠ざかっていた大楠や洋平たちは、公園で「あなた、好きな人がいるんでしょ」とフラれた男を見つけて大はしゃぎ。しかしその男「宮城リョータ」を怒らせてしまい…
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スーパー問題児!花道VS宮城
「宮城は問題は多いが、バスケの実力は次期キャプテンと言われるくらいさ(木暮)」大楠や洋平たちが一触即発の状態でにらみあった男はバスケ部の2年生・宮城リョータだった。彼は3年生の三井寿率いる不良グループとケンカしてずっと入院していたのだ。リョータはやはり退院したばかりの三井に再びからまれるが、それよりも片思いの彩子が花道と付き合っていると勘違いして気が気ではない。そのため花道にライバル心を燃やし、小学生レベルの意地の張り合いを展開する。そんな、一見花道と同レベルのリョータだが、バスケに関しては木暮や赤木が一目置くポイントガードだった。入院中のブランクにも関わらず、そのスピードとテクニックをフルに発揮するリョータ。それが悔しい花道は彼に勝負を挑む。
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史上最悪どあほうコンビ誕生
「どあほうが二人に…(流川)」花道とリョータの勝負は続いていた…とは言っても、花道が始めた反則攻撃で、もはや小学生レベルのケンカでしかない。そんな二人だが、偶然帰る方向が同じだったことがキッカケで、花道はリョータから彩子への片思いを打ち明けられるのだった。彩子に恋しつつも、振り返ってもらえないリョータ。一方の花道も、50人にフラれた過去を持つ男。両者は互いを哀れに思い、いつの間にか意気投合する。その変化の様は、翌日の部活で赤木たち部員を唖然とさせる程だった。しかし花道とリョータのいがみ合いが片付いたかと思ったら、今度は三井がリョータへの仕返しを企んでいて…。
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湘北バスケ部最後の日
「バレりゃ公式戦出場停止。ヘタすりゃ廃部ってこともあるよな(三井)」花道とリョータが仲良くなったかと思ったら、今度は三井がケンカ狂の鉄男を引き連れて練習中の体育館へと押し寄せてきた。三井の目的は、リョータはもちろん、バスケ部そのものを潰すこと。彼らは土足で体育館に上がりこむと、インターハイが近いのをいいことに、リョータや花道たちを挑発する。ここでケンカ沙汰になれば、間違いなく出場停止処分となるからだ。やりたい放題の三井たちに対し、物理の課外授業で赤木が不在のバスケ部はなす術がない。しかも怒りに震えた花道たちが、いつ三井らに殴りかからないとも限らない状態だ。そんな中、ついに流川の怒りが爆発してしまう。
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正義の味方・桜木軍団参上!
「第二ラウンドだ(花道)」やりたい放題の三井たちに怒りを堪えきれない流川。しかも流川がモップで殴られ、流血事件にまで発展するとリョータまでが三井の手下に殴りかかる。外から偶然その様子を目撃した一般の女子生徒が騒ぎ始めたせいで教師たちまで扉の外に駆けつけるなど、内も外もピンチの湘北バスケ部。花道がついに動いたこともあり、最悪の状況に陥ることは目に見えていた。だが、そこで思わぬ助っ人が騎兵隊のごとく参上した。洋平、大楠、高宮、野間の通称「桜木軍団」だ。ついに反撃に転じる花道。しかしその一方では、課外授業を終えた赤木が体育館へと向かっていて…
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全国制覇をめざした男
「本当にすごかった…まるで機械のように正確だったんだ…(木暮)」洋平たち桜木軍団の登場で、形勢逆転される三井たち。ついには怒りに燃えた花道や洋平らの鉄拳で戦意喪失してしまう。赤木が体育館に到着したのは、そんな最悪の状況に陥った時だった。呆然とした表情でその光景を目の当たりにする赤木。彼は扉の外で騒ぐ教師たちに「秘密の特訓ですから」と締め出すと、おもむろに三井に歩み寄り、ひたすらビンタを食らわせた。そのいつもとは違う赤木の様子に静まり返る花道たちに対し、木暮は重い口を開く。「三井は…バスケ部なんだ」と。そして、三井がかつて中学MVPに輝いたほどのバスケットプレイヤーだったことを静かに語り始めるのだった…。
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三井寿15歳の悩み
「最後まで希望を捨てちゃいかん。あきらめたら、そこで試合終了だよ(安西)」木暮の告白から、三井がかつて入学当時から将来を期待されていたバスケットボールプレイヤーだったことを知る花道たち。当時の三井は今のような目をしておらず、もっと活き活きとしていた。しかし入部早々に行われた模擬試合の中で悲劇は起きてしまう。三井が足を負傷し、入院してしまったのだ。病室に見舞いに来た当時の木暮に対し、湘北に来た理由を語る三井。実は「勝てない」と諦めそうになった試合で安西に励まされたため、安西への恩返しのつもりで湘北に進学したのだ。その時はまだ三井は怪我のことをさほど心配しておらず、復活を信じていたのだが…
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バスケがしたいです!
「バスケが…したいです…(三井)」三井が道を踏み外した理由…それは、赤木に遅れをとりたくないというライバル心と、インターハイに出たいという焦りによって、無理に練習に参加したためだった。結果、足の傷が再び痛み出し、三井はインターハイを断念。失意のままバスケ部にも姿を現すことがなくなったという…。しかし、三井の中にはまだバスケに対する情熱が残っていた。三井を期待していたという本心を木暮に打ち明けられ、ショックを受ける三井。そして尊敬する安西と再会すると、涙ながらに言葉が出る。「バスケが…したいです…」と。翌日、体育館には頭を短く刈り込んだ、バスケットマンとしての三井の姿がそこにはあった。
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インターハイ予選開始
「桜木くんは私がバスケ部に連れて来たんだから、私の目に間違いはないわ(晴子)」心を入れ替えた三井を加え、インターハイ予選に挑む湘北。湘北と壮絶な練習試合を展開した陵南も湘北との対決に期待感を膨らませており、両者は互いを意識しつつ、ついにインターハイ予選の日を迎える。花道でさえ高揚感でろくに寝られなかった当日、闘志をみなぎらせた一同は初戦の相手、三浦台と対峙した。決勝リーグの一位と二位の2チームしか出られないこともあり、勝利を誓う一同。しかし乱闘騒ぎを起こした花道、流川、リョータ、三井はスタメンから外され、ベンチスタートを言い渡されてしまう。
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花道!公式戦デビュー
「僕だって、湘北バスケ部のレギュラーなんだ!(安田)」三浦台との試合は、花道、流川、リョータ、三井の主力メンバーをベンチに入れたまま進められた。そのせいか赤木と木暮の2人以外はすっかり萎縮して実力を出すことができず、得点差は開く一方。その様子から湘北が赤木のワンマンチームだと判断した三浦台は、明らかな赤木つぶしを繰り出してきた。しかし花道たちの代わりに出場していた部員たちが、自分たちも湘北の立派な選手だとようやく自覚したことで状況が一変。それを待っていたかのように安西は桜木たちの起用を認め、ついに桜木、流川、リョータ、三井の四人が、赤木の待つコートへと乗りこむ。
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ハンセイ軍団の大反撃
「湘北は、またひとつレベルを上げたな(魚住)」22対8で三浦台にリードされたままの状況で、ようやく湘北のベストメンバーが揃った。その様子を観戦していた陵南も、ライバル湘北の本領発揮だと注目する。それまでは試合に興味がないような素振りで席を外していた仙道も、自販機の前で聞いた歓声で湘北の反撃を直感していた。流川・リョータ・三井のプレーは、場内を一気にヒートアップさせると共に、瞬く間に得点差を埋めていった。そんな中、ひとり空回りしていた花道は、フリースローという絶好の見せ場を迎える。しかしその練習をしていなかった花道では成功するはずもなく、あっけなくリバウンドを制した流川に活躍の場を奪われてしまう。
