母をたずねて三千里
エピソード
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いかないでおかあさん
イタリアのジェノバに住む9才の少年マルコは、日曜日の朝、家族で出掛けるピクニックに心弾ませる。だが、それが遠いアルゼンチンへと出稼ぎに行く母親アンナとの最後のひと時である事を、マルコはまだ知らなかった…。
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ジェノバの少年マルコ
母の旅立ちから、はや1年が経っていた。今日は、鉄道学校へ行っているマルコの兄・トニオが久し振りに帰ってくる日だ。船会社のジーナおばさんから、母から送られた手紙を受け取るマルコ。マルコは、手紙を配達する仕事を引き受ける事を思い立つ。
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日曜日の港町
マルコは、ジーナおばさんから、急ぎの手紙の配達を頼まれる。今日は皆で海水浴の予定だったが、急げば午前中に終わると、マルコは初仕事に駆け出した。午後を回ってようやく戻ったマルコ。ようやく、マルコの楽しい1日が始まる。
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お父さんなんか大きらい
マルコは早く一人前の仕事をして、母が家に帰れる事に役立ちたかった。だが父は、いつも自分を子供扱いして話を聞いてくれない。ある時、同級生のエミリオが、病で倒れている母親に替わって家計を助けるため、学校をさぼって働いていた事を知る。
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なかよしエミリオ
マルコはエミリオに、瓶洗いのジロッティさんを紹介してもらい、学校が終わった後、瓶洗いの仕事を始める。ある日父ピエトロが、世界地図を買ってきた。思わぬ贈り物に喜ぶマルコ。それは父と子の想いが久し振りに触れ合った一時であった。
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マルコの月給日
母が不幸に見舞われる夢を見たマルコ。夜明け前、入港する定期船の汽笛を聞いたマルコは港へ走る。ところが、定期船の船荷に母からの手紙は無い。マルコは母の身を案じる。瓶洗いの給料がでた日、マルコの家の引っ越しが決まった。
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屋根の上の小さな海
新しい家は、海もわずかしか見えず、マルコは落胆する。屋根を伝って海が見える建物まで行こうと考えたマルコは、ある家で人形を操っている女の子・フィオリーナに出会った。海を見つめながらマルコは彼女に「友達になれるよね」と語りかける。
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ゆかいなペッピーノ一座
人形芝居のペッピーノ一座の踊りに飛び入り参加した、マルコの飼っている猿のアメディオは、客の喝采を浴びる。ペッピーノはお礼にと、マルコを夕食に招待し、マルコの心情を知ると、軽率にもアルゼンチンへ連れて行ってくれると大袈裟に言うのだった。
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ごめんなさいおとうさん
父の親友の医師・サンドロを案内するため、マルコが病院に行った時、重体の患者が運び込まれてきた。父は、新しい治療方法の輸血を自らの体で試みる。そこで父の仕事の大変さを知ったマルコは、母が帰ってくるまで父と暮らそうと決心する。
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かあさんのブエノスアイレス
風邪をおして街頭に出たペッピーノ一座のコンチェッタは、せき込み倒れやがて病状も悪化してしまう。しかし一座には医者を呼ぶお金もない。通り掛かったマルコは、苦しむコンチェッタ、そして熱を出したペッピーノのために診療所に相談に行く。
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おかあさんの手紙
フィオリーナは、病気で療養中のペッピーノとコンチェッタの代わりにひとり人形芝居に取り組む。そんな彼女をマリオネットで励ますマルコ。やがて起こる客たちの歓声。全てが上手く行ったその矢先、マルコは母が病床にある事を知らされる。
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ひこう船のとぶ日
マルコが再びアルゼンチン行きを考え始めていた頃、エミリオが飛行船の興業にアイスクリームを作って売ろうと持ち掛けた。アイスクリームは飛ぶ様に売れる。そして彼は、アルゼンチン行きの移民船の乗り込みを、レナートに頼んでくれるのだった。
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さよならフィオリーナ
フィオリーナは、マルコも一緒にアルゼンチンに行けると嬉しそうだった。だがレナートは、最初から金を騙し取る目論見で、約束は無情にも破られてしまう。そして、マルコはペッピーノ一座の旅立ちの時、母への手紙をアメディオに持って行かせる。
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マルコの決意
