ベイビーステップ
エピソード
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テニスとノート
高校一年生の丸尾栄一郎(まるおえいいちろう)は成績優秀で真面目な優等生。授業用のノートの他に清書用ノートを作るほどきちょうめんな性格で、今まで勉強だけに力を入れて過ごしてきた。ある日、栄一郎は「運動不足を解消したい。」という軽い気持ちで南テニスクラブ(STC)の無料体験に行く。そこには学校のアイドルで天真らんまんな鷹崎奈津(たかさきなつ)がいた。栄一郎はそこでテニスの世界へと足を踏み入れることに…。
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几帳面と大雑把
プロを目指している奈津(なつ)に「何してる時が一番楽しいの?」と聞かれ、何も答えることができなかった栄一郎(えいいちろう)。次第にテニスに興味を持ち始め、再び無料体験を訪れた栄一郎は、そこで奈津と仲の良い先輩の江川逞(えがわたくま)と出会う。ところが逞はなぜか栄一郎に敵意をむける。見た目が怖い逞におびえる栄一郎。そんな状況の中、栄一郎は奈津から基本的なボールの打ち方を教わるが・・・。
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喧嘩で勝負
逞(たくま)のサーブをうまく打ち返したときの感触が忘れられない栄一郎(えいいちろう)は、壁打ちの練習に没頭し始める。日曜日にも関わらず6時間もの間すごい集中力で一人練習に打ち込む栄一郎の姿を見た奈津(なつ)は、強くなることを予感するのだった。サーブを打ち返す練習のため、逞のサーブを見学することになった栄一郎。全国レベルのプレーヤーである逞のサーブを見てプロを目指しているのか?と尋ねたのだが・・・。
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顔面で確信
逞(たくま)と勝負をすることになった栄一郎(えいいちろう)。50球中、1球でも逞のサーブを返せれば栄一郎の勝ち、というもの。今まで教わったことを思い出し、ノートを見ながら基本に忠実に打ち返そうとするが、全国トップクラスの逞の強力なサーブを打ち返せる訳もなく、次第に追い込まれていく。その時、「ボールを迎えてあげなきゃ!」と突然奈津(なつ)の声が・・・。その声に栄一郎は勇気を出して体を前へと動かした!
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初試合が予想外
初めて試合に出ることになった栄一郎(えいいちろう)。STCの面々が色々アドバイスをするのだが、余計に緊張し混乱してしまう。そんな中、試合開始の時刻は迫り、心臓の高鳴りが収まらないまま、栄一郎はテニスコートへと向かうのだった。一回戦の相手は湘南(しょうなん)工業学院テニス部の副主将で県大会ベスト8、テニス歴5年の強敵大林良(おおばやしりょう)。ついに、栄一郎の初めての試合が始まる!
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未熟が原石
天性の目の良さで相手の動きを予測し、粘り始めた栄一郎(えいいちろう)。簡単にポイントを許さず、大林(おおばやし)を苦しめる。すべてにおいて大林より経験不足の栄一郎がここまで粘れるのは、目が良いからだと気づく三浦(みうら)コーチ。しかし栄一郎のプレーはコーチの予想を大きく上回る。少しでも長く試合をしたいがために粘る栄一郎と、それを打ち破ろうとする大林。果たして、勝負の行方は・・・。
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9分割と現実
これからの練習次第で、強くなれると栄一郎(えいいちろう)に言う三浦(みうら)コーチ。そして栄一郎に「強くなりたいなら朝7時にSTCに来なさい」と告げる。翌朝、強くなりたいと願う栄一郎を待っていたのは、三浦コーチと①~⑨までの数字が書かれ9分割にされたテニスコートだった。訳がわからない栄一郎にコーチは「君が強くなるためのコートだよ」と言うのだが、果たして、コーチの言葉の意味とは…?
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1年と20冊
試合中にノートを書く姿から「ノートのやつ」とうわさされるまでになった栄一郎(えいいちろう)は、テニスに打ち込む日々を送っていた。しかし試合では、なかなか勝ちすすむことができず、ライバルとの力の差を見せつけられていた。栄一郎は悩んだ末、走り込みや身体強化に一層力を入れる。時は流れ、高校2年生になった栄一郎たち。こうして、再び神奈川ジュニアサーキットの季節がやってくる。
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真面目がスタイル
大林(おおばやし)戦から一年。再び神奈川ジュニアサーキットに出場するため練習を重ねてきた栄一郎(えいいちろう)は、会場での壁打ちにも気合いが入っていた。そしてその会場には宮川卓也(みやがわたくや)、荒谷寛(あらやひろし)らライバルたちも集結し、その闘志をぶつけあう。誰が勝つと思うか聞かれた奈津(なつ)は、「エーちゃんはきっと台風の目になる」と答えるのだった。そしていよいよ試合開始の時がやってきた。
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違和感で崖っぷち
第5シードの宮川卓也(みやがわたくや)が栄一郎(えいいちろう)の前に立ちはだかる。宮川は、180㎝の長身から繰り出される強打を武器とする実力者。実家はテニスクラブを経営していて、物心ついた時からテニスをやっていた。試合中にはコブ茶と梅干しで一息つくという独特な休憩方法をとる宮川。栄一郎にとって、1年の練習の成果が試される勝負が今始まる。
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リスクと可能性
危険を冒した攻撃で宮川(みやがわ)を苦しめる栄一郎(えいいちろう)。なんとか崖っぷちは乗り越えたが、勝つためには宮川のサーブゲームをブレイクしなければならない。目のよさを生かして粘り始める栄一郎。決定打が決まらず、お互いに譲らず試合は最終局面へと突入する。そんなとき、これまで負けないことだけを考えていた栄一郎であったが、突然、勝てる可能性を見つけだす。勝つことだけを意識した二人の激闘は果たして?
