KURAU Phantom Memory
エピソード
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広い世界へ…
2100年、“月”。天箕博士の一人娘、クラウは12歳の誕生日に天箕博士の勤める研究所の見学に訪れる。しかし、実験中に現れたリナクスの光の粒がクラウの身体に衝突し、彼女の身体は粉々に分解し、一瞬にして再構成されてしまう。そして10年後、クラウはリナクスの能力を生かし、エージェントとしては有名な存在となっていた。「危険な仕事を好む女、クラウ」そして、必ず失敗は無い、と仲間たちからは噂されていた。
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なにか、いい言葉
眠っているクラウの体の中から光が溢れ、少女が現れた。それは10年前の事故の時から体内で眠っていた対のリナクスであった。クラウは少女に「クリスマス」という名前をつけ、二人の共同生活が始まる。クリスマスのために、今後は危険な仕事は引き受けないと決めたクラウは、金持ちの婚約披露パーティーのボディーガードをつとめることになる。一方、月に住む天箕博士の元にGPOの王が訪ねてくる。
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追う者たち
危険な仕事を避けていたクラウだったが、貨物船衝突事故により一人取り残されたパイロットを救出する仕事を引き受ける。一方、クラウ達のマンションを監視し、盗聴器をしかけた男「ダグ」がいた。クラウはリナクスの力を使い無事仕事を成功させるが、テレビの臨時ニュースに姿が映ってしまう。クラウの行動を監視していたGPOはクラウのマンションに事情聴取に向かうが…。
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夜を越えて
ARUが部屋に侵入し、ベランダに追いつめられるクラウとクリスマス。クラウはリナクスの力を使うか躊躇するが、決心して空を飛び逃げる。人前でリナクスの力を使ってしまったことに危険を感じるクラウ。GPOを避け、以前から声をかけられていたエージェントのブローカーのところで仕事を始め、美術品窃盗団のアジトに潜入することになる。一方、リナクスの力を目の当たりにしたGPOは本格的にクラウ達をマークし始める。
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迷い子
リナクスの力の使いすぎにより体調を崩すクラウ。クラウが寝ている間に食料を買い出しに出たクリスマスは、リナクスによって異様な形に変形したPODに突然襲われる。クリスマスがいないことに気付き、街に探しに出ていたクラウは、クリスマスの助けを求める声を感じとり救出に向かう。暴走PODは、美術品窃盗団の一人だったゴウとPODがリナクスの力によって融合したものだったのだ。
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光る雨
GPO東京支部から、PODが次々と離陸し、隊列を組んで西へと飛んでいく。体調も回復したクラウとクリスマスはキャラダインから珍しくランチに招待され、キャラダインは簡単な仕事だからと山の中までカバンを運ぶ仕事をクラウに依頼する。一方、クラウと別れて一人家路に向かうクリスマスはひょんなことからダグと交流を深めることになる。そのころ、天気雨の中目的地に着いたクラウの前にはGPO達が待ち構えていた。
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新しい暮らし
GPOに追われたクラウ達はダグの手引きで北の島へ向かう。道中クラウは、ダグが父・天箕博士からクラウ達の護衛を依頼されていることを知る。島にあるレストランで住み込みのアルバイトを始めるクラウとクリスマス。しかし、慣れないウェイトレスの仕事にうまくなじめないクラウは、妹が生まれたことで疎外感を感じていたレストランのマスターの息子、ユウキに何か通じるものを感じる。
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もうひとつのクリスマス
逃亡生活の中で、一時の平和な日々を送っているクラウとクリスマスだったが、ひょんなことからクラウが身代わりとしてバトルPODに参加することになる。一方、アヤカはクリスマスの名前から、辛い過去に思いを馳せる。まだ子供のころ何者かによって家族が殺されていたのだ。家族を奪った「悪意」に対抗するためにクラウを捕獲することを再決意するアヤカ。GPOの追っ手はクラウたちのすぐそばまで迫っていた。
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天使が消えた街
GPOはクラウを捜索にやってくるが、既にクラウとクリスマスは飛行機に乗り、逃亡した後だった。ダグは偽造パスポートを売る女エージェントから情報を得て、クラウ達の後を追う。ロサンゼルスに着いたクラウとクリスマスは車で海辺の道路を走っていた。すると突然、誰かに呼ばれたような感覚に襲われる。その『声』が聴こえる方向に向かうとそこには四方を塀で取り囲んだ巨大な施設があった。