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強敵三浦台の秘密兵器
「相手が誰であろうと、お前のできることに全力を尽くすんだ(赤木)」流川の活躍で、ついに同点にまで追いついた湘北。前半を24対30の6点差リードで終え、怒涛の後半戦に挑む。後半から三浦台は、とても高校生には見えないスキンヘッドの男・内藤を投入して来た。三浦台の狙いは、多少のファウルをしてでも次の戦いに駒を進めること。そのため内藤はラグビー経験を活かし、審判に知られることなく花道を攻撃したばかりか、それを花道のファウルにしてしまう。やってもいないファウルを二度も取られて怒り心頭の花道。その間に三浦台は巻き返しを図り、ついに30対30の同点まで持ち込む。
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天才花道!必殺ダンク
「今年の湘北はやはり強い!(魚住)」花道へのチェックでファウルの誘発に成功した内藤。花道が潰すだけの戦力に達していないこともあり、今度は流川にターゲットを移す。だが流川にとって、バスケ経験一年の内藤など眼中にはなかった。すでに流川は、内藤の「パワーとスピードに頼りすぎて直線的な動きになる」という弱点に気がついており、そこを的確についていった。流川のプレーから赤木・三井・リョータの3人もそのことに気付き、湘北は反撃に弾みをつけることに成功する。そして花道が5回目のファウルで退場させられるアクシデントがあったものの、湘北は100対47の大差で勝利を勝ち取るのだった。
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退場王!?桜木花道
「――ゴリ、退場にならないためには…どうすればいいか、教えてくれ…(花道)」初戦を勝利で飾った湘北。しかし花道だけは退場になったこともあり、翌日になっても不満が解消されずにいた。晴子に励まされてどうにか二回戦に挑むものの、またもや5ファウルで退場処分。もはや「退場王」の名も冗談ではなくなってしまう。そこで花道は試合が終わった夜に赤木の家を訪れ、退場しない方法を教えてもらおうとするのだった。その頃、病院でケガが完治していることを教えてもらった三井は、帰り道に鉄男と再会していた。だが警察に追われていた鉄男は、悪さから足を洗った三井に「じゃあなスポーツマン」と言い残して早々に立ち去る。
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ゴリ直伝・眼で殺せ!
「相手の動きを眼で殺すんだ!(赤木)」二試合連続の退場処分で、花道の悩みは頂点に達していた。再び赤木宅を訪れる花道だが、昨夜のアドバイスも「エラソーなワケのわからんこと」としか理解しておらず、それならやめようかとドアの前をウロウロするばかり。花道のそんな様子に気付いた晴子は早朝特訓を提案すると、翌日からのさっそく特訓に取りかかる。そして途中から赤木も加わり、花道は「相手の動きを眼で殺すんだ」とウソの極意を授けられるのだった。しかし特訓に励みすぎた彼は翌日の第三試合で寝坊してしまう。その頃、三井も不良たちに絡まれた鉄男を助けようとして巻き込まれるなど、湘北はトラブルに見舞われてしまう。
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男たちの熱き想い
「鉄男、この前は敵だったが今日からは仲間だ。さ、俺たちも試合開始といこうぜ(洋平)」第三試合の当日、赤木たちはいくら待っても来ない花道と三井にイライラしながら、とりあえず先に会場に向かうことにした。その頃、寝坊で焦っていた花道は、洋平たちのリードで裏路地を猛ダッシュ。道を間違えたことで、三井と鉄男が不良グループに取り囲まれている現場に出くわす。しかし一刻も早く試合に駆けつけなければならない状況であるため、その場を洋平たちに任せて三井と共に試合会場へと急いだ。三井の顔の傷でケンカしたことを直感する安西だったが、約束を守ろうと手を出さずにいた三井を評価して彼を不問に伏す。
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シード校・翔陽登場
「やっぱり、今までとは違うな、みんな…(桑田)」第三試合でもファウルを5つ取られ、またまた退場の花道。試合には勝ったものの素直に喜べずにいた。そして晴子に励まされて挑んだ第四試合でも同様に退場処分を言い渡され、もはや花道の「退場王」は不動のものとなってしまう。そのせいか、すでにベスト8まで駒を進め、順調な湘北の中で花道だけは落ち込んだままだった。しかし試合は花道が立ち直るまで待ってはくれず、次いで第五試合、翔陽高校との対決の日がやってきてしまう。翔陽高校は去年、神奈川県で2位になった強豪。これまでの相手とは比べ物にならない実力の持ち主で、湘北にとってまさにここが正念場だった。
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花道・初スタメン!
「勝負以前にこの雰囲気に呑まれたら湘北に勝ち目はない…(田岡)」シードで湘北と対戦することになった翔陽高校。そのキャプテン・藤真は、監督と選手を兼任するほどの実力者だ。加えてベンチに入らないほどの部員たちが応援席を占領して、息の合った応援を展開するため湘北へのプレッシャーも強い。そんな中で湘北メンバーは、いつにない強い緊張感に包まれていた。特に初めてスターティング・メンバーに選ばれた花道は、ファウルでの退場など気をつけるべき点も多い。そんな中、ついに試合開始のホイッスルが鳴らされた。しかし湘北はガチガチに緊張していることが災いして、赤木がファウルを取られるなど序盤から暗雲ムードが漂う。
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流川の反撃!
「全員、動きがカタい。パスが出せねー(流川)」改めて翔陽の強さを知らしめられる湘北。特にメガネがトレードマークの三年生・花形はバックジャンプでのシュートを決めるなど驚異的な技術の持ち主だった。しかしそれが湘北の苦戦する理由のすべてではなく、これまで以上のプレッシャーが災いしてしまう。それは次第に三井や花道のイライラとなり、わずかなパスミスなどチーム内に不協和音を生み出していった。突然、流川が単独行動に走ったのはそんな時だった。リョータや赤木にもパスを出さず、ゴールに突っ込む流川。そしてシュート、得点!そのプレーで目がさめた赤木たちは、ようやく自分たちのペースを取り戻す。
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電光石火のリョータ!
「藤真がベンチにいる限り、翔陽は常に余力を残して闘っていることになる(田岡)」流川の「全員動きがカタい」という一言でペースを取り戻した赤木たちは、ようやく実力を発揮し始めた。特にリョータは、目にも止まらぬ速攻、まるで瞬間移動するように突然現れてはボールを奪い、立ちふさがるディフェンスを風のようにすりぬけ、正確無比なパスまわしを展開していく。そして持ち前の機動力と瞬発力をフルに活用し、168cmという身長のハンデにも関わらず、果敢にもゴールへと切り込んでいった。翔陽はそんなリョータに対し固いディフェンスを敷くが、湘北にはディフェンスの外からのスリーポイントシュートを得意とする三井がいた!
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リバウンド王・桜木花道
「リバウンドは君が制するんですよ、桜木君。ホッホッホッ…(安西)」リョータの活躍で一瞬にして翔陽に迫る湘北。三井のスリーポイントシュートによって、11対11の同点に持ち込む。このピンチに対し、翔陽の選手兼監督である藤真は自分の出番を匂わせるが、センターの花形が「まだお前の出番じゃない」と制したため、思いとどまる。そして22対31と翔陽リードのまま前半終了30秒前の局面まで持ちこむのだった。一方の湘北は、これ以上得点されれば敗北が決定的という場面で花形にパワフルなシュートを放たれてしまう。しかしその「あわや得点!」というピンチを救ったのは、何とリバウンドを制した花道だった!