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記憶で進化
少しでも強くなりたい栄一郎(えいいちろう)は、STCに臨時で来ているフロリダのスポーツ心理学者・マイクの指導を受けることになった。技術面より精神面をサポートするマイクは突然、栄一郎に目を閉じて奈津(なつ)と初めて会ったときを思い出すようにと言う。意味が分からず戸惑う栄一郎。しかし、一流のプロにも信頼されているマイクの言葉にしかたなく目を閉じ、奈津との初めての出会いを思い出すのだった…。
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芸術と技術
栄一郎(えいいちろう)が次に戦う相手は、ひとつ年上の岩佐博水(いわさひろみ)という物静かな男。パワーではなく頭脳でプレーするタイプで、あらゆるショットを器用にこなし、難しいショットも巧みに操る強敵。しかし、他人に興味がなく、次の相手が誰なのか知ろうともせず、何を考えているかさえ分からない。「コートにいい絵が描けたときが一番うれしい」という彼の言葉の意味とは…?
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パズルの成果
長時間の戦いになりそうな栄一郎(えいいちろう)と岩佐(いわさ)の試合。栄一郎は得意の粘り強さで圧倒的にリードしていたが、本領を発揮した岩佐にあっという間に追い詰められてしまう。このままでは負けると感じた栄一郎は、マイクの指導を実践すべく、絶好調だったときの自分を思い出す。なんとか主導権を握ろうとする栄一郎と、コート上に絵を描くことだけに執着する岩佐。この長い戦いを制するのは果たして!?
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強引が計画
野獣と呼ばれている荒谷寛(あらやひろし)は左利きで、神奈川ではナンバー2の実力者。相手に主導権があっても強じんな身体能力で食らいつく。カウンターを武器に強引に主導権を奪い返し、さらにスピード、パワー、感情を駆使しハイテンポなテニスで攻めてくる。何もかもが自分より格上の相手に対し、栄一郎(えいいちろう)は、情報収集と戦略をもとに完成した打倒荒谷ファイルを武器に荒谷との試合に挑むことに・・・。
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野獣と主導権
栄一郎(えいいちろう)は荒谷(あらや)のカウンターから初めてポイントを取った。しかし、それにより闘志に火のついた荒谷の猛攻は一層激しくなり、栄一郎は主導権を奪えずにいた。何とか自分のサーブゲームをキープする栄一郎だが、どこかでブレイクできなければ負けてしまう。得意の粘り強さで耐える栄一郎と猛攻を続ける荒谷。主導権を奪う方法が思いつかず苦戦する栄一郎。そんなとき、荒谷は今までにないミスをする。
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プロで同級生
栄一郎(えいいちろう)が取ればブレイクポイント。取られれば荒谷(あらや)のマッチポイントになってしまう。スピードとパワーに任せていた今までの戦い方とはうってかわり、戦略的になった荒谷のプレーに、栄一郎はついにマッチポイントへと追い込まれてしまう。だが決して諦めない栄一郎。なんとか荒谷の攻撃をしのぎ、試合はデュースへと突入する。今までにない力を出し切って戦うふたり。勝利を手にするのはどちらなのか?
