遙かなる時空の中で~八葉抄~
エピソード
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汝、龍神の神子
高校1年生の元宮あかねは、同級生の森村天真と後輩の流山詩紋と登校中、突然古井戸の中に引きずり込まれ、時空を越えて異世界・京にたどり着く。平安時代のような京は、人間を憎む鬼の一族の呪詛によって破滅の危機に瀕していた。それを救うことができるのは、龍神の力を宿す「龍神の神子」だけ。そしてあかねこそが、その龍神の神子だった!突然大きな力を身に宿し、見知らぬ世界でおびえるあかねを慰めたのは、鬼の首領・アクラムだった――
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鬼に魅入られし京(もの)
京に召還されたあかねは、「龍神の神子」として、京を守護する四神を鬼の一族から取り戻すよう告げられる。そして神子を守る「八葉」と呼ばれる8人の男たちの存在を知る。大きな使命に戸惑うあかねは、まず行方不明の天真を探すことを決意。そんな中、鬼の首領・アクラムに再会する。アクラムは京を滅ぼすためにあかねの力を利用しようとしているようだが、あかねは次第にアクラムへの想いをつのらせていく…。その頃、天真は鍛冶師見習いのイノリと意気投合していた。
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陰陽師
あかねは龍神の力を身に宿す「龍神の神子」として、頼久・天真・詩紋を始めとする8人の男達「八葉(はちよう)」を探し、鬼の一族の呪詛に侵された京を救うよう告げられる。突然与えられた使命のプレッシャーからか、あかねは突然の高熱に倒れてしまう。熱に浮かされたあかねの意識は、いつのまにか荒れ果てた屋敷の前に。そこで、怨霊を退治している陰陽師の安倍泰明と出会う。そして泰明の指示のまま立ち尽くすあかねの前に、心惹かれていた鬼の首領・アクラムが現れる・・・。
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はなしずめ
大人の余裕で、いつものようにあかねにちょっかいを出す友雅。それを見た天真は不機嫌になり、思いも寄らぬ行動に出る。そんな中、あかねは友雅に連れられ「花鎮めの祭」へ。穢れを吸い、異常なまでに赤く染まる桜。浄化しなければ、花びらと共に災いが都に舞い散ってしまうという。あかねは泰明と共に浄化の儀式に臨むが、アクラムの妨害にあう。衝撃を受けるあかね。そして、ついに桜の花びらが散り始めてしまう!
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露の宿り
アクラムへの想いを捨てようと葛藤するあかね。そうするうちに、京でなんとか生活が送れているのも、天真や詩紋が一緒にいてくれるおかげだと改めて実感する。それを聞いた天真も、妹の蘭が行方不明になった時、あかねの存在に救われた事を明かし、自分の想いを告げようとする!これまで心の内を明かさなかった頼久の気持ちにも触れ、あかねは次第に龍神の神子としての自覚を持ち始める――。
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治部少丞(じぶのしょうじょう)と内裏の鬼
治部少丞・藤原鷹通は、宴に招かれた白拍子が、身分を偽って貴族に取り入っている事に気付き、その目的は何なのかと疑問を抱く。一方、あかねは帝が開くという宴に招かれ内裏を歩く途中、帝暗殺の計画を聞いてしまう。内裏を取り巻く不穏な空気を感じ、あかねの後を追う友雅と鷹通。しかしあかねはすでに、鬼の一族の紅一点・シリンに襲われ、追い詰められていた!