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翔陽エース・藤真登場
「真のエースの登場だ(田岡)」リバウンドを制した花道の活躍で最大のピンチを切りぬけた湘北。どうにか気力で後半に臨むが、三井の消耗は予想以上にひどいものだった。だが今までノーマークだった花道が「リバウンド王」としてその資質を開花させたため、試合は幸運にも湘北ペースで進んでいく。さらに流川のシュートにより36対35で逆転に成功すると、危機感を抱いた翔陽の藤真はついに決断を下した。そしてベンチから出ると、選手としてコートに入り瞬く間に逆転のシュートを決めていくのだった。
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翔陽エース藤真の実力
「たったひとり、藤真が入っただけで翔陽はインターハイ常連チームの顔になる(牧)」プレイヤーとしてコートに入った藤真の活躍はめざましかった。それまでリバウンドを一本たりとも翔陽に譲らなかった花道だが、そんな彼ですら自分のお株を奪われるなど、まるで別のチームに生まれ変わったような活躍を見せる。そのせいで湘北は6点もの差をつけられるが、安西がタイムアウトをとったことでどうにか助かるのだった。わずかな休憩でできるだけ体力回復させようとするものの、三井の消耗はすでに限界のようで、ただうなだれたまま肩で息をするのみ。そんな三井にライバル心を燃やすのは、中学の頃は彼の足元にも及ばなかった翔陽の長谷川だった。それぞれの想いを胸に、再び闘いの火蓋が切って落とされる…。
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三井、限界か!?
「この試合のカギを握っているのは、桜木くんと三井くん。この二人です(安西)」長谷川の執拗なチェックを受けていた三井は、体力の限界に達していたこともあり、もはや気力だけで立っているような状態だった。後半戦も残り10分を切り、スコアは46対40で翔陽がリード。総力戦の様相を呈す展開の中、安西は三井と花道が状況を打破すると読む。しかし花道はついに4つ目のファウルをとられて退場のピンチに陥り、これまでのように積極的なプレーができなくなってしまった。一方の三井も、長谷川のチェックを振り切ることができず我慢の時間が続く。花道のパワフルなプレーで翔陽の花形が流血するなど、試合は壮絶を極めていた…。
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三井!嵐の3ポイント
「ここで働けなきゃ、俺はただの…ただの大バカヤロウだ!(三井)」中学時代の三井のプレーを見て以来、彼を上回ることを目標に練習してきた翔陽の長谷川は、三井を5点以内で押さえるのだと激しいチェックをしていた。すでに疲労がピークに達していた三井だが、それに屈することなく食い下がる。そして中学時代の活き活きとしていた自分の姿を思い出して自分に最後の喝を入れた。その気力が限界を超えて彼を突き動かし、3ポイントシュートやフリースローを次々と得点につなげていく。気が付くとスコアは58対55の3点差まで追いつき、湘北ベンチにも活力が戻った。だが花道だけは4ファウルの影響で、いまだ積極的なプレーができずにいた。
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退場目前!?花道ピンチ
「なに縮こまってやがる、らしくねーんじゃねーのか(流川)」三井の気力の活躍で3点差にまで追いついた湘北。もはや彼の勢いは止まることなく、翔陽は4ファウルで積極的なプレーを怖がっている花道にターゲットを移した。だが「桜木がディフェンスの穴だ」と言われても花道の迷いは消えず、なかなか復活のきざしが見えてこない。その最中、執念でボールを追った三井が、勢い余って翔陽ベンチに突っ込むというアクシデントを発生させてしまう。そこでタイミングを見極めた安西は、三井と木暮の交代を指示。そのちょっとした時間に流川は花道に言う。「らしくねーんじゃねーのか?」。それに触発された花道は、なんとコートの床に頭を叩きつける!それがきっかけでようやく自分を取り戻すのだった。
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花道、熱きダンク
「惜しかったな、てめーにしては(流川)」後半残り2分30秒でスコアは60対60。気力が勝利につながる局面で、最初にリードしたのは湘北だった。そしてボールは花道の手に渡り、一気にゴールへと持ち込んでいく。シュート体勢に入る花道。立ちふさがる花形たち2枚の壁。会場のすべての視線が、そして晴子の目が注がれた中、花道は2枚の壁をモノともせず、豪快にリングの中へとボールを叩きつけた!それこそまさに、花道がずっと望んできたスラムダンクの瞬間だった。誰もが一瞬、息を殺して魅入った見事なスラムダンク。しかし無常にもファウルのホイッスルが吹かれ、花道は5つ目のファウルで退場になってしまう。花道のスラムダンクは幻となってしまったものの、そこで試合は終了し湘北は見事に勝利を収めたのだった。
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ライバルからの挑戦状
「昨日…やっぱりオレ、けっこう…スゴかった…?(花道)」翔陽戦から一夜明けて、花道は初めて放ったスラムダンクの余韻を改めてかみ締めていた。そしてガラにもなく自分の成長を静かに実感する。そんな彼も、翔陽戦でのスラムダンクが新聞記事の写真として使われていると晴子から教えられ、いつもの調子で大騒ぎするのだった。その花道と同じ出身中学で、海南と対戦することになった武園学園の小田。彼こそ花道がフラれた50人目の女の子、葉子が想いを寄せる人物で、花道と戦うためにも打倒・海南を誓うライバルのひとりだった。しかし小田は前の試合で受けた足の傷を隠しており、そのことで葉子を悩ませてしまう。
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打倒海南を誓う男
「決勝リーグで待ってるぜ、海南なんかに負けんじゃねぇぞ!(花道)」花道がフラれた50人目の女の子・葉子。彼女の意中の人物でバスケのライバルでもある武園学園の小田は、試合で受けた足の傷を隠して海南戦に挑もうとしていた。偶然路地で会った葉子の様子がおかしかったことから、花道は小田との不和のために元気がないのだと勘違いする。そして洋平らを連れ立ち、練習をサボって武園学園へと赴いた。そこで小田の口から真実を聞いた花道は、足の怪我を心配して腕ずくでも出場をやめさせようとする。だが海南に勝利し、コートの上で花道と闘いたいと強く願う気持ちを察して、おとなしく引き下がろうと考えるのだった。
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武園・最後の闘志
「100点開こうが、200点開こうが関係ねえ! 試合はまだ終わっちゃいねえんだ!(花道)」誰もが王者・海南大付属高校の勝利を信じる中、ついに小田がレギュラーを努める武園学園の試合が始まった。海南は主力である牧や高砂らをベンチに下げた二軍構成にも関わらず実力は折り紙つき。足のダメージを抱えた小田が実力を発揮できないこともあり、武園に絶望的な状況が続いた。そしてついにやって来る「限界」。ここで試合を諦めようとする小田だが、それを花道が許すはずはない。花道は檄を飛ばす、「諦めるな!」。それで気力を回復した小田と武園は最後まで全力を尽くすものの、完全な敗北を喫してしまう。だがそこに後悔はなかった。
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王者への挑戦
「絶対勝つ!(赤木)」決勝リーグは、湘北・海南・陵南・武里の4校で争われることになった。その中で全国に行けるのはたったの2校。湘北の初戦の相手は海南で、花道たちにも闘志がみなぎる。一方の海南はキャプテンの牧だけは気持ちを引き締めるものの、チーム全体にどこか油断の空気が漂っていた。彦一の姉で「週刊バスケットボール」の記者・弥生が注目する中、入場直後にも関わらず早くもコートの真ん中で激しい火花を散らせる両者。試合が開始されると、さらに激しく、よりパワフルなプレーが展開していく。それはとても高校生とは思えない、スーパープレーの連続だった。
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計算外!?花道絶好調!