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眠り姫
突然の閃光によってクラウとクリスマスはホテルの一室で気を失う。続々と部屋に踏み込んでくるARU隊員達。ついにクラウはGPOに捕らえられてしまう。ようやくクラウが意識を取り戻すと、そこは『棺』のようなシールドの中だった。そしてそこにクリスマスの姿は無い。怒りと悲しみに激情するクラウはクリスマスを求め、シールドを破壊する。驚く王とアヤカは再びARシステムを使用してクラウを押さえこもうとするが…。
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呼び合う声
月にあるGPOの管理施設で眠るクリスマス。クラウはダグと協力してクリスマスを奪い返そうと月までやってくる。GPOの施設付近でダグの到着を待つクラウは地図に存在しない建物があることに気づき、一人施設内への侵入を開始する。しかし、クラウがやってくることを確信しているアヤカは警備を増員して待ち構えていた。アヤカに発見され、追いつめられてしまうクラウの元にPODに乗ったダグが救出にやってくる。
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いまここにいる
GPOから逃れたクラウとクリスマスは天箕に連れられて月にあるサナトリウムにやってくる。そこには2年前に起きたリナクスエナジー発電所の事故によって身体にリナクスの影響を受けた、リナサピエンと呼ばれる人々がいた。天箕はその院長にリナサピエンたちの治療を託される。重症のリナサピエンとなった恋人に寄り添う若者と出会いショックを受けたクラウは、リナクスの力を使い彼らを治療できるかもしれない、と考える。
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守るべきもの
GPOから逃れるため月の宇宙港に向かうクラウとクリスマスだったが、そこは厳重に警備されていた。途方に暮れるクラウだったがそこで以前貨物船事故の際に救出したパイロットのホセと再会し、貨物船に同乗させてもらい脱出に成功する。GPOに追われていることを知りながらもクラウを暖かく迎え入れるホセ。気のいい船員たちの優しさに触れほっとしたのもつかの間、そこに突然海賊船が強襲してくる。
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昨日・今日・明日
美しいスイスの風景が見渡せる丘に立つクラウとクリスマス。そこは少女だったクラウが叔父のフランク夫妻に預けられた場所だった。一方でGPOはすでにクラウたちが海賊船の爆発に巻き込まれ死亡した、と判断していた。しかし、それを王から聞いた天箕もダグもそれを信じようとはしなかった。ようやく静かな生活を取り戻したクラウは、湖のほとりで昔自分がエージェントになるきっかけになった出来事をクリスマスに話し始める。
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アゲハ蝶の不安
フランク夫妻の元で静かな生活を送っているクラウとクリスマス。クラウはエージェントとして村の祭りの警護に当たっていた。一方、クリスマスの前に一人の少年が現れる。彼は失った対を求めているイヴォンという名のリナクスだった。恐怖を感じたクリスマスはクラウの元へ逃げ出すが、その途中少年はリナクスの能力を使い警官を消滅させてしまう。出会ってすぐに少年がリナクスだと悟ったクラウは人目の少ない森におびき寄せるが…。
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丘の上の墓標
対のリナクスがいないことに絶望したイヴォンはリナクスの光をまといながら落下していく。丘にある墓標の前で、人生に絶望し号泣している天涯孤独な少女ジェシカはその光景を目の当たりにする。初めはイヴォンを拒絶するジェシカだったが徐々に打ち解け、イヴォンとの生活を楽しく感じ始めるようになる。一方、GPOはリナクス研究施設から逃亡したイヴォンの後を追って、スイスに到着していた。
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霧の中
ジェシカはイヴォンの対にはなれなかった。もがくように空を飛び逃げるイヴォンはクラウに助けられ山小屋に身を隠す。深い悲しみに沈むイヴォンの身を案じるクラウとクリスマス。クリスマスにイヴォンの看護を頼みフランクの元へ向かうクラウ。しかしイヴォンはクリスマスが目を離した隙にいなくなってしまう。クラウが山小屋に戻るとそこにいたのはアヤカだった。
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来訪者
溢れ出すリナクスを押さえ込むためにクリスマスをARシステムで撃つことしか出来なかったアヤカは深い無力感と徒労感に襲われていた。それはリナクスの悲しみや怒りを感じてしまったからだった。王はそんなアヤカを連れて捕らえたクラウの元に行く。シールドを解除し王はゆっくりとクラウに対して語り始めた。それは14年前、王が少女だったクラウを捜索にスイスに訪れ、そこでリナクスの力を使うのを目撃したという事実だった。
