蟲師 続章
エピソード
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野末の宴
地中深く流れる光――生命の素たる"光酒"。それが世の生命達に与える影響を知らずに扱った男がいた。他意なき故の危うさが何かを引き起こす前に、蟲師が追う。
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囀る貝
貝殻に耳をあて、聞こえてきたのは――鳥の声。幾年も前の悲劇が癒えぬままの漁村で、妖しき"蟲"が凶兆を示す。異形のモノが告げる異変、ヒトにとってそれは――。
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雪の下
その男の頭上には、常に雪が舞っている。凍える事も無く平然とする男を支配するものは、決して拭い去れない記憶――妹と共にした冬の想い出。
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夜を撫でる手
夜の山中、道具ひとつ使わずに狩りをする者があった。己の意のままに生命を摘み取り弄ぶ”それ”は――”ヒト”と”蟲”の境に在る、脆弱なる”モノ”。
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鏡が淵
覗き込んだ水面に映ったのは誰、或いは何――。虚と実が溶け合う時、己で在り続ける術を悟り得るのは、この世に生を刻む己のみ。
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花惑い
枝先に溢れる無数の彩りは、ヒトを魅了する春の美景。それを欲して止まぬ者は、いつしか禁忌に歩み寄る。儚き花──咲き誇るは誰が為に。
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日照る雨
その女は、雨を告げながら旅をする。蒼天から注ぐ雫が呼び起こす女の過去――それは幾粒の涙でも償えぬ数奇な巡り合わせ。
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風巻立つ
凪の海で帆を揺らす船。意のままに”蟲”を操り風を呼ぶ危うき少年は、己が為に往く──心に地平を見る為に。
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潮わく谷
雪の時節も青々と実りをたたえる里。眠りにつく事すら無く農事に精を出す男は、その脈動と共に何かを刻み続ける。家族が生きる地の為に、そして己の血が為に――。
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冬の底
春の訪れを拒む山があった。降り止まぬ雪、冬眠から目覚めぬ生命達。それは山のヌシ自らの意思――死を待つが如く。
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棘のみち
洞から闇が溢れたならば、ヒトと蟲との境は溶ける。やがて生命達は“死”を奪われ、理さえも崩れ去り──在り方を違えた世が開く。かの道に潜むは禍々しき異形、或いはヒトがヒトである故に宿した禁忌。
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棘のみち 後篇(おどろのみち)
洞から闇が溢れたならば、ヒトと蟲との境は溶ける。やがて生命達は“死”を奪われ、理さえも崩れ去り──在り方を違えた世が開く。かの道に潜むは禍々しき異形、或いはヒトがヒトである故に宿した禁忌。
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草の茵(くさのしとね)
それは何処であったか、何時であったか。白き髪と緑の目を持つ少年は、世と生命の“理”を──そして己が居るべき処を照らす光を知った。
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香る闇(かおるやみ)
遠い記憶に残るのは、幾年も先に訪れるはずの春。かの匂いを知る者は、未だそれを知らぬ己のみ。この世が現でないならば、重ねた歳月は誰の為──。
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残り紅(のこりべに)
昼でも夜でもない、不確かな刻──夕暮れ。地に長く延びたふたつの人影が重なる時、永く眠っていた闇が目を醒ます。
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隠り江(こもりえ)
この世にはヒト知れぬ水路が在る。時にヒトは意識を任せ、望む相手への路を辿り──そして互いが、同時に想う。
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光の緒(ひかりのお)
寄る辺なき少年の心が見上げる空は、求めども触れられぬ温もり。時にヒトは、五識を超えて感応する──生命達の眩き息吹に、己を包む輝きに。
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壷天の星(こてんのほし)
輝きひとつ見えぬ夜空、しかし頭上にのみ散らばる幾多の星。独り、少女は見上げていた──異質な闇と懐かしき光を。
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水碧む(みずあおむ)
水に誘われながら、そして自らも水を欲しながら──少年は脈動を刻む。胎内での記憶に呼ばれたかのように、しかし彷徨うように。
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雷の袂(いかずちのたもと)
叶わぬ願い、通じぬ想い──やがてヒトは道標を探す。空を分かつ閃光でさえも照らせぬ、鈍く沈んだ闇の中に。
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泥の草(どろのくさ)
“死した者は山へ帰る”──誰しもが沼に葬られる里で、奇妙な病が蔓延する。恐れを抱く人々は言う──“死が伝染った”のだと。
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常の樹(とこしえのき)
それは、ただ、其処に在った。悠久の刻を重ねるが侭に、見渡すが侭に。やがてヒトは想いを重ね、その歩みを共にする──未だ知らぬ日々へと。
スタッフ
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アニメーション制作
アニメーションスタジオ・アートランド -
キャラクターデザイン・総作画監督
馬越嘉彦 -
テクニカルアドバイザー
大山佳久
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原作
漆原友紀 -
掲載誌
月刊アフタヌーン(講談社) -
撮影監督
中村雄太 -
月刊アフタヌーン
講談社 -
演出頭
そ~とめこういちろう -
監督・シリーズ構成・脚本
長濱博史 -
編集
松村正宏 -
美術監督
脇威志 -
色彩設計
山崎朋子 -
製作
講談社、アニプレックス -
音楽
増田俊郎 -
音響監督
たなかかずや -
月刊アフタヌーン
講談社 -
演出頭
そ~とめこういちろう
キャスト
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ギンコ
中野裕斗 -
声
土井美加