ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド
エピソード
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プロムナイト
東京湾上に浮かぶその島は東京零号埋立地の名で知られていました。島と本土をつなぐのは一本の海底トンネルだけ……。それ以外、橋はおろか船舶の往来さえありませんでした。誰が何のために建設したのか。国民やマスコミの問いに対し、国をはじめ、全ての関係者が沈黙を守っていたその島の所有者が、今日……ついに姿を現わしたのです。
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ハウリング
あの頃の私は、それがこの日に始まったものだと、ずっと信じていました。世間は吸血鬼の話でもちきりで――でも彼は、その話題が出るたびに、なぜか不機嫌になっていました。そう、彼自身このときは忘れていたんです。二人の物語は、もっと昔。――私が彼と出会うずっと前から、始まっていたことを――。
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ティーン ウルフ
それは、のんびりしたいつもの昼下がりを襲った、青天の霹靂でした。いまでも、思うことがあります。あのときの私は、彼のことで頭がいっぱいで、他のことなんか気にする余裕もなくて――でも、あのとき彼女と一緒に帰っていたら、運命はどう変わっていたんだろうって……。この日を境に、私たちの学園は、吸血鬼たちが踊る、めくるめくロンドの舞台の一つとなったのです――。
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インタビュー ウィズ ヴァンパイア
世界はこの日、ヴァンパイアを知りました。東洋の片隅の出来事として、切り捨てていた人も、未だに、バラエティー番組が作った架空の存在だと、人ごとのように笑っていた人々も、否応なしに、その存在を信じざるを得なくなったのです。そしてその静かな衝撃が産み出した波紋が、ひっそりと着実に私たちのすぐそばに迫ってきていたのです。
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シャドウ オブ ヴァンパイア
人々から畏怖の念と好奇の視線をもって迎えられたヴァンパイアの女王……。――傲慢で、自信家で、でも時折どうしようもない程の、可憐な儚さをみせる……そんな不思議な少女……。でも、このときの私はまだ気付いていませんでした。彼女の本当の怖ろしさにも。……本当の、哀しみにも――。
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フロム ダスク ティル ドーン
あの夜――降り注ぐ淡い月明かりの下で、恋の終わりを知りました。子供の頃……人を好きになるのは幸せなことだと――ただ、幸せがあるだけだと信じていました。それは無邪気でいられた子供時代の終わり。――この頃の私達は、その黄昏の中で迷い続けていました。いつか来る、朝を信じて……。
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イノセント ブラッド
少年に偉大な魔物の女王は答えた。――お前が私の望を適えると約束するなら、私も哀しむのをやめよう。だが、もし誓いを破れば、私はお前をむさぼり食ってしまうだろう。それでも約束するか? 約束すると、少年は力強く頷いた。ならば言おう――。私の望みはね……。――それは一つの約束の物語。孤独な魔物の女王と、彼女に全てを捧げた一人の少年の小さな恋の、お伽噺……。
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ニア ダーク
学園が一応の落ち着きを取り戻したかに見えたあの頃、けれどその傷跡は校舎だけではなく、生徒たちの心の中にも深く刻まれて…。私もまた、彼との間に大きな距離を感じるようになっていました。人狼、地の一族、彼の背負った宿命…。でも、それだけじゃない…。彼の心の中にはずっとあの人がいたのです。そして――このときすでに、あの恐ろしい事件が始まっていたのでした……。
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ロストボーイ
永遠とは何か? 少年は魔物の女王に尋ねました――。永遠の命。永遠の愛。永遠なる時の流れ――。それらは一見どれも素晴らしいことに思えるけれど、同時にとても残酷なことでもある。永遠とは――。永遠とは果てなき大河の流れのようなもの……。しがみつくものがなければ、たやすく押し流されて、溺れてしまう……。しがみつくものが、なければ……。
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ワルプルギスの夜
それは、バンド全体がほっと一息ついたような、のどかな昼下がりのことでした。ようやく、全てが終わり……平穏な日常が戻ってくる。そんなことを考え始めていたあの頃。――けれど、物語は残酷にページを進め――この時から、翌日の朝日を迎えるまでの出来事は、私にとっても、そして彼らにとっても。いつまでも忘れえぬ傷を残すことになるのでした……。
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アンダーワールド
ほとんどの記憶が戻っても、一つだけ彼が思い出せなかった出来事。それが何故なのか、その記憶に眠るものはなんなのか。私も彼女も、まだ知るよしはありませんでした。そのときの私たちは、ただ、彼の無事を祈りながら――遠い夜明けを待っていたのです……。
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ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド
ヴァンパイアの女王が作り上げたもの…。そして守ろうとしているもの…。私の預かり知らぬ、彼女の秘めたる想いと、それを慕う多くの人々の想いを受とめ、彼は全ての決着を付けるために戦いの場へと赴きました……。そして……それぞれに焦がれる主のために、二頭の獣が繰り広げる最後の舞台の幕が上がるのでした……。
スタッフ
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アニメーション制作
SHAFT -
ヴァンパイアバンド行政府
AT-X flyingDOG GENCO メディアファクトリー -
キャラクターデザイン
紺野直幸
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シリーズディレクター
園田雅裕 -
シリーズ構成
吉野弘幸 -
デザインワークス
小林徳光 -
プロデュース
GENCO -
原作
環望 -
掲載誌
月刊コミックフラッパー(メディアファクトリー) -
撮影監督
藤田智史 -
月刊コミックフラッパー
メディアファクトリー -
監督
新房昭之 -
編集
関一彦 -
美術監督
東厚治 -
色彩設計
西表美智代 -
製作
ヴァンパイアバンド行政府(メディアファクトリー、AT-X、flyingDOG、GENCO) -
録音スタジオ
Studio2010: -
音楽
土橋安騎夫 -
音楽制作
flyingDOG -
音響制作
楽音舎 -
音響監督
鶴岡陽太 -
ヴァンパイアバンド行政府
メディアファクトリー -
月刊コミックフラッパー
メディアファクトリー
キャスト
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ヴェラトゥース
甲斐田裕子 -
ヴォルフガング
中田譲治 -
ネーラ
渡辺明乃
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ネリー
喜多村英梨 -
ネロ
谷井あすか -
ミナ・ツェペッシュ
悠木碧 -
三枝由紀
斎藤千和 -
東雲ななみ
伊藤静 -
美刃
小林ゆう -
鏑木アキラ
中村悠一