マルコは父に、1週間前の移民船に乗るつもりだった事を明かす。父は自分が現地へ行くべく、診療所の仲間の医師たちに相談する。その頃、商船フォルゴーレ号の水夫・ロッキーと知り合ったマルコは、翌朝出港するフォルゴーレ号への密航を決意。
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すすめフォルゴーレ号
マルコの密航は、コック長のレオナルドに発見される。マルコは、乗せていってくれるよう必死に頼む。そのマルコの熱心さにレオナルドは心を動かされる。引き取りにやってきた父もマルコの決意の固さを知り、遂にアルゼンチン行きを許可する。
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ちいさなコック長
母思いの健気さに心打たれたコック長の元で炊事係の一員として働く事になったマルコ。ロッキーは、マルコに船の生活や習慣、自分の小さかった頃の話をする。気の良い水兵に囲まれ、マルコの新しい生活が始まったのだ。
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赤道まつり
マルコも次第に船での生活に慣れ楽しい旅が続いていた。そんなある夜、船の赤道通過を祝した赤道祭が行われた。マルコを驚かせようとしたロッキーたちの目論見は不発に終わるが、母に仮装したチェーザレの姿に、マルコは心をかき乱される。
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リオの移民船
フォルゴーレ号はリオデジャネイロに着いた。だが、現地へ着くと、マルコが乗るはずの貨物船は故障で、出航は10日後になるという。レオナルドとロッキーは港でブエノスアイレス行きの船を探し続け、ついに見つける。
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かがやく南十字星
マルコは、船内の疲れ果てた人々の姿に驚いた。船は病人続出のため、リオに立ち寄っていたのだった。船内は至る所人が埋め尽くし、食事もひどいものだった。そんな中、マルコは、親とはぐれて泣いている小さな男の子・ニーノと出会う。
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おおあらしの夜
リオを出航して6日目の事、天候が一変、雨が降り出して、移民船は瞬く間に嵐の暴風圏に突入してしまう。強風と波は容赦なく船を襲った。船は嵐にもまれ大きな損害を受けたが、乗客は互いに励まし合い嵐を乗り切ったのだった。
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ラプラタ川は銀の川
母さんは死んだんだ、母さんは死んだんだよ。恐ろしい夢の中で見知らぬ人々にそう囁かれたマルコは船員に早くブエノスアイレスへと狂ったように頼む。白く濁った広がる水平線、ここはもうアルゼンチン第一の川、ラプラタ川。
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かあさんのいる街
移民船はブエノスアイレスへ入港した。だが、母の消息を知るはずのメレッリは夜逃げして行方不明だった。メレッリをバイアブランカで見たという話を聞いたマルコ。しかし汽車に乗ろうとした時、持ち金を全てスリに取られていた事に気が付いた!
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もうひとりのおかあさん
持ち金全てを失い、途方に暮れるマルコ。しかも移民局で、行き倒れになったアンナという女性がいると聞き、愕然となる。病院を尋ねたマルコが出会った母さん、それはマルコの母とは別人だった。だが病に苦しむ姿が母の姿に重なるのだった…。
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待っててくれたフィオリーナ
母の消息は、マルコの必死の思いとは裏腹に一切が不明だった。一方、ペッピーノ一座を見たという話を聞き付け、マルコは公園や市場を捜し回る。そして、疲れて公園のベンチでマルコが眠っていたその時、フィオリーナはマルコを見つけたのだった。
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ペッピーノ一座大あたり
マルコと一緒にペッピーノ一座もバイアブランカに行く事になった。その晩、ペッピーノ一座の公演は大当たり、ペッピーノ達はフォスコの店で働かないかと誘われるが、あくまでマルコの為にバイアブランカまで旅をすると言って断るのだった。
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草原へ
ペッピーノが手に入れてきた馬車に乗って、いよいよバイアブランカへの出発の日がやって来た。アンデスの大草原へ馬車は乗り出す。そこには心をうつ、素晴らしい光景が広がっていた。途方も無く雄大で美しい大自然に息を飲むマルコたち。
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フィオリーナの涙
ペッピーノはマルコの身上をモデルにした人形劇をやろうと思い付く。だが、その出し物はフィオリーナにとって、現実のマルコの姿を想起させずにはおかなかった。稽古中、母を叫ぶマルコ役のフィオリーナは、感極まって泣き出してしまう。
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バルボーサ大牧場
