英國戀物語エマ 第二幕
エピソード
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新しい家
ロンドンを発って一月あまり……。エマはメルダース家で仮採用のハウスメイドとして働いていた。そんな折、エマはレディーズメイドのナネットが、恋人の士官にドロテアの扇を渡している現場を目撃する。メイドと士官の身分違いの恋……。エマはどこかで自分を重ね黙認してしまう。しかし、それから間もなく扇の盗難が発覚し、ナネットの嘘の証言でエマに疑いの目が向けられる。驚愕するエマだが、身元も知れぬ彼女が疑われるのは簡単なことだった。
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月光
ジョーンズ家にエレノアからクリスタルパレスへの誘いがくる。あまり気乗りしないウィリアムだが、兄妹たちにせがまれ一緒に行くことに。エレノアはウィリアムの姿を目にして喜ぶが、ウィリアムはクリスタルパレスに入るとエマとの思い出を蘇らせてしまう。まるで一度来たことがあるかのようにクリスタルパレスを案内し、時おり心ここにあらずのウィリアム。そんな彼を見て、自分ではない誰かを想っていると感じたエレノアは、悲しみのあまり自ら人ごみの中へ消えていってしまうのだった。
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涼雨
ドロテアと共にミセス・トロロープの屋敷へ訪ねることになったエマ。屋敷に通されると、そこは植物であふれ、不思議な雰囲気につつまれていた。圧倒されるエマに、ミセス・トロロープは柔らかく微笑みかける。一方、ウィリアムはエマへの想いを断ち切ることができずにいた。リチャードはジョーンズ家の跡取りとしての自覚を持つよう諭そうとするが、ウィリアムは現実と自分の気持ちとのジレンマに苦しむのだった。そんな折、ウィリアムはグレイスの代わりに慈善家のチャリティー芝居へ行くことになる。そこで偶然にもエレノアと再会してしまう。
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求婚
メルダース夫妻のロンドン旅行のお供に指名されたエマとハンス。しかし、もうウィリアムのそばには近づくまいとするエマは、それを頑なに辞退しようとする。健気に自分を想ってくれるエレノアに心を動かされたウィリアムは、エレノアと共に穏やかな時を過ごすようになる。ある日、エレノアの前に姉・モニカが現れる。エレノアに好きな人ができたと告白され、妹を溺愛するモニカは唖然とする。頬を染めながらウィリアムとのことを話すエレノアだが、モニカの笑顔はこわばっていくばかりだった。
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抱擁
ドロテアがエマと共にハロッズへ赴くと、奇遇なことにミセス・トロロープもそこに来店していた。夫人は長男の婚約パーティーのためにロンドンに来ていたのだ。パーティーに連れて行く侍女がいないと言う夫人に、ドロテアはエマの同行を提案する。パーティー当日。ドロテアとミセス・トロロープはエマをドレスアップさせ、パーティーの連れとしてお供をさせることにする。思わぬ展開に戸惑うエマ。しかしそのパーティーで思いもよらぬ運命の再会が彼女を待ち受けていたのだった。
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成功と喪失
再会から一夜明け、ウィリアムが目覚めるとそこにエマの姿はなかった。ウィリアムはすぐさまオーレリアのいるホテルへ向かうが、エマはすでに立ち去った後だった。オーレリアはウィリアムに、リチャードとの出会いと若き日の記憶を語り、エマとの交際を頑なに反対するリチャードの真意を告げる。一方メルダース家では、使用人たちがクリスマスに浮き立っている中、エマはウィリアムとの再会を忘れようとするかのように一人仕事に打ち込んでいた。
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夕波
ロンドンに滞在することにしたメルダース一家。使用人たちは都会での暮らしに胸を躍らせていたが、ウィリアムのいるロンドンに戻ってきてしまったエマの心中は複雑なものだった。エマとの再会で自分の気持ちを確認したウィリアムは、キャンベル家にエレノアとの婚約破棄を申し出る。キャンベル子爵は家名に泥を塗る気かとそれを一蹴するが、婚約破棄の噂は人から人へ世間に広まっていく。転居早々ドロテアのお供でパーティーに同行したエマ。彼女はそこで悲しみに沈むエレノアの姿を目にしてしまう。
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居場所
ロンドンを離れ、追い詰めたように荒れた海へ歩を進めるエマを、ハンスは必死に引き止める。彼はエマの様子が心配で思わず後をついて来てしまったのだ。不器用ながらエマを気遣うハンス。彼の優しさに胸を打たれたエマは、ウィリアムとのことを素直に打ち明ける。気持ちをぐらつかせつつも身を引こうとするエマに、ハンスはどこにいても全ては自分の心次第なのだと真摯な言葉をかける。その頃ウィリアムは、婚約解消の風評で傷ついたジョーンズ家の評判の回復のため、意欲的に仕事に取り組んでいた。