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鵼(ヌエ)の哭く夜
大文字山に長い髪と白い羽根の怨霊が現れると聞いた頼久の脳裏に、少年時代の思い出が甦る。山に棲む羽の生えた化け物「ヌエ」を退治しようと悪戦苦闘した8歳のころ。打ち負かされるばかりだったが、いつのまにかヌエは、打ち解けて話す事が苦手だった頼久にとって、兄以外で初めての親しい存在になっていた。強く誇り高かったヌエ。しかし、そのヌエが恐ろしい姿で人々を襲い、あかねをさらっていく! 頼久は信じられない想いでヌエの所へ向かう。
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鬼憎みし焔
あかねを守る八葉のうち、これまでに集まったのは、頼久・天真・詩紋・泰明・鷹通の5人。京を救うためには、一刻も早く全員が揃わなくてはいけない。そんな中、あかねは鍛冶師見習いの少年・イノリと出会う。両親を亡くし、姉と二人で暮らしているというイノリは、詩紋を見た途端に外見の特徴から鬼だと思いこみ、怒りをぶつける。その激しい怒りには何か深い理由があるようだ。そこへ突然、鬼の一族のシリンが現れ、あかね達に襲いかかる!
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妖しの調べ 八絃琴 前編
神子としての自覚も新たに、八葉たちの力を借りるようになったあかねに、天真はついに想いを告げる。一方街では、珍しい琴を弾いた僧が突然亡くなる事件が起きた。その琴は普通よりも弦が一本多い「八絃琴(はちげんきん)」であった。泰明によると人を呪い殺すための道具だという。琴が献上されるのを狙い、何者かが帝の命をうばうために置いた可能性も高い。八絃琴を見に行く一行だが、その音色を聞いたあかねは気を乱され、深い眠りについてしまう! 全ては鬼の一族・セフルがあかねと八葉を狙って仕組んだことだった!
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散華の波紋 八絃琴 後編
「八絃琴」の呪いにより、深い眠りについてしまったあかねを目覚めさせるには、誰か一人が命を捨てて八絃琴を弾き、八絃目の怨霊を見つけなければならない。しかも必ずあかねを目覚めさせられるの、水の属性を持つ坎(かん)の八葉のみ。それは出家した帝の弟・永泉だった。あかねへの想いを静かにつのらせていた永泉は、命を捨てる覚悟で八絃琴を弾く―。
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呪われた神子
京に「龍神の神子」を名乗るものが現れた。噂を聞いたあかねは、さっそくイノリ達と共に街に出た。そうして見つけ出したのは、触れられないはずの穢れを蝶に変え、自在に操る少女。それはなんと現代で行方不明になっていた天真の妹・蘭だった!大喜びで駆け寄る天真だが、蘭は表情すら変えない。そこへ鬼の一族・イクティダールが現れる。なぜ蘭は京で鬼と一緒にいるのか!?驚く天真に、蘭の蝶が襲いかかる・・・!
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鬼ひそむ闇
自分を龍神の神子と名乗る天真の妹・蘭によって、死の呪いをかけられたあかね。呪いを解くために泰明は禊をし、儀式の準備を整える。一方、天真は妹が呪いをかけた事に心を痛めつつ、なんとか鬼の手から蘭を救い出したいと必死になっていた。そんな中、アクラムが現れ、あかねと引き替えるならばランを返すと告げる!
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心、解き放て
あかねと引き替えなら蘭を返すと言うアクラム。あかねはそれに応じ、鬼が用意した異空間へ自ら向かう。友雅と八葉たちは、あかねへのそれぞれの想いを胸に、時空の歪みから異空間へと向かう。一方、異空間で蘭を探していたあかねは、京を滅ぼすために白龍を召喚するようアクラムに迫られる。黒龍の力に引きずられ苦しむ蘭を抱きしめ、あかねは決意する。その表情を見た友雅に変化が・・・!
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虹告げし未来
あかねと蘭は無事に鬼の元から帰ってきたが、京を守る四神(青龍・朱雀・白虎・玄武)は、未だに鬼の手にある。このままでは京は滅ぼされてしまう! 四神を取り戻す方法は……!? 本来、龍神にしか抑えられない四神を、人の手で動かす方法が一つだけあるという。それは霊力を秘めた4枚の「四方の札」を使うこと。京のどこかに隠された四方の札を探すため、八葉が立ち上がる!そんな中、京の空に不吉な白い虹がかかる。あかねのすぐ側に危険な影が迫っていた!