「桜木くんにはカヤの外にいてもらおうかな…(高頭監督)」全国大会に向け、ついに神奈川県大会決勝リーグの初戦、海南付属高校VS湘北高校の試合が開始した。ベストコンディションの湘北に対し、王者・海南は一年生の信長がダンクを決めるなど、6対0で一気に引き離しにかかる。信長に対して自分が上だと思っていた花道は、あっさりとダンクを決めた信長にナメられていたと気付いて大激怒。リョータ直伝のフェイクで信長をかわし、鮮やかなシュートを決めることでやり返す。海南監督の高頭は、バスケを始めてわずか3ケ月の花道がここまで成長したことに改めて脅威を感じ、リバウンドも絶好調の花道に罠を仕掛ける…。
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桜木封じの秘密兵器!
「いつの間にか桜木がうちのムードメーカーになっていたな…(木暮)」前半残り10分、24対20でリードしていた海南は、新たに3年生の宮益を投入した。背も低く痩せており、どう見てもガリ勉タイプの宮益に困惑する湘北。だがそれは海南監督・高頭の巧妙な策略だった。宮益をマークにつけられた花道は、これまでのライバルたちと正反対の弱々しい姿に調子を狂わされてしまう。一転して絶不調に見舞われる花道。しかもフリースローが入らないなど、弱点という弱点を続け様に暴露されてしまう。そこで安西は花道をベンチに引っ込めて木暮を投入。チームの立て直しを図るが、その時にはすでに15点差のピンチに直面していた。
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ゴリ負傷!絶体絶命!?
「骨が折れてもいい、歩けなくなってもいい、やっと掴んだチャンスなんだ…(赤木)」前半ですでに15点差をつけられた湘北。弱点を突かれ続けた花道がベンチに下がるなど、早くもピンチを迎えていた。そんな中、ひとり逆転への闘志をたぎらせていた流川は、時には強引とも思えるプレーで瞬く間に2ゴールを決め、アグレッシブに追撃体勢に入る。しかし高砂との接触で赤木が足を負傷すると、大黒柱を失った湘北に再び不穏な空気が流れ始めた。赤木不在で不安はあるものの、その代打として再投入された花道が気合の入ったプレーを展開、そして点差を縮めようと淡々とゴールを決める流川の活躍がどうにか状況を支える。
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キングコング・弟
「オレに今、できることをやるよ! やってやる!(花道)」足の捻挫で退場した赤木の穴を埋めようと、花道は張り切っていた。何としてでも全国大会に出たいという赤木の夢に触発され、ゴリ直伝「ハエ叩き」で海南のシュートをことごとく跳ね返す。さらにリバウンドも制した花道の活躍で波に乗る湘北は、流川のシュートでエンジン全開。赤木がいないのが嘘のように海南を追い込んだ。そして流川の「ボールくれ」という気迫で結果的に彼にボールを集めることになった湘北は、次々とゴールを連発し、前半残り1分30秒の局面で5点差にまで詰め寄る。その頃、別の会場で武里と対戦していた陵南は、117対64で早くも一勝を上げていた。
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ゲームを支配する男
「流川楓はすでにゲームを支配している!(弥生)」前半残り1分30秒でスコアは45対40と海南がリード。波に乗っていた湘北の中で、特にめざましい活躍をしていた流川は、出身中学の後輩たちの声援を受けて闘志を新たにする。もはや会場すべての注目を集めていた流川は、三井やリョータも驚愕するほどのテクニックで次々と得点をあげ、ついにスリーポイントシュートまで披露する。ここで海南はタイムアウトを取るが、どんな手段を尽くそうと今の流川を止める手立てはなく、前半終了時にはたったひとりで49対49で追いついてしまうのだった。そして後半、コートに戻って来た赤木が加わって湘北の反撃が始まる。だが、赤木の足は完全に回復しておらず…
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エース牧・全開!
「牧のあれはすなわち勝ちへの執念、勝利への餓えだ!(赤木)」流川の活躍で同点に追いついていた湘北は、負傷で退場していた赤木を再び加えて海南との後半戦に挑んでいた。入学以来、ずっと勝ちにこだわり続けていたのに、選手に恵まれず緒戦敗退の苦渋をなめ続けて来た赤木。しかし今年は違うぞと、まだ痛みの残る足を酷使して海南にしがみつく。しかし海南も勝利への執念は変わらなかった。三井に勝るとも劣らないシューターの神が、スリーポイントシュートを次々と決めたのだ。それにより、流川が必至になって同点まで持ち込んだスコアも、気が付くと73対63の10点差まで広げられてしまう。湘北は疲労もピークに達してピンチに陥り、危機を感じた安西はタイムアウトをとる。
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安西・勝利への賭け!
「神奈川ナンバーワンを越えてやる!(花道)」後半ラスト10分で73対63まで差を広げられた湘北は、安西のタイムアウトによって救われた。態勢を立て直した湘北は、牧を赤木・流川・リョータ・三井の4人でマーク、花道が神につくという思い切った作戦に出る。体力の消耗が激しかったチームの中で唯一驚異的なスタミナを誇る花道は、与えられたフリースローで「変なシュート」と笑われつつも、下から投げるという独自のスタイルで確実に決めるのだった。後半もあと4分30秒を残して食らいつく湘北に対し、海南は宮益を出して再び花道封じにかかる。しかし安西はさらにリョータを宮益につけて粘ろうとした。
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しぶとい奴ら!
「倒せ、赤木! 牧を倒して来い!(魚住)」残り4分30秒で4点を追う湘北は総力戦に出た。すでに赤木も足の痛みすら忘れて、一歩も引かない激闘を展開。激突した意地と意地は4点差と6点差の間を行ったり来たりするシーソーゲームのまま残り2分まで粘りつづける。観客も水を打ったように静まり返り、息を殺してじっと試合を見守っていた。そんな中、意地でボールを追いかけていた流川が、体力の限界によって木暮との交代を余儀なくされてしまう。流川の最後の活躍でシュートが決められていたものの、依然シーソーゲームが続いていたことには変わりはない。残り45秒、流川に続いて三井の体力ももはや限界ギリギリだった。
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ラスト10秒!完全決着
「泣くな(赤木)」ラスト45秒を残し、スコアは90対86で海南がリード。体力の限界で退場した流川に続き、三井にも同様のピンチが訪れる。最後の気力をふりしぼって激突する両者。その最中、リョータからボールを受けた花道は、フェイクでゴール下に切り込み、なんと牧を弾き飛ばしてスラムダンクを決めた!ついに2点差まで追いつく湘北。逆転に望みをかけ、花道はフリースローから三井にボールを回してスリーポイントシュートを狙う。しかし無常にもボールはリングに当たり、リバウンドを制した花道だったが痛恨のパスミスを犯してしまった。そこで吹かれるホイッスル。この瞬間、湘北は一敗を喫し、花道は悔し涙をこらえ切れなかった。
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がけっぷちの湘北
「昨日の試合は、きっと一生忘れられないよ。…だって、初めてダンクを決めた試合だもの(晴子)」衝撃的な敗北から一夜明け、次の試合に賭けた赤木たちは既に立ち直っていた。彼らは彩子の「がけっぷち」の書を肝に銘じ、これからはひとつも負けられないことを再認識する。ただ花道だけはまだ敗北のショックから立ち直れずにいた。そのせいで学校すら来なかった花道だが、晴子に励まされてどうにか気持ちを持ち直す。そして夜の部室で、やはり自分の体力のなさが敗北につながったのだと自責の念に駈られていた流川と、「オレのせいだ」「いや、オレのせいだ」といつもの殴りあい。それでふっきれたのか、翌日の花道はボーズ頭で学校に現れるのだった!
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ボーズ頭の逆襲!
