クラスターエッジ
エピソード
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アゲートという名の少年
ハンドメイドの飛行機と一緒に汽車に乗って、名門校「クラスターE.A.」に向かう転入生の少年アゲート。彼は、同じ汽車に偶然乗り合わせていた学園の優等生で名門ジャスパー家の子息ベリルと出会う。そんな中、人造兵擁護派の青年カールスが乗る飛行機とグリアン共和国軍との交戦が起こり、汽車は足止めをくってしまう。カールスを助けようとしたアゲートは、「初めての友達」ベリルに挨拶のつもりで学園の制服を身にまとい、飛行機を駆って飛び立つ。だが、降伏の意思表示も空しく、カールス機もろとも軍の攻撃を受けてしまうアゲート機。その時、アゲートの不思議な力で「奇蹟」が発動する。
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ベリルの剣
撃墜されたハンドメイドの飛行機の残骸から、何とかエンジンを回収したアゲートは、学園に向かう途中、愛車に乗って軍学校の生徒たちを出迎えに行くフォンと出会う。クラスター学園への対抗心をむき出しにする軍学校の生徒たちによって、フォンの愛車が壊されてしまう。アゲートは傷心のフォンをなぐさめ、一緒に車の修理をする。学園の生徒にいないタイプのアゲートに困惑しつつも、フォンは少しずつ惹かれていく。いよいよクラスター学園と軍学校の対抗戦が始まる。だが、剣の試合に選出されていたベリルは、軍学校の生徒たちの闇討ちに遭ってしまう……。
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冷たい銃弾
クラスター学園での生活を満喫するアゲートは、授業よりも飛行機作りに熱中してしまう。その姿に、教師エマは、学生時代に同じように飛行機が好きだった親友カールスを思い返す。エマの元に、かつての級友で今は軍の特殊部隊長となっているベスビアが訪れる。ベスビアに、ある事実を告げられ、ショックを受けるエマ。更にベスビアは、カールスが軍と交戦していた時にクラスター学園の生徒が加担していたらしいことから、己の出世の手段として、名門ジャスパー家の御曹司ベリルを容疑者に仕立て上げようとする……。
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漆黒のクロム団登場!!
アゲートの強大な奇蹟の発動を目の当たりにした教師エマは、自身の気持ちの整理とアゲートの秘密を探るため、休暇を取って実家に帰省する。エマの実家は、人造兵の量産で財を成した兵器製造会社だった。封鎖されたはずの人造兵製造工場が最近稼動した事を知ったエマは、そこで秘密裏に訪れていた聖職者ルドウィヒと出会う。その頃、クロム率いるクロム団は、カールスが撃墜された軍港に襲撃をかけていた。そしてクロムは、人造兵製造に関わった人間たち全てを抹殺しようと、エマの実家の人造兵製造工場へと向かう……。
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奇蹟のレース
街の工業区に辿りついたアゲートは、年老いた労働者を助けたことをきっかけに、老人の家で世話になる。貧しい生活を送る老人は、金貸しから膨大な借金を負っていた。アゲートは、老人を助けるために、なんとかお金を工面しようとする。そして、アゲートの勘の良さに気づいたガードマンの青年に、ボートレースへと誘われるアゲートだったが……。
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教授とフォン
行方不明になったアゲートに代わって、途中になったままの飛行機の組み立てに取り組むフォン。だが、一般人が飛行機を製造することは禁じられているため、部品の入手が困難となっている。それでも何とか手に入れようとしたフォンは、車のディーラーから情報を聞き出し、閉鎖された博物館に向い、そこで思いがけない人物と出会う。一方、市街地にはレグラントの叛乱兵が潜伏し、同じレグラント国出身のベリルが軍の監視下に置かれてしまう。
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過去への旅
休暇先の実家で、思わぬ邂逅と秘密を知ったエマ。人間の記憶を与えられた人造兵の少年クロムとの出会い、兵器製造会社を営む父が加担した計画、アゲートの出生の秘密……。それら総てが、エマには親友だったカールスに繋がるように思えてならない。旅の途中の汽車に揺られながら、エマは過去の記憶へと思いを馳せる。
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生徒会選挙
クラスターE.A.では、生徒会選挙が始まる。名門校の生徒会長になれば、将来的に国を代表する地位が約束されたようなものだと、就職や進学を目前にした最上級生たちが立候補するのが常々だった。だが今回は、高等部1年生のベリルが上級生に混ざって立候補する。ベリルの突然の行動に驚きながらも、全面的に協力しようとはりきるフォン。その頃アゲートは、工業区で労働者たちと一緒に働いていたのだが……。
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館の亡霊
軍に撃墜されそうになったフォンをベリルと一緒に助けたアゲートだったが、そのままベリルたちの前から姿をくらましてしまう。アゲートが辿り着いた先は、何故かカールスの実家だった。そこで目の不自由なカールスの祖母に出会ったアゲートは、孫のカールスと間違われてしまう。優しい祖母の労わりに、アゲートは心を癒していく。だがそこに、アゲートの行方を追う諜報部員のベスビアが乗り込もうとしていた。