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憎しみを超える心
京を救う鍵となる4枚の「四方の札」は、天と地の二人の八葉が力を合わせなければ見つからない。しかし、南の札を探す詩紋とイノリの関係は、いまだにぎくしゃくとしたままだった。鬼と同じ特徴を持つ詩紋のことを信頼していないイノリと、自分の気持ちをはっきりと口に出せない詩紋。そんな中、詩紋は鬼の一族の少年・セフルと出会い、仲を深めていく。一方、イノリは、子供が怨霊に襲われたという知らせを聞き、現場に駆けつける。そこでイノリの目に映ったのは、怨霊を使って子供を襲う詩紋の姿だった!
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贖罪の日
ある夜、天と地の青龍である天真と頼久が同じ夢を見る。それは、頼久の亡くなった兄が「東へ行け」と告げる夢だった。それが何を示しているのか見当も付かない一同だが、頼久だけは心当たりがあるという。そんな頼久に連れられ街を探索するあかねと天真だが、3人そろって突然異空間に迷い込んでしまう。それを形作っているのは、頼久の過去に秘められた罪の意識か。現在と過去が絡み合いながら、頼久と天真の試練が始まる!
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夾竹桃(きょうちくとう)の女(ひと)
青龍の頼久と天真が東の札を手に入れ、他の八葉には徐々に焦りが生まれる。特に鷹通は、手がかりすらない事に危機感を抱いていた。そんな中、札のありかに関する情報を聞いた鷹通は、共に探しに行こうと友雅に持ちかけるが、友雅は女の話ばかりして取り合わない。苛立ちを感じ、自分の責任を果たすため、一人で札探しに向かった鷹通は、朽ち果てた屋敷でひとり泣き暮らす女に出会う。優しく声をかける鷹通だったが、その影には鬼の一族・シリンの姿があった・・・!
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四位の侍従と茜姫
あかね達は、あかねにそっくりな女の子と遭遇する。名前もなんと茜(あかね)姫(ひめ)。父親が亡くなって以来、親戚に財産や住む場所を奪われ、恵まれない暮らしをしているという。さらに、名門である「四位の侍従」と相思相愛の仲だが、身分が違いを理由にその仲を引き裂かれていた。そんな中、茜姫は未来ある四位の侍従に迷惑をかけまいと、ある坊主の元へ嫁ぐことを決める。諦めかける侍従を奮い立たせ、あかね達は茜姫救出作戦を決行する!
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止められぬ想い
鬼の一族は京の各所に呪詛をかけ、さらなる災いを巻き起こそうとする。そんな中、鬼の副官・イクティダールが、あかねと直接話したいと申し込んでくる。その頃、右大臣が永泉に接触する。帝の弟という永泉の身分に、右大臣はいまだに執着していた。なんとかやり過ごそうとする永泉だが、ひそかに心を寄せるあかねの存在に興味をもたれてしまう。自分が愛しく想うばかりにあかねをつけ回す人間が増えてしまった。しかし永泉は、それでも止められぬ想いに気づく・・・。
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貴方に授かりし光
鬼の一族のシリンによって、鷹通の亡くなった母親の霊魂が捕らえられた。シリンは、霊魂を解放して欲しければ、四方の札を渡せと鷹通に迫る。さもなくば、母は醜い怨霊となると言う。周りを心配させまいとこの事を隠していた鷹通だが、心から心配してくれるあかねと、さりげなく支えてくれる友雅に、母との大切な思い出とその決意を打ち明ける。そんな中、鷹通の前に現れた母親の霊は、いつまでもそばにいたいから札を鬼に渡して欲しいと頼み込む。この申し出を聞いた鷹通は、意外な行動に出る――。
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鬼と人
京の各所に鬼がかけた呪詛のせいで続く日照り。それを元に戻すためには、あかね達が呪詛を浄化しなければならないが、その在り処がわからない。イノリは話し合いを求めるイクティダールを頑なに拒み、鬼を倒すのだと激しい怒りをあらわにする。大切な姉・セリはイクティダールに惹かれ、それゆえに村を追われた―。イノリはセリの幸福のために、イクティダールとの一対一の戦いに臨むが・・・。