「どうやら彼自身にも課題は見えてきたようですね(安西)」心機一転、ボーズ頭にしたものの、学校中から見物人が来るようになって面白くない花道。そんな彼に注目していた安西は、1年生チーム対2・3年生チームの模擬試合を指示する。海南戦で花道がことごとく弱点を突かれたため、この模擬試合で弱点をすべて洗い出そうと意図したのだ。最初はあくまでハンデのつもりで赤木と三井をチームから外す安西。しかし途中で三井を投入し、本格的に花道の弱点の洗い出しにかかる。それが功を奏し、安西ばかりか花道自身にも「ゴール下のシュートを確実にする」という自らの課題が見えてくるのだった。
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特訓3DAYS
「俺は3年だから…これが最後だからな。もし、インターハイに行けなかったら(木暮)」海南戦を落とし、あとは武里と陵南の2試合を残すのみ。もう負けられない湘北は、3日後の武里戦のために花道のパワーアップを目指す。そのため花道は、ひたすらゴール下のシュートを打ち込む反復練習に励んでいた。海南戦の敗北が身にしみたのか、あれほど嫌っていた反復練習を文句もいわずに黙々と続ける花道。そのメニューに加えて自主練習も行うが、逆にそれが災いして武里戦の当日は完全に遅刻してしまう。試合終了の間際になって会場に駆けつけるものの、彼が心配するまでもなく、湘北は100点ゲームで武里を攻略。これでどうにか次の陵南戦に希望をつなぐのだった。
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頂上決戦!海南VS陵南
「おまえら、本当にこの陵南相手に1点差だったのか?(三井)」陵南と海南の試合が始まった。この試合から陵南は、湘北との練習試合にいなかったニューフェイス「福田吉兆」を投入。得体の知れない選手だけに、対戦相手の海南ばかりか、観戦していた湘北も注目する。ただ花道だけは海南戦の敗北で落ち込んでいた時に顔を見たことがあり、意外な再会に少しばかり驚いていた。監督同士が学生時代のライバルだったこともあり、コートの外でも火花が散る中、ついに始まる頂上決戦。共に一勝ずつをあげているチームだけに、これに勝利した方が一番「全国」に近づけるとあり、おのずと闘志がみなぎる。特に仙道の活躍はめざましかった。
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本領発揮!王者・海南
「もっと…もっとホメてくれ(福田)」仙道の活躍で29対39とリードする陵南は、10点差で後半に挑んだ。そしてもうひとりの立役者、公式戦初出場にも関わらず20得点を上げた福田の存在が次第に騒がれ始める。もともと彼はバスケ部員だったのだが、叱って育てようと考えた田岡の計算が外れ、田岡に手を出したのが原因で学校側から無期限の部活禁止を言い渡されていたのだった。そんな遅れてきたルーキーの活躍もあり、さらにヒートアップする試合。しかし居ても立ってもいられなくなった花道・流川・三井・リョータが一足先に会場を後にした後、何と魚住が5ファウルで退場処分にされてしまう。
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最強対決!仙道vs牧
「安西先生が倒れた!?(赤木)」審判への抗議でテクニカルファウルを取られた魚住は、5ファウルで痛恨の退場処分を受けた。その間に海南が逆転するものの、自分がチームを支えようと奮闘する仙道が牧に食いつき、ほぼ一騎討ちの状態でシーソーゲームに突入する。その頃、自宅にいた晴子に、そして晴子から試合会場にいた赤木へと病院からあるメッセージが伝えられていた。安西監督が、倒れた…と。急いで病院へと駆けつける赤木・木暮・彩子。命に別状はないらしいが、何が起こったか分からず気持ちだけが焦る。しかも病室の前に立っていた桜木の目元には涙が滲んでいて…
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仙道・一瞬の賭け!
「あの子たちなら大丈夫よ、あなたがいなくても。それも少し寂しいんでしょ(安西夫人)」安西が運び込まれた病室で、赤木たちは花道の迅速な処置が安西を救ったのだと知った。ただし入院の必要があるため、陵南戦には出られないという。一方、花道は病院から学校に向かう途中、かつて自分がケンカに巻き込まれたせいで、倒れた父親を病院に連れて行けなかった過去を思い出していた。病室の前で赤木たちが見た花道の涙は、この時の記憶がオーバーラップしたためだった。その頃、延長戦に持ち込まれていた陵南と海南の試合は、89対83で海南の勝利が確定していた。この勝利で2連勝の海南は全国大会を確実なものとし、一勝一敗同士の湘北と陵南は、残るひとつの席を次の直接対決で争うこととなる。
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最終決戦!湘北VS陵南
「今日は先生抜きだ。死にもの狂いでいくぞ!(赤木)」ついに運命の陵南戦の日がやって来た。ベストコンディションの陵南に対し、湘北は入院中の安西を欠いた監督不在の状況。それでもこの試合で負ければ3年生の赤木・木暮・三井にとっては最後の夏になってしまうため、絶対に負けることはできない。そんな中、ついに開始される前半戦。互いに火花を散らす中、リキんだ花道がしてしまったファウルで、まずは陵南が先取点を飾る。しかし花道がとられたバスケットインターフェアは、通常の高校レベルでは出ないはずのファウルだった。もはや超校高級にまで成長した両者の試合は、これからが本番だった。
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救世主!?桜木花道
「桜木め、死ぬほど練習してきたってわけか…(仙道)」陵南に先取点を取られたものの、湘北は花道の活躍で早くも一点を返す。しかも決め手は、これまで一本も入らなかったゴール下からのジャンプシュートだった。陵南をはじめ、会場全体がその花道の進歩にどよめく。かつての練習試合で「オレを倒すつもりなら、死ぬほど練習してこい」と言った仙道も、花道の成長を目の当たりにして逆に闘志をたぎらせた。一方、これまでの特訓が項を奏した花道は一気に有頂天になり、続けてリバウンドも奪取。それが湘北にいい形で影響し、チーム全体に活気が満ちる。スコアは福田が決めた一本と花道の活躍で返した2対2のままだが、序盤にも関わらず早くもヒートアップするのだった。
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ゴリ異変!
「もう後はねーんだぞ、赤木!(三井)」2対2で続く陵南戦。それまで順調にゲームを進めていた湘北だったが、魚住が赤木に接触したところから不穏な空気が流れ始める。魚住にはね飛ばされた際に床に叩きつけられた赤木が、完治したはずの足を気にしはじめたのだ。「テーピングがゆるくないか?」「悪化したのではないか?」…プレーが散漫になり始めた赤木はフリースローを失敗し、パスミスや30秒ルールにかかるなど凡ミスを連発してしまう。そこに気がついた陵南は、赤木でなければ止められなかった魚住にボールを集めて猛反撃を開始。木暮がタイムアウトを取った時には4対13という大差をつけられてしまう。
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ゴリラダンクII
「だから今から楽しみなんだ、全国で戦うのが(安西)」転倒の影響で完治したはずの足を気にした赤木はプレーが散漫になっていた。木暮がタイムを取るが、リードする陵南との得点差は9。もはや平常心を失い、赤木の異変を見抜いた三井と対立してしまう。だが花道が食らわせた得意の頭突きによって、どうにかいつもの自信と迫力を取り戻したのだった。しかし今度は、ダンクシュートの体勢に入った花道が、魚住の激しいブロックで床に激突してしまう。一向に起き上がらない花道に不安を覚える一同。しかしギャラリーにいた洋平たちだけは気付いていた。試合中にも関わらず、花道がキレたのだと…。
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ゴリ・復活の雄叫び!