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運命の道
カールスの制服をまとい、屋敷にあったビンテージ機に乗って、再び飛び立ったアゲート。彼はまるで風のようにひとところにとどまらず、運命に導かれるまま吹き抜けていく。そして行く先々で出会う人々の心を揺さぶり、未来に向かって動かしていく。そんなアゲートの軌跡と、彼と出会った人々の進む道が幾重にも重なって紡がれた運命の道程を振り返っていく。
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それぞれの想い
クラスターE.A.の生徒会長として、ベリルは人造兵製造の是非などを会議の議題に上げる。しかし他の生徒たちは、それらの議題に関心を持とうとしない。そこに、母の容態が急変したとの知らせが入り、ベリルは急遽病院へと向かう。一方、ビンテージ機に乗ってカールスの実家を後にしたアゲートは、通りがかった谷で待ち伏せするクロム率いるクロム団と遭遇し、彼らから銃撃をうけてしまう。
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アゲートの叫び
学園に復帰したエマを待っていたのは、アゲートの去就を巡る職員会議だった。アゲートの私物を片付けることになったエマは、部屋の片隅にカールスとの思い出の証を見つける。その頃、学園側の処遇を知らないアゲートは、クロムと共に学園に戻ろうとしていたが、乗っていた飛行機が突然不調を起し、とある村に不時着してしまう。そこでクロムが昔世話になった修道女、リナと再会する。村の教会では礼拝が行われているのだが……。
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カールスの遺したもの
グリアン軍との戦闘で傷ついたアゲートは、リナのいる修道院の近くの小屋に匿われていた。その間、クロムは村のために働きながら、自分に「記憶」」を与えてくれたカールスとの出会いを思い返す。リナもまた、傷が癒えず眠り続けるアゲートの看病をしながら、自分が修道女になるきっかけとなった幼馴染カールスとの思い出を振り返る。そしてリナは、幼いカールスの身におきたある事件を思い出すのだった……。
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明日への風
教団の大僧正ロベルトは、ルドウィヒに命じたある大儀の結果について探りを入れようと、彼のいる教会を極秘に訪れていた。そこに、クロムと別行動中のクロム団が、偶然手に入れた教団の書物を届けに現れる。クラスターE.A.では、生徒たちの中からも人造兵の排斥を唱える声が上がり始めていた。その様子を見ながら、ベリルは生徒会長の立場として成すべき事、そして自分の進むべき道を改めて己自身に問いかける。
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エマへの手紙
グリアン軍に売り渡されてしまったアゲートは、ベスビアの狂気を秘めた激しい尋問を受けていた。肉体は傷つきながらも心は純粋なままのアゲートに、ベスビアは憎悪を募らせていく。一方、アゲートの作業小屋で、エマは一人、学園を去ってしまったアゲートの出生の秘密について考えを巡らせていた。そして、ふとしたきっかけで、カールスが遺したエマ宛の手紙を発見することになる。
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クロムとアゲート
ベスビアによって連行されたアゲートを救出する為、軍施設に単身忍び込んだクロム。無事脱出はしたものの、2人に行く当てはない。ならばとアゲートはクロムを誘い歩き出す。2人が向かった場所、それはカールスの実家だった。しかし屋敷に人気はなく、いずれ売り渡される予定もあるという。そこに、養老院に入れられたはずのカールスの祖母が現れ、2人の「孫」の訪問を喜び、優しく迎えるのだった。
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怯えた瞳
ベスビアの追っ手から逃れたアゲートとクロムは、以前ボートレースをした工業区に辿り着く。アゲートを知る街の労働者たちから温かい歓迎を受けた2人は、街の生活に溶け込み、穏やかなひとときを過ごす。だがグリアン軍の進軍を契機に、叛乱分子・ロードによって、街は火に包まれてしまう。その頃、クラスターE.A.では、修理を終えたアゲート機のテスト飛行をしようとしていたフォンが、学園を監視していた軍人たちから取調べを受けてしまう。
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翼のもとに
グリアン軍によって監視が続くクラスターE.A.は、その不穏な空気から、生徒たちの間にも動揺が広がっていた。そんな学園にアゲートとクロムが姿を現す。久しぶりの再会を喜ぶフォン。だが学園には、退学処分を受けたアゲートと人造兵であるクロムの居場所はない。ベリルは行き場のない二人を保護するため、エマと共に学園長に掛け合うが……。
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大空への絆