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覚悟
ハンスと共にメルダース家へ戻ってきたエマ。ウィリアムへの気持ちに整理をつけた彼女は気丈に日常を取り戻していた。ウィリアムから正直な気持ちを告げられたエレノアは、まるで悲しみを紛らわすかのように不自然なほど明るく振る舞ってみせる。舞踏会へ出席したジョーンズ家は貴族達の陰口の的になる。心ない彼らの噂話に怒りをあらわにするウィリアムだが、誰からも踊りに誘われることなく壁際にたたずむグレイスの姿を目にして、改めて自分の選択に罪の意識を感じるのだった。
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窓辺
使用人たちの前でエマに求婚するウィリアム。エマは毅然とそれを拒絶するが、ウィリアムは諦めないことを告げメルダース家を後にする。家族へ迷惑をかけている自覚や、エマとの将来を認めてもらうために、ウィリアムは食事も取らず仕事に駈け回る。現実を受け止め、エマと共に生きていくことを覚悟した彼にかつての覇気のない面影はもうなかった。しかしキャンベル子爵の社交界への圧力から、商談は反故されるばかりだった。その一方で、ウィリアムは来る日もメルダース家へ足を運び、時には手紙を送ってエマを待ち続ける。そんな彼の前にハンスが姿を現す。
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光陰
ジョーンズ商会に思いもよらぬ危機が訪れる。キャンベル子爵の策略で、ジョーンズ商会が推奨していた鉄道株の資金を持ち逃げされてしまったのだ。事態を打開するための手立てはただ一つ。それは損失した資金の補填と、改めて鉄道計画に必要な400万ポンドの確保という過酷なものだった。ウィリアムは資金援助のため連日駆け回るが、指定された金額の集金までは程遠い。しかし、援助に協力してくれた人たちのためにも、そしてエマとの幸せのためにも、ウィリアムは決してあきらめるわけにはいかなかった。
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花
エマとの約束の時間は迫っていたが、ジョーンズ商会は資金の確保を解決できずにいた。煙に包まれたメルダース家に戻ってきたエマは、炎の燃え盛る部屋に飛び込もうとする。そこには、かつてウィリアムからプレゼントされた、あのレースのハンカチがあったのだ。資金援助のため貴族たちに頼み込むウィリアム。しかし事態が好転することはなく、手帳に書かれた紳士の名前は減るばかりだった。そして時計の針はエマとの約束の時間をさしてしまう。ついに手立てがなくなり、途方にくれる彼の前に一人の紳士が現れる。
スタッフ
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アニメーション制作
亜細亜堂 -
キャラクターデザイン
清水ケイコ -
シリーズ構成
池田眞美子
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原作
森薫「エマ」 -
掲載誌
月刊コミックビーム(エンターブレイン) -
撮影監督
松本敦穂(studioぴえろ) -
時代考証
村上リコ -
月刊コミックビーム
エンターブレイン -
松本敦穂
studioぴえろ -
画面設計
高岡淳一 -
監督
小林常夫 -
笹川真理
スタジオイースター -
総作画監督
柳田義明 -
美術デザイン
宮川治雄 -
美術監督
笹川真理(スタジオイースター) -
色彩設計
佐藤祐子 -
製作
第二ヴィクトリアン文化研究会 -
音楽
梁邦彦 -
音響監督
菊田浩巳
キャスト
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アーサー·ジョーンズ
宮田幸季 -
アデーレ
斎賀みつき -
アニー
本名陽子
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アル
西村知道 -
ヴィーク
竹口安芸子 -
ヴィヴィアン·ジョーンズ
水橋かおり -
ウィリアム·ジョーンズ
川島得愛 -
ヴィルヘルム·メルダース
青山穣 -
エマ
冬馬由美 -
エレノア·キャンベル
小林沙苗 -
オーレリア·ジョーンズ
島本須美 -
キャンベル夫人
相沢恵子 -
キャンベル子爵
堀勝之祐 -
グレイス·ジョーンズ
大原さやか -
ケリー·ストウナー
中西妙子 -
コリン·ジョーンズ
下屋則子 -
スティーブンス
幹本雄之 -
ターシャ
若林直美 -
テレサ·ハミルトン
すずき紀子 -
トマス
高木礼子 -
ドロテア·メルダース
高島雅羅 -
ナネット
甲斐田裕子 -
ハキム·アタワーリ
うえだゆうじ -
ハンス
東地宏樹 -
フランシス
世戸さおり -
ブルッフ
三浦潤也 -
ポリー
笹本優子 -
メアリ
遠藤綾 -
モニカ·ミルドレイク
井上喜久子 -
ヤン
釘宮理恵 -
ヨハンナ
津田匠子 -
ライオネル
松本保典 -
リチャード·ジョーンズ
野島昭生 -
ロバート·ハルフォード
野島裕史