「さあ、ここからが本当の勝負だ。湘北と陵南の雌雄を決するときだ(牧)」魚住に倒されたまま、ピクリとも動かない花道。その様子から彼が試合中にも関わらずキレたのだと洋平たちは察知し、すばやい処置を施したためどうにか乱闘という最悪の事態は回避する。続いて赤木もゴリラダンクを決めることで完全復活をアピールしたのだった。この局面で陵南ベンチはタイムアウトをとり、福田を誉めることで本領発揮させようとする。かつて部活禁止処分を受けた福田は、バスケをする場所もなくバスケに餓えていた。誉められることで実力を発揮する福田のことをよく知っていた田岡は、そうすることで「餓え」を勢いと粘り強いプレーに変えさせようと考えたのだ。
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人生最大の屈辱
「俺の勝ちだ、桜木(福田)」花道のディフェンスの甘さに目をつけ、彼がチェックについていた福田にボールを集め始める陵南。その作戦は大当たりし、福田は次々と得点を重ねる。その最中、福田に競り負けた花道が本部席に突っ込み流血してしまった。「俺の勝ちだ」と言う福田の勝利宣言に対し、花道は悔やしいながらも返す言葉がない。ここが踏ん張りどころの湘北はベンチに下がった花道の代わりに木暮が入り、心機一転、追撃体勢に入る。そして三井をはじめ、赤木・リョータ・木暮の活躍で32対26まで迫り前半を終了するのだった。ただ、流川だけは積極的な攻めに回ることなく、ひとり不気味に何かを企んでた…
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流川・後半戦への賭け
「ハナから後半にすべてを賭けるつもりだったのか…!?(仙道)」後半戦。チャンスがあっても、これまで積極的に切り込んで来ることのなかった流川のプレーに、仙道は疑問を抱いていた。そして流川に何か意図があって前半は押さえていたのだと見抜く。もともと運動量も多く、スタミナの消耗が他の選手に比べて多い流川は、海南戦の反省を活かして後半に全力を出そうと考えていたのだ。そのため前半とは対照的に見違えるような華麗なプレーを連発。チェンジ・オブ・ペースなど新たなテクニックも披露して瞬く間に得点差を詰めていく。その一方で、せっかく傷を手当てし戦線復帰していた花道は、見せ場もなくイライラしていた。
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最も危険な挑戦者
「やっぱ勝負はこうでなくちゃいかん(仙道)」前半で体力温存していた流川が本領発揮をはじめた後半戦。得点差も彼の活躍で瞬く間に31対32の1点差まで迫る。そんな流川にライバル心を燃やす花道を除き、赤木・三井・リョータは流川にボールを集めていった。もはや仙道でも止められない流川のスーパープレーに焦りすら覚える陵南ベンチ。しかし仙道だけは強い相手の出現に闘志ばかりか楽しそうな笑顔さえ浮かべていた。そして流川が披露したチェンジ・オブ・ペースからのシュートをそのまま再現し、彼に挑戦状を叩きつけるのだった。その一歩も引かない展開の中、流川のスリーポイントシュートが決まって、ついに湘北は38対38の同点に追いつく。
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ファインプレイ
「天才・桜木、本領発揮だぁぁぁぁぁ!(花道)」後半に入って絶好調の流川は、仙道と同等の戦力としてシーソーゲームを展開していた。その最中に3つ目のファウルを取られる三井。4つ目のファウルを取られればベンチに戻らざるを得なくなるとあり、敵・味方とも三井のプレーに敏感になる。しかしそれは3ファウルの魚住も同様だった。そして陵南が恐れたことがついに起こってしまう。花道のシュートをディフェンスした魚住が、4つ目のファウルを取られたのだ。魚住をコートから追い出したことで調子に乗った花道は、ディフェンス面でもオフェンス面でもエンジン全開状態。湘北は3点リードを守り、さらなる得点を目指す。
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勝利の予感
「負けてたまるか…(魚住)」後半残り10分、魚住を追い出した立役者・花道が本領を発揮していた。対する陵南は魚住を欠いて湘北に3点リードを許してしまう。自らの未熟さに唇を噛む魚住は、入部当時、練習について行けず挫折し退部寸前まで考えたこと、それでも監督に期待されたことを思い出す。そして精神的な支えになっていた仙道をサポートしようとベンチからチームに檄を飛ばした。一方、波に乗っていた湘北は順調にスコアを伸ばしており、プレーにも余裕が生まれていた。そのため花道がまさかの自殺点をやってしまった時も、赤木は怒ることなく、むしろそのアグレッシブさを評価する。
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君たちは強い
「流れは、絶対にもう一度うちに来る!(田岡)」残り9分を切り、46対53でリードする湘北。花道も福田の攻略に闘志をたぎらせ、もはや湘北の勢いはとどまるところを知らない。4ファウルでベンチに下げられたままの魚住は、このピンチに自分を出すよう田岡に直訴するが、田岡はどっしり構えたまま「残り5分まで辛抱しろ」を繰り返すばかり。そうしている間にも湘北は勢いづき、次々とスコアを加算していく。そんなエンジン全開状態の湘北に対し、どこかに不安要素があるはずだ…とじっくり探る田岡。もはや湘北のワンサイドゲームの様相を呈する局面で、静かにタイミングを見計らうのだった。
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復活!闘将・魚住純
「魚住はチャージングの境界線を引いたんだ(牧)」もはや陵南は戦意喪失状態。特に一人でチームを支えてきた仙道の消耗が激しすぎ、チームは絶体絶命の危機に追いこまれていた。ここまで圧倒されたことでついに我慢の限界に達した田岡は、残り5分まで温存するはずだった魚住の再投入を決意し一気に巻き返しを図る。しかしすでに魚住が4ファウル取られていることもあり、リョータがダメ押しの得点を決めると、出鼻をくじかれる形で再びピンチに陥ってしまった。その最中、驚異的な集中力を発揮した魚住は、ファウルにならないギリギリの線で激しいチェックを展開。ジリジリと湘北に詰め寄り始める。
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BW!陵南の反撃
「少しずつ、少しずつ流れを引き寄せ始めたぞ…(田岡)」魚住が驚異的な集中力を発揮し始めたため、湘北のワンサイドゲームになりつつあった流れが次第に変わり始めていた。残り5分で13点差という陵南にとっては絶望的な状況だったが、魚住がチームをリードし始めて湘北をジリジリと圧倒する。そしてあと1ファウルで退場という危機的な状況であるにも関らず、魚住はファウルギリギリのスーパープレーを連続させていった。一方の湘北は、流川以外の4人が3ファウルであることに気づき油断のないよう気持ちを引き締める。しかしすでに田岡は、その弱点とも言うべきものを“湘北の不安要素”と呼び、注意を払っていた。
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湘北の不安要素
「1年の頃の仙道は、バリバリの点取り屋だった…(池上)」湘北はジリジリと追い立てられるプレッシャーに振り回されていた。そんな中、湘北の弱点である“不安要素”の存在を田岡から聞かされていた魚住は、それをひとつずつ突くことで湘北のさらなる切り崩しを狙っていた。「3ファウルの選手が4人もいること」「選手層が薄い」…痛いところを突かれて次第に不協和音を奏でる湘北。かたや絶好調の陵南は、今でこそパスプレイがプレーのメインになっている仙道が、かつての“点取り屋”の姿を取り戻し、驚異的活躍でスコアを伸ばし始めていた!
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仙道ファイヤー!湘北崩壊!!