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鬼出づる時
天真の妹・蘭が、鬼の一族から解放され、あかね達と暮らすようになってからしばらく経った。記憶をなくしている蘭は、今まで自分が何をしていたのかを知りたがるが、心配をかけたくない天真は何も伝えずにいる。しかし、泰明からすべてを聞かされた蘭は、自分が鬼の手先として動いてきた事を思い出してしまう。消すことのできない事実に苦しむ蘭を救おうとするあかね。一方で、鬼の首領・アクラムは、神子を手に入れるために動き出していた。
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かわたれ
あかね達は、蘭と3枚の札をアクラムに奪われてしまった。奪われた札を取り戻すと共に、残る「北の札」を見つけなければいけない。しかし、それを探すべき泰明は、なぜか姿を消してしまった。もう一人の玄武である永泉は、一人で札を探し始めるが、そこに鬼の一族の手が迫る。一方で、あかねは泰明を探す。泰明は、札を手に入れられないのは自分に足りないものがあるからだと気付き、葛藤していた。泰明はあかねに心の内を明かし、共に大切な物を見つけ出す。
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放たれた四神
四神の力、黒龍の神子の力を手にしたアクラム。その力は京を覆いつくし、もう止められないとイクティダールは言う。そんな中、八葉は北の札で鬼の一族をおびき出し、四神を取り戻す作戦に出る。安全な藤姫の館にあかねを残し、それぞれの想いを胸に戦いに臨む八葉たち。その頃神泉苑では、雨乞いの儀式が始まろうとしていた。しかし、アクラムはついに四神を解き放つ!
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天雲の別れ
解放された四神の力、次々と出現する怨霊――京は大混乱に陥る。四神を取り戻すために、八葉は鬼の一族と戦い始める。一方、あかねは自分の中の龍神に呼びかける。京を救いたければ、その身を捧げよと告げる龍神。あかねはどうするのか?その頃、鷹通の調べで、人間と鬼の一族が争い始めた理由が明らかになる。一方で、八葉と鬼の一族の戦いは熾烈さを増していく。果たして、あかねと八葉達はアクラムの計画を止めることができるのか?
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遥か、君のもとへ…
四神の守りが戻った京のまち。しかしアクラムの強大な力はもはや止めることができない。鬼の一族が人間と争う事になった本来の理由を知ったあかねは、八葉とともに最後の戦いに臨む。落雷に打たれて倒れながらも、あかねを想い、立ち上がる八葉たち。もう誰も傷つけさせない!あかねは龍神を呼ぶことを決意する。あかねと八葉、それぞれの心に湧き上がる、大切な人を想う気持ち。果たして京を救うことができるのか―!
スタッフ
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アニメーション制作
ゆめ太カンパニー -
キャラクターデザイン
小谷杏子 -
コミック原作
水野十子(月刊LaLa)
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シリーズ構成
岡崎純子 -
原作
コーエー -
撮影監督
荒川浩介 -
水野十子
月刊LaLa -
監修
ルビー・パーティー -
監督
つなきあき -
編集
森田清次 -
美術監督
坂木信人 -
色彩設計
有尾由紀子 -
音楽
平野義久 -
音楽協力
テレビ東京ミュージック -
音楽監督
本田保則
キャスト
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アクラム
置鮎龍太郎 -
イクティダール
石井康嗣 -
イノリ
高橋直純
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シリン
川村万梨阿 -
セフル
浅川悠 -
ラン
桑島法子 -
元宮あかね
川上とも子 -
安部泰明
石田彰 -
森村天真
関智一 -
橘友雅
井上和彦 -
永泉
保志総一朗 -
流山詩紋
宮田幸季 -
源頼久
三木眞一郎 -
藤原鷹通
中原茂 -
藤姫
大谷育江