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決意でプレゼン
奈津(なつ)が親しげに「爽(そう)ちゃん」と呼ぶ謎の男と出会った栄一郎(えいいちろう)。その正体は3年前にフロリダに留学し、まもなくプロデビューするという池爽児(いけそうじ)だった。次第にプロを意識しはじめる栄一郎。しかし、今の練習スケジュールではみんなから引き離される一方だと感じ、どうすればいいのか迷っていた。そんなとき、奈津から誘われ、池のデビュー戦を見に行くことに・・・。
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覚悟と地獄
プロを目指す決意をした栄一郎(えいいちろう)は、同い年でプロの池爽児(いけそうじ)と練習試合をし、技術的なこと以前に、根本的に身体の構造が違うと感じていた。そんな栄一郎に肉体改造が最優先と考えた三浦コーチは、2か月分のハードなメニューを用意していた。厳しい練習を覚悟していた栄一郎だったが「乗り越えてくれると信じてるぞ」と言う三浦コーチの言葉に緊張する。そしてついに特訓が始まった。
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肉まんと焼きそば
肉体改造特訓中の栄一郎(えいいちろう)。学校では文化祭の時期を迎えていた。文化祭実行委員の栄一郎だったが、特訓のため準備に参加できず、同級生の佐々木姫子(ささきひめこ)たちに任せっぱなしになっていた。そんな栄一郎は、急きょお化け屋敷や執事喫茶で大活躍することに・・・。忙しい中、休憩する時間ができた栄一郎に、奈津(なつ)が差し入れを持ってきた。仲良く話すふたりをみた姫子は・・・。
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堅実と変化
栄一郎(えいいちろう)の次の試合は、全日本ジュニア選抜室内関東地区予選。1回戦で戦う相手は、今大会第1シード、そして大阪の全日本ジュニアで逞(たくま)を破り優勝した難波江優(なばえゆう)。いきなり強敵とあたり思考が停止する栄一郎だが、気を取り直し逞対難波江の試合の映像を見て研究を始める。しかし、栄一郎がみた試合では守備的だったのに対し、逞と戦う難波江のスタイルは一変して攻撃的なものだった。
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基本が弱点
難波江(なばえ)との試合が始まり、順調に攻める栄一郎(えいいちろう)。ブレイクにも成功し、リードしたまま試合は進んでいた。しかし次第に難波江の反撃が始まる。序盤の難波江は、データを蓄積していたのだ。栄一郎のプレイスタイルが基本に忠実だと分析した難波江は行動を先読みし、徐々に栄一郎を追い詰めていく。やること全てを封じられ、まるで心を読まれていると感じる栄一郎。このままでは負けると思った栄一郎は…。
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無謀な100分割
かつて、ノートに描き出した100分割コントロールを実践するときがやってきた。しかし100分割でボールをコントロールするのは至難の業で、なかなかねらいどおりに入らない。勝つためにはこの方法しかないと考えた栄一郎は、コーチの「すべてのボールに追いつき、それをコントロールできれば理論的には負けない」という言葉を思い出し、難波江(なばえ)を倒すため勝負を仕掛ける。
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義務と欲求
みんなが帰ったあとも練習に励む栄一郎(えいいちろう)。しかし思うようにいかず、このままでは全国レベルで勝つことなどできないと焦りはじめていた。さらに走り込みを続ける栄一郎は、入口付近に不審な男がいることに気づく。するとその男は栄一郎に、三浦(みうら)コーチがいるかと聞いてきた。コーチからお金を借りているというその怪しい男は、不信感を抱く栄一郎に、走っている時の姿勢に気をつけるようにと言い出した。
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栄一郎と奈津
青井(あおい)コーチから今日と明日はからだを酷使せず、やりたいことをして過ごすようにといわれた栄一郎(えいいちろう)は、影山(かげやま)の機転により、奈津(なつ)とデートすることに。映画やカラオケで楽しい時間を過ごすふたり。影山から告白しろ!と言われていた栄一郎は、奈津のことを意識してしまう。そんな休みを終え、張り切って練習に臨もうとする栄一郎に、青井コーチは突然、アメリカに行け!と言い出した。
スタッフ
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アニメーションプロデューサー
朴谷直治 -
アニメーション制作
ぴえろ -
キャラクターデザイン
甲田正行
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シリーズ構成
千葉克彦 -
プロデューサー
中沢いずみ -
制作
NHKエンタープライズ -
制作・著作
NHK -
制作統括
柴田裕司 -
原作
勝木光 -
掲載誌
週刊少年マガジン -
撮影監督
横尾和美 -
監督
むらた雅彦 -
美術監督
稲葉邦彦 -
脚本
高橋ナツコ -
色彩設計
岡亮子 -
週刊少年マガジン
講談社 -
音楽
吉川洋一郎 -
音響監督
高桑一 -
週刊少年マガジン
講談社
キャスト
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三浦コーチ
楠大典 -
丸尾栄一郎
村田太志 -
井出義明
KENN
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佐々木姫子
瀬戸麻沙美 -
大林良
前野智昭 -
宮川卓也
柿原徹也 -
岡田隆行
伊藤健太郎 -
岩佐博水
浅沼晋太郎 -
影山小次郎
寺島拓篤 -
江川逞
浪川大輔 -
池爽児
細谷佳正 -
深沢諭吉
下野紘 -
田島勇樹
優希 -
荒谷寛
羽多野渉 -
越水成雪
下妻由幸 -
難波江優
櫻井孝宏 -
青井コーチ
鳥海浩輔 -
鷹崎奈津
寿美菜子