「まるで館内が、みんな陵南の…仙道のファンみたいじゃないか…!(木暮)」残り3分18秒、仙道が昔の「点取り屋」としてのプレイスタイルに戻ったこともあり、陵南は58対65の7点差にまで追いつく。その勢いに乗せられるように活気づく陵南ベンチ。そして会場全体も陵南の大逆転劇に期待し始める。湘北は得点ではリードしているものの、もはや追い込まれて焦りばかりが募っていた。そのため木暮がタイムアウトを取っても、安西不在のため結局何の手立てもないまま試合が再開されてしまう。そんな中、「自分が頑張らなければ」と自らにプレッシャーを与えていた三井が、極度の疲労が原因で倒れてしまった…。
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ド素人・花道本領発揮
「なぜ俺はあんな無駄な時間を…(三井)」残り2分18秒で2点リードする湘北だったが、魚住や仙道が驚異的な能力を発揮し始めて精神的に追い詰められていた。何より三井の戦線離脱が大きく、フリースローで1点差にまで追いつかれると焦りだけが募る。一方、脱水症状を起こしていた三井は、この試合にはもう出られないこと、中学の時の財産だけで何の進歩もしていなかった自分の不甲斐なさに唇をかみ締めていた。そんな三井の落ち込みをよそに、コートでは花道が驚異的な活躍を見せ始める。まるで予知しているかのような先回り、誰よりも高いジャンプで制したリバウンド!これにより田岡の計算が大きく狂い始める…。
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副主将メガネ君の執念
「桜木花道…奴はまるで未知の生物のようだ…(田岡)」活躍を始めた花道によって試合はさらにひっくり返された。そして湘北が1点リードしたまま残り1分30秒の局面を迎える。焦る陵南、なんとしてでも追加点で勝利を確実にしたい湘北。そこで田岡は三井の代わりに入った木暮を除外し、驚異的なレギュラーメンバーにターゲットを絞ろうと考える。しかしそれは致命的な誤算だった。ノーマークで花道のパスを受けた木暮は、入学して初めて赤木と会ったこと、三井に期待したこと、頑張った練習の日々を思い出しながら、3年間の集大成であるスリーポイントシュートを放つ。そしてそれは見事リングを通りぬけ、湘北に希望の3点を添えるのだった!
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勝敗
「全国だ! 全国だぞ、赤木!!(木暮)」残り1分を切り、木暮のシュートで3点を加えた湘北は、64対68で4点リードに成功した。だが最後まで希望を捨てない陵南はしぶとく湘北に食らいつき、湘北も気を抜くことなく闘志を燃やし続ける。永遠に思えるような約1分間を一歩も引かず激突した両者だったが、ついにゲームセットのホイッスルが場内に響き渡った!その瞬間こそ、湘北の全国大会出場が決まった瞬間だった。死力を尽くした両チームのキャプテン、赤木と魚住は互いを称えあって固い握手を結び、神奈川県大会・準優勝をもぎ取った湘北は、カップと賞状を手に病室の安西の元に駆けつけるのだった。
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あらたなる挑戦!全国制覇
「それが…どうした…(流川)」県大会準優勝、そして全国大会出場という快挙に湘北高校全体が騒然となっていた。特にレギュラーメンバーの注目度は高く、放送部のやり手レポーター・2年の河合マリは最高人気の流川に目をつける。しかし特番の取材を申し込んでも彼の態度はそっけなく、部員の取材をしようにも「練習の邪魔だ」と赤木にシャットアウトされてしまった。あくまでも勝利や注目に浮かれることなく気を引き締めるバスケ部。その中でも流川は、いつも以上のストイックさで練習に打ち込んでいた。まるで全国大会以外の思いを胸に秘めたような流川の態度に、木暮だけは違和感を覚える。
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流川の野望
「今の流川は自分しか見えていないっていうか…(木暮)」記者で彦一の姉、相田弥生の仙道の記事は編集長にボツにされてしまった。今は神奈川より、全国レベルの選手にスポットを当てるべきだと言うのだ。しかし仙道に肩入れする弥生は、あきらめずに陵南へと取材に赴く。そこで魚住と池上の3年生コンビの引退宣言を目撃した彼女は、これから板前として修行を始める魚住にエールを送った。魚住たちから仙道の本当の“凄さ”を聞かされていた弥生は、その帰り道にタクシーの車内から陵南に向かう途中の仙道を見かけるものの、今は焦らず仙道の名が全国に響き渡る日を信じて身を引こうと決意する。
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日本一の高校生
「流川くん、君は日本一の高校生になりなさい(安西)」街中で海南の牧と信長に偶然会った花道は、彼らが「愛知の星」こと愛和学園の諸星の偵察に行くと聞き、名古屋までついて行くことにした。しかし決勝戦の会場では、何と諸星が一年生の強烈なチェックで一時退場。諸星の愛和学園が、対戦していた名朋工業に20点のリードを許すという驚愕の場面に遭遇する。去年の全国ベスト4である愛和学園を圧倒した、名朋の一年・森重の驚異的でアグレッシブなプレー。それを目の当たりにした花道は、早くも闘志に火を灯す。その頃、安西邸を訪れていた流川は、回復したばかりの監督にアメリカ留学の意思を伝えていた…。
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バスケットの国アメリカ
「お前のためにチームがあるんじゃねえ! チームのためにお前がいるんだ!(安西)」木暮が流川から感じた違和感は、アメリカへバスケ留学に行きたいという彼の悩みが原因だった。しかし安西は流川の決意に反対し、鬼コーチだった時代にも同じ考えを持った生徒・谷沢がいたことを告白する。その生徒は自分の実力を過信したまま渡米し、失意のまま事故死したというのだ。夫人からも、いかに自分と花道が期待されているかを聞かされた流川は、ようやく留学を思いとどまる。その頃、彦一はかつて舎弟だった男からの手紙を受けて大阪へと足を運んでいた。そしてそこで大阪大会に優勝した大栄学園の実力を目の当たりにする。
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鬼気迫る!流川
「俺は流川のヤロウが大ッッッ嫌いだ!(花道)」いよいよ全国大会出場の全校が出揃った。本番もあと一ヶ月に迫り、湘北の練習にも熱が入る。特に流川は、試合形式の練習でも手を緩めることなく、鬼気迫る勢いでボールに食らいついた。“日本一の高校生になる”という明確な目標ができたことで、すべてのわだかまりが消し飛んだからだ。そのため流川は、練習が終了すると三井に1on1の勝負を申し込む。それは事実上の湘北エース争奪戦を意味していた。同じ頃、全日本の選手・杉山を抱える深沢体育大学の唐沢監督は、何度も見たという陵南戦のビデオから特に赤木に注目する…。
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湘北真のエース!
「そう言えば、流川、テメェとはちゃんと勝負したことはねーよな(花道)」流川と三井の1on1対決は白熱の度を増していた。しかし勝負はうやむやのうちに終わってしまい、代わって花道が流川に挑戦状をたたきつける。同じ頃、赤木家には深沢体育大学の唐沢監督と杉山選手が訪問していた。彼らは赤木に深沢体育大学への誘いをかけ、さらに赤木の推薦を関係者に納得させるため全国大会でベスト8に入ることが条件だと伝える。一方、花道と流川の対決は、花道が流川の実力を認めざるを得ない惨敗で決着がついていた。半ば放心状態で深く落ち込む花道を、三井・リョータは優しく励ます。
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全国が危ない!