クロムの手がかりを探して移動中のクロム団は、反乱軍の戦闘現場に遭遇しロードと対峙する。自由を語るクロム団に、人造兵らしからぬ言動だと気に入らないロードは、配下の人造兵に攻撃命令を下し、クロム団は望まぬ戦闘に巻き込まれてしまう。一方クラスターE.A.では、転入生として慣れない学園生活を過ごしていたクロムの耳に、生徒たちから叫ばれる人造兵排斥の声が、否が応にも飛び込んでくる。そんな環境で内心の怒りを抑えきれないクロムは、あまりに暢気に見えるアゲートと喧嘩をしてしまう。
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さまよえる人造兵
昼間の移動はリスクが大きいと身を潜める場所を捜していたクロム団は、かつて人造兵に助けられたという老人に出会う。老人は匿ってやろうと彼らを家に招きいれ、親切にしてくれるが、人造兵を疎ましく思う村人たちに知られてしまい、クロム団は村を去ることを余儀なくされる。その頃、飛行機レースに向け機体の整備に必要な部品を調達するために街へ出かけていたフォンは、学園に戻る途中、運悪くロードの破壊工作に巻き込まれてしまう……。
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決意の時
仇敵であるグリアンの軍人、ベスビアのもとに、反政府組織のリーダー、ロードが突然来訪してきた。警戒するベスビアに、ロードは何故かアゲートの居場所を教える。クラスターE.A.では、飛行機レースの開催が目前に迫っていた。アゲート機の整備は済んだが、軍のお尋ね者であるアゲートは参加できる状況にない為、自分に代わるパイロットにフォンを指名する。自信がないと戸惑うフォンだったが、皆の励ましを受け出場することを決意する。
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悲しき怒り
ベスビアが指揮するグリアンの部隊はクラスターE.A.に向け砲撃をはじめた。その上で学園が隠匿しているアゲートをさしださねば、更なる砲撃で学園を破壊すると脅しをかけてきた。エマは必死に抗議するが、ベスビアは聞く耳を待たない。学園の中では、逃げ遅れた生徒の救出にあたっていたクロムの目の前で、瓦礫が崩れおち生徒が下敷きになってしまう。クロムは、ベリルと交わした人造兵の力を使わない約束を思い出すのだが……。
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遺言
グリアン軍の砲撃とアゲートの力の発動で、半壊してしまったクラスターE.A.。避難した生徒たちの中にベリルとフォンがいないことに気づき、二人を探そうとするエマだったが、軍によるアゲートの捜索が終わるまで生徒らを拘束すると言うベスビアによって阻まれてしまう。その頃、ベリルとフォンは、閉じ込められた作業小屋の地下室で発見したカールスがエマに遺した手紙を読んでしまう。そこには、アゲートの驚くべき秘密が綴られていた。
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破滅への序曲
己の心の闇を認めたベリルは、反政府組織のリーダーであるロードと行動を共にしていた。そのベリルを介しジャスパー一族の協力を取りつけることに成功したロードは、教団の大僧正ロベルトから与えられた開封勅許で、封鎖されていた人造兵製造工場の人造兵たちを兵力として投入を謀る。その頃、クロム団に戻ったクロムが必死に探しているアゲートは、強大な力の発動で記憶が不安定になり、一人見知らぬ街をさまよっていた。
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裁きの火、そして、明日へ
ルベルス領に駐留するグリアン軍と、反政府組織との戦闘が始まる。ロードが投入した大量の人造兵の進軍に対し、グリアン軍は民族爆弾での対抗を決定する。その様子を街外れの高台から眺めていたロードは、余裕の笑みを浮かべ、傍らのベリルに秘策を明かす。一方、偶然入手したカールスの手紙によってアゲートの正体を知ったベスビアは、アゲートに憎しみの心を植え付け完全な神を作り上げようとしていたのだが……。
スタッフ
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LaLa DX
白泉社 -
アニメーション制作
サンライズ -
キャラクターデザイン
菱沼義仁
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キャラデザイン
菱沼義仁 -
シリーズディレクター
まついひとゆき -
シリーズ構成
大野木寛 -
タイトルロゴ
マッハ55号 -
メインキャラ原案
小松田わん -
メインキャラ原案、漫画
小松田わん -
メカデザイン
山根公利 -
企画
サンライズ -
原作
矢立肇 -
撮影監督
老平英 -
漫画掲載誌
LaLa DX -
監督
池田成 -
編集
野尻由紀子 -
美術監督
小川由紀子 -
色彩設計
赤間三佐子 -
音楽
根岸貴幸 -
音響監督
木村絵理子
キャスト
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アゲート·フローライト
下野紘 -
エマ
木内秀信 -
エマエマタイト·ラムスベック
木内秀信
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カールス
井上剛 -
カールスカルセドニー·レニエル
井上剛 -
クロム
吉野裕行 -
クロム団1号
鈴木達央 -
クロム団2号
鈴木千尋 -
クロム団3号
鈴木正和 -
ヒューゲル
川本克彦 -
フォン·アイナ·サルファー
岸尾大輔 -
ベスビア·バレンチノ
斎賀みつき -
ベリル·ジャスパー
福山潤 -
ルドウィヒ
小川真司 -
ロード·クロサイト
神谷浩史