マルコがモデルの人形劇を催すペッピーノは、更なる感動を呼びこもうと、あろう事か槍で母を殺してしまう。無情な結末にフィオリーナの心は張り裂けんばかりだ。コンチェッタは、もうマルコの母は、彼だけの母ではなくなっている事を訴えた。
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雪が降る
ブエノスアイレスを出て早10日。水もなくなり、雪もふってきた。ようやく見つけた民家の明かりを目指す一行。明かりの家は草原に暮らす人老ガウチョ・カルロスの家だった。暖かい料理と素晴らしい音楽に迎えられ、生き返る思いの一行だった。
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老ガウチョ カルロス
カルロスに助けられた翌朝、マルコたちが目を覚ますと、彼は馬車を修理してくれたのだ。一行は、イタリア料理の旅館に行くが、飲んでいたオルテガがからんできて、コンチェッタに踊りを強要する。銃を抜くペッピーノ。これにナイフで迫るオルテガ。
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ながい夜
ペッピーノたちは、屋根の落ちた廃屋で一夜を明かす事になった。そんな折、突然ピューマと出くわしてしまう。真夜中にみんなが襲われでもしたら大事だ。二人は、みんなに心配かけまいと、この事を秘密に夜通し寝ずの番をする事にした。だが…。
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さようならといえたら
バイアブランカはもう目前だ。一行の前に、イタリア移民のシルバーニ一家の馬車が現れた。マルコの事を聞くに及び、バイアブランカのモレッティさんを尋ねたらと紹介してくれた。マルコもフィオリーナも、別れの時が迫っている事を感じていた。
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かあさんがいない
ようやくバイアブランカの街へ到着したマルコたち。マルコは宿に落ち着くと、早速モレッティの家を尋ねる。だがマルコは、モレッティから母と叔父の行方は分からず、既に亡くなっているかもしれないと聞かされ、ショックを受ける。
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ジェノバへ帰りたい
マルコの失意は深い。マルコを気遣うペッピーノの言葉も、もう耳に入らない。心配するフィオリーナにもつらく当たってしまう。「いくら探したってお母さんはもういやしない、僕は何かに呪われているんだ」と言って泣き崩れるのだった。
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かあさんのなつかしい文字
失意の中、街をさまようマルコは、浮浪者のエステロンと知り合う。彼はマルコの話を聞き、マルコに一通の手紙を渡す。それは、なつかしい母の手紙だった。さらにエステロンは、母が今、ブエノスアイレスで働いているはずだと教えてくれたのだ。
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さようならバイアブランカ
母の消息が分かった今、マルコとフィオリーナの別れの時は近い。エステロンは炭鉱で働く事を条件に、マルコの旅費を確保してくれていた。実はエステロンこそ、マルコの叔父・メレッリだったのだ。エステロンは、ペッピーノに本当の事を告白した。
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はてしない旅へ
ブエノスアイレスに着いたマルコは、メキーネスさんの家を訪ねるが、そこにはまたも母の姿は無かった。3か月も前にコルドバへと越してしまっていたのだ。マルコは、エステロンから困った時に訪ねる様にと言われていた、ファドバーニの元へ行く。
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かあさんだってつらいのに
マルコはファドバーニの尽力により再び船で旅する事になった。出航の前に母の働いていた家に行ってみる事にすると、そこでは意地悪な女主人が、連絡など無いとマルコに辛く当たる。だが逆に、ここで1年も働いていた母の我慢強さを知るのだった。
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バラ色のよあけロサリオ
マルコは、ロサリオへと向かうアンドレア・ドリア号に乗船する。船長・アレクサンドルが、マルコがタダ乗りの客である事を知って怒りだす。だが船長は、マルコがジェノバっ子である事を知ると、自分もそうだととたんに親切になるのだった。
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かがやくイタリアの星一つ
ロサリオに到着したマルコはバリエントスの屋敷に向かったが、彼は不在で門前払いをくらってしまう。だがマルコは偶然フェデリコ爺さんと再会する。フェデリコはコルドバまでの汽車賃を、イタリアから働きに来ている酒場の皆から集めてくれた。
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かあさんと帰れたら…
マルコはコルドバ行きの切符を手に入れた。偶然席を隣り合わせた子供連れの婦人は、はるばるイタリアから旅をしてきたマルコに感心する。マルコは婦人に憧れ続ける母の姿を重ね合わせ、今度こそジェノバに2人で帰るという想いを一層募らせた。
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新しい友達パブロ