「桜木くんが伸びた分だけ、湘北が全国制覇に近づけるんだよ(晴子)」湘北バスケ部は意外な形でピンチを迎えていた。湘北高校は規則で「赤点を4つ取ったらインターハイ出場は認めない」と定めており、花道・流川・三井・リョータの4人がそれに該当してしまったのだ。しかし赤木が必死の思いで教師に懇願したため、追試という救済措置が取られる。赤木は4人を自宅に合宿させると、晴子と彩子の手伝いを借りて補習勉強を実施。明け方まで頑張らせるのだった。その努力が実り、翌日の追試ではなんとか全員が合格する。これで心おきなくインターハイに向けての練習に取り組むことができるのだった。
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男の友情!?桜木軍団
「こりゃ、マジでやべえぞ…(洋平)」花道の応援をするため、全国大会が開催される広島までの旅費を稼ごうとアルバイトを始める洋平たち。対立する二軒の海の家で働き始めたのは良かったが、給料日の当日になって予想外の出費に見舞われてしまう。そこで店主から「台風から海の家を守れば、給料は3倍」という激務を持ちかけられると、一もニもなく引き受けてしまうのだった。しかし必死に稼いだ給料を、合宿費用にと花道に奪われてしまい大激怒。そんな花道も、安西から合宿をキャンセルしてひとり学校で居残り特訓をするよう言い渡され、落ち込んでしまう。
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2万本への挑戦
「2万本で足りるのか?(花道)」いよいよ始まった強化合宿。赤木たちは静岡で強豪・常誠高校との合同合宿に取り組み、ひとり湘北での居残り特訓を言い渡された花道は、安西とマンツーマンの特訓を始める。実は安西は花道の驚異的な成長に賭けており、10日という僅かな残り日数でジャンプシュートを確実なものにさせようと考えていたのだ。そのため花道にはトータルで2万本のシュート練習が課せられる。そうして始まった湘北高校での泊り込み特訓では洋平たちも助っ人として参加し、彼らが撮影したビデオでシュート時のフォームを確認しながら行われるのだった。
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静岡の激闘!湘北vs常誠
「今が一番伸びる時期だ。一週間で見違えるように伸びることだってありますよ。(安西)」花道が2万本のシュート練習に励んでいる頃、静岡に合同合宿で訪れていた赤木たちは、常誠高校でバスケ部員と練習試合をしていた。静岡ではナンバーワン、全国でもベスト8の常誠は気を抜くことができない強敵であることに間違いはない。最初は気が緩んでいた流川も次第にエンジンがかかり、一気に点差を埋めにかかる。特に「負けたら花道に笑われる」という赤木の発破に触発されたこともあって、湘北は常誠も驚くほどの巻き返しを見せるのだった。結果、73対72の僅か一点差で湘北は勝利を収め、常誠は次こそは勝利すると闘志を燃やす。
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花道の最も熱き一日
「日一日と成長がはっきり見て取れる。この上もない楽しみだ…(安西)」ずっと2万本特訓を頑張ってきた花道のため、晴子は気分転換にと縁日に誘う。この提案に花道は大喜び。洋平たち邪魔者を排除して二人だけのデートに出かけた。しかし幼い兄弟のために金魚すくいをしたりと、せっかく二人だけの縁日を楽しんでいたのに、晴子が不良に声をかけられたことで一変してしまう。助けに入った洋平たち、そして晴子を探していた藤井と松井も合流して、結局は揃ってしまういつもの面子。花火が打ち上げられる中、ヘソを曲げてスイカをヤケ食いする花道はいつもの高いテンションで洋平たちとやりあうのだった。
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バスケットシューズII
「赤と黒…湘北の色だ(スポーツショップ店長)」合宿最終日。ついに花道は最後のシュートを決めて2万本のシュート練習を終えた。ちょうど赤木たちも静岡から戻り、明日からは全国大会直前の総仕上げが行われることになる。花道のバスケットシューズがボロボロであることに気づいた晴子は、翌日、花道を連れ立ってスポーツショップを訪れた。かつて30円でプレミアモノのバスケットシューズを花道に奪われた店長だが、その後彼の活躍を実際に見ていたこともあり、湘北と同じ赤と黒でカラーリングされたプレミアモノのバスケットシューズを気前よくプレゼントしてくれるのだった。
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熱き思い・魚住再び!
「どうだ、湘北に一泡吹かせてやろうじゃないか。俺は本気で勝ちにいくつもりだ(藤真)」合宿の成果を早く赤木たちに自慢したかった花道は、しつこく練習試合を提案していた。そこへ翔陽の藤真・花形・長谷川が、街で偶然会ったという彦一と共に激励にやって来る。ここで悪巧みを巡らせた花道は、藤真たちに練習試合を提案。彦一が残りのメンバー集めを始めたため、赤木もOKを出さざるを得なくなる。まず彦一が陵南の池上をつかまえたものの、魚住はバスケには未練はないと断り、仙道は弥生が探しに回っているが見つかる保証はない。仕方なく、翔陽の藤真・花形・長谷川、陵南の池上のチームに花道が加わろうとするが、試合開始直前で魚住が登場。花道はベンチに入れられてしまう。
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激闘開始!湘北vs翔陽・陵南
「この短い間に確実に成長しましたね、流川くんは(安西)」翔陽・陵南の混合チームは、翔陽から藤真・花形・長谷川が、陵南から魚住と池上が入り、湘北にプレッシャーをかける。しかしレベルアップが行なわれた湘北はその強力メンバーに臆することなくアグレッシブに切り込み、早くもリードを奪った。ベンチにいた花道は、言い出しっぺでもあり早く試合に出て特訓の成果を自慢したくて仕方がない。そこで転倒した木暮が大怪我をしたかのように振る舞い、ちゃっかりコートに入るのだった。しかし特訓の成果であるはずのジャンプシュートを外したせいで面目は丸つぶれ。そこへ弥生が見つけた仙道が現れ、陵南の池上と交代した。
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湘北危うし!脅威の最強軍団
「桜木、まずお前は何をするべきか、よく考えろ(赤木)」混成チームは仙道を加えた頃からチーム内の息も合い始め、素早いパス回しや、劇的なコンビネーションなど県大会以上のスーパープレーを連発させる。逆に特訓の成果を自慢するはずだった花道はなかなかジャンプシュートが決まらず、チーム全体から白い目で見られていた。それはキャプテンの重圧から解放され、伸び伸びとプレーする魚住とは対照的で、どうしてもひとり空回りしてしまうのだった。そこへ福田がダメ押しとばかりに混成チームに合流。この絶体絶命の危機で赤木に喝を入れられた花道は、ようやくリバウンダーとしての自分の役割を思い出す。
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奇跡の男・桜木花道!
「ヘディングシュートなんて、バスケにあんのか?(大楠)」翔陽の藤真・花形、陵南の魚住・仙道・福田の混成チームと湘北の模擬試合は、仙道を加えたことで風向きを一気に混成チームの方へと変えた。しかしジャンプシュートにこだわっていた花道がいつもの調子でリバウンドを制し始めたため風向きは再び湘北へと変わり、そうかと思うと混成チームが再三引き離しにかかるなど、湘北が追う形でシーソーゲームを繰り返す。そんな中、リバウンドに専念したかに見えた花道が再び「合宿シュート」ことジャンプシュートの体勢に入った。だが今回はこれまでと違い、確実にリングの中をすりぬけて見事に得点へとつながる!
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栄光のスラムダンク
「さあ、行くぞ! 全国制覇に!(赤木)」ようやく決まった花道の新たな技「合宿シュート」。混成チームばかりか、味方からも偶然では?と疑われる中、花道は次々と合宿シュートを決めていく。いよいよホンモノだと騒がれ始める花道。もはや見物に来た生徒たちの注目を集めた彼は、リバウンドすら制して攻撃に弾みをつける。そしてディフェンスを固め始めた混成チームを圧倒し、またたく間にスコアを詰めると、最後にスラムダンクを豪快にブチかまして逆転勝利を飾るのだった。名実共に神奈川トップに実力で上りつめた湘北は、本気で食いついてきた混成チームのエールを受け、海南大付属高校と共に意気揚々と決戦の場、広島へと乗りこむのだった。
スタッフ
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企画
旗野義文、佐藤公宜 -
作画監督
佐藤正樹 -
原作
井上雄彦
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監督
西沢信孝 -
美術監督
坂本信人 -
脚本
菅良幸 -
製作
泊懋、安齋富夫 -
音楽
増田隆宣
キャスト
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小田竜政
鈴置博孝 -
島村葉子
皆口裕子 -
桜木花道
草尾毅
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流川楓
緑川光 -
赤木剛憲
梁田清之 -
赤木晴子
平松晶子