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それぞれの道
一人の人間としてクラウの元を訪れたアヤカ。そこで自らの過去、当時GPOの長官であった父スタイガーが才藤の手引きによって暗殺されたという事実をクラウに話す。クラウはそんなアヤカに協力し、GPOが生み出した双子のリナサピエンの行方を追ってマルセイユに向かう。一方、アヤカは才藤から月のクラブに招待されていた。数々の疑念を突きつけるが、才藤が動じることはなかった。アヤカはゆっくりと拳銃を才藤に向けるが…。
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窓をひらいて
マルセイユからの帰路、双子のリナサピエンが列車に乗ったクラウとクリスマスに襲いかかる。双子の目的はクラウからリナクスをこの世界に溢れさせることだった。その事実の衝撃を受けるクラウ。双子は人間が死ぬことになんのためらいも持ってはいなかった。クラウは乗客の安全を図るため、双子から逃げ近隣の林の中に身を隠す。クラウ達を探しに来たダグと再会し、無事に帰宅するがクラウは双子に対してどうするべきなのか迷う。
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凍り付いた河
双子のリナサピエンはリナクスの力を使い街の人々を消滅させてしまった。その惨状に呆然とし、悲嘆にくれるクラウ。その時、気配を察知したクラウはクリスマスと共に双子に追いすがる。必死に説得しようとするクラウだったが、双子はその感情が理解しようとはせずにただ笑っているだけだった。双子はリナクスをこの世界に溢れさせる為に容赦なくクラウを攻撃する。クラウは疲弊し、リナクスの力を押さえようとするのだが…。
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闇に瞬く
双子とクラウ達の戦いの中、突如GPOの特殊部隊が現れる。それはアヤカさえも知り得ない存在だった。部隊の目的がリナサピエンの確保では無いことに気づいたアヤカは咄嗟にクラウを逃がそうとする。空を飛んで逃げるクラウを追う部隊。彼らはリナクスの力を持ち合わせていた。愕然とするアヤカだったが、クラウを助けるために部隊に車ごと突撃していく。しかし、リナクスの力を持った部隊にかわされて崖から落下していってしまう。
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最後の光
レーゲルはGPOの特殊部隊によって消滅させられてしまう。その衝撃からヴィントは人間の記憶を取り戻し、弟を失った悲しみから月のGPO本部にいる才藤の元へ復讐に向かう。その怒りを感じたクラウ達はヴィントを止めるために後を追う。一方GPO本部では辞職していたはずの王が才藤の前に現れ、逮捕することを告げる。しかし才藤は動じる事もなく王に従う。その時、巨大な宇宙船がリナクスの光を発し本部ビルに突っ込んできた。
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さよならの前に
クラウとクリスマスはヴィントから溢れ出て街中に広がっていくリナクスを吸収した。疲労からついにクラウはクリスマスを残しリナクスの世界に戻ってしまう。それから10年が経ち、クリスマスはフランクの元で静かに暮らしていた。ある日、小さなレストランで働くクリスマスの所に18歳になったテッドを連れたダグがやってくる。楽しい時間を過ごす三人だったが、ふとした瞬間に見せるクリスマスの表情には悲しみが浮かんでいた。
スタッフ
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アニメーション制作
ぽんず -
キャラクターデザイン
尾崎智美 -
シリーズ構成
吉永亜矢
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セットデザイン
武半慎吾 -
メインタイトルデザイン
マッハ55号 -
メカニックデザイン
鈴木雅久 -
制作
テレビ朝日 -
勝木ゆかり
S.E.N.S. -
監督
入江泰浩 -
製作
メディアファクトリー -
音楽
勝木ゆかり(S.E.N.S.) -
音楽制作
ビクターエンタテインメント -
音響監督
若林和弘
キャスト
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SHIN
猫 -
アヤカ
甲斐田裕子 -
エラ
一城みゆ希
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クライネ
島本須美 -
クラウ
川澄綾子 -
クリスマス
小林美佐 -
ダグ
志村知幸 -
マイク
川島得愛 -
南田
立木文彦 -
天箕創
小形満 -
市瀬
飛田展男 -
猫
SHIN -
猫
SHIN(猫)