せっかくコルドバまでやって来たのにメキーネスさんは1ヵ月前に引っ越した後だった。途方に暮れて夜の町をさまようマルコが出会った少年・パブロ。パブロはマルコを見るや激しく蔑んだ。喧嘩になる2人だったが、奇妙な親交が茅生えるのだった。
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この街のどこかに
マルコはメキーネスの家の前に自分の所在を書いた看板を用意する。その甲斐があってか、3日待てば連絡が来ると聞き、大喜びするマルコ。しかもパブロがメキーネスの家を見つけたというのだ。突然の話に戸惑いながらも、メキーネスの家へと向かう。
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ファナをたすけたい
やっと訪れたメキーネスの家。しかし、そこはメキーネスの従兄弟が住む家だった。落胆するマルコだが、トゥクマンに当のメキーネスは住んでいると聞かされる。パブロの家では妹・フアナが高熱で苦しんでいた。彼女を救いたい一心で…。
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はるかな北へ
トゥクマン行きの貨物列車へ無断乗車を試みるマルコ。しかし運悪く車掌に見つかってしまう。その時、パブロが飛び出し、車掌の気を逸らした。その間に貨物列車は無事出発しマルコはパブロの犠牲のもとに旅立つ事ができた。しかしアメディオが…。
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牛車の旅
貨物列車から放り出されたマルコは牛車に乗り、新たに北への旅路を踏み出した。ところがマルコは長旅の疲れから遂に倒れてしまう。薬や商隊の若者・マヌエルのおかげで何とか復調するが、その間に男たちがアメディオをいじめて楽しんでいた。
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あの山の麓にかあさんが
マルコは「ばあさま」と呼ばれるロバを譲って貰い、いよいよトゥクマンへの道を辿り始めた。途中一夜の宿を求めて立ち寄った家の婦人から、遥か彼方に見える山の麓にトゥクマンがあると教えられ、マルコの胸は一層高鳴るのだった。
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ロバよ 死なないで
少しも山に近付かない不安からマルコはばあさまを急がせるが、ばあさまの足はなかなか早まらない。そして、あと僅かでトゥクマンという時に突然ばあさまが倒れ、とうとう死んでしまう。マルコはばあさまを急がせた事を後悔し、涙に暮れる。
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かあさんが呼んでいる
マルコは徒歩の旅を続けた。そんな中で靴が破れ、無理を押して歩いたマルコは指の爪を剥す怪我を負ってしまう。そんなマルコを降り出した雪が苦しめ、とうとう雪中に倒れ込んでしまう。幻想の中、温かい母に抱かれ、幸せいっぱいのマルコ。
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走れマルコ!
親切な老人の馬車に乗せて貰う事が出来たマルコは快適な旅路を辿り、やっと念願の地・トゥクマンへと到着した。メキーネスが働く工場を訪ねたマルコだったが、そこで母が病の床に伏している事を聞いて愕然とする。
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とうとうかあさんに
マルコはメキーネスの農場を目指して駆け続けた。駆けて、駆けて、 駆け抜けて、やっとの思いでマルコは憧れ続けた母さんに巡り会った! 長い旅の間に膨れ上がったマルコの熱い想いは、衰弱し切った母を死の淵から呼び戻す奇跡を呼び起こした!
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かあさんとジェノバへ
ようやくマルコは大好きな母さんと共にジェノバへと帰る日を迎えた。これまで世話になった人々、そしてあのフィオリーナたちとの再会を繰り返しながらの帰途。こうしてマルコの長い長い旅は終わりを告げたのである。
スタッフ
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エドモンド・デ・アミーチス
「クオレ」より -
キャラクターデザイン
小田部羊一 -
プロデューサー
松土隆二
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作画監督
小田部羊一 -
作画監督補佐
奥山玲子 -
原作
エドモンド·デ·アミーチス -
場面設定
宮崎駿 -
撮影監督
黒木敬七 -
演出
高畑勲 -
演出助手
馬場健一 -
絵コンテ
黒田昌郎 -
美術監督
椋尾篁 -
脚本
深沢一夫 -
録音監督
浦上靖夫 -
音楽
坂田晃一 -
エドモンド·デ·アミーチス
「クオレ」より
キャスト
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アンナ
二階堂有希子 -
ピエトロ
川久保潔 -
フィオリーナ
信沢三恵子
-
ペッピーノ
永井一郎 -
マルコ・ロッシ
松尾佳子 -
アンナ·ロッシ
二階堂有希子 -
コンチエッタ
小原乃梨子 -
シプリアーナ
池田昌子 -
ジュリエッタ
千々松幸子 -
トニオ·ロッシ
曽我部和行 -
ピエトロ·ロッシ
川久保潔 -
フアナ·ガルシア
横沢啓子