アルプスの少女ハイジ
エピソード
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アルムの山へ
デーテおばさんに連れられてハイジは、村の坂道をおじいさんの住む小屋へ向かって歩いていきます。フランクフルトへ働きに出ることになったデーテは、ハイジをおじいさんにあずけるつもりです。それを村人たちは驚き、デーテにやめるよう説得しますが、彼女は聞こうとしませんでした。
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おじいさんの山小屋
ハイジを押しつけられて不機嫌に黙り込むおじいさん。しかし、ハイジはうれしそうに山小屋のまわりを走りまわります。そんなハイジの姿を見ているうちにおじいさんの心もなごんでいくのでした。
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牧場で
ハイジはペーターと山の牧場へ出かけます。ハイジは目の前に広がる雄大な景色にうれしさをかくせません。夕陽に染まって山々が赤く燃える夕方…。家に帰ったハイジは、おじいさんへ興奮気味に話をするのでした。
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もう一人の家族
ある日、ハイジは雨に打たれて木から落ちた小鳥をひろいました。ピッチーと名づけ、懸命に育てるハイジ。ところが、ふとしたはずみで火に飛び込みそうになったピッチー。それを助けたのは、ヨーゼフでした。
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燃えた手紙
ある日、霧の中で迷ってしまったハイジとペーター。そんな二人を助けたのはおじいさんでした。その後、山の牧場で昼食をとっている時にペーターは忘れていた手紙をおじいさんに渡します。それはフランクフルトのデーテおばさんからのものでした。
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ひびけ口笛
ペーターのように山羊飼いになろうと決心したハイジ。その乳しぼりも口笛も最初は中々うまくいかず失敗の連続でした。ですが、乳しぼりや口笛を覚え、村から帰ってきたおじいさんを迎えるハイジ。そして、夕陽を浴びていっしょに口笛をふく二人でした。
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樅の木の音
おじいさんのチーズ作りを手伝うことになったハイジ。しかし、牧場を降りてきたユキを連れ戻すあいだにハイジは牛乳を焦がしてしまいます。でも、おじいさんは怒りませんでした。そして、すっかり気をおとすハイジに樅の木がやさしく語りかけました。
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ピッチーよどこへ
鳥たちが南へ渡る季節が訪れ、成長したピッチーも旅だっていきます。そんなピッチーをハイジは追いかけます。「ピッチーは春になれば戻ってくる」というおじいさんの言葉を信じたハイジは、春を待ちます。
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白銀のアルム
冬が訪れ雪ですっかりおおわれてしまったアルム。でも、ある吹雪の日の突然の来客。それはペーターでした。久しぶりに活気を取り戻す山小屋。そんなペーターは、帰りぎわにハイジへおばあさんが会いたがっていることを伝えます。
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おばあさんの家へ
おばあさんへ会いにいきたいハイジ。でも雪はやまず外に出ることができません。やっと晴れた日、おじいさんはソリに乗り、ハイジをペーターの家に連れていきます。とうとう、おばあさんに会えたハイジ。しかし、おばあさんの目が不自由なことを知り、ハイジはとても悲しむのでした。
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吹雪の日に
二人の男が狩猟の途中、山小屋へ立ち寄ります。吹雪がくるのでやめたほうがよいというおじいさんの忠告を無視した二人は、出かけていきます。やはり吹雪はやってきました。ハイジの心配を見かねて、おじいさんは二人を助けに向かいます。
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春の音
雪わり草が春の訪れの近いことを知らせます。その日、ペーターとソリすべりに出かけるハイジ。遊びに夢中になっている間に雨が降り始めます。心配になって迎えに出たおじいさんは森の中で二人を見つけましたが、その時突然、雪崩が三人を襲いました。
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再び牧場へ
アルムに再び春がやってきました。ハイジは喜びを爆発させてペーターといっしょに牧場に向かいます。山の上は前と同じ、のどかですばらしい風景です。しかし、しばらくすると嵐が二人を襲います。避難した岩影でふと気がつくと、見知らぬ子山羊が迷いこんでいました。
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悲しいしらせ
ペーターはユキの飼い主のシュトラールから、この夏いっぱいでユキをつぶす(乳が出ないので殺す)と聞かされ、元気がありません。ハイジがユキをとてもかわいがっているからです。ペーターから打ち明けられたハイジは、あまりのことに驚き悲しみにくれます。その夜、ハイジはおじいさんから薬草のことを聞きます。
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ユキちゃん
ハイジとペーターは必死で薬草を集めてユキに与えていました。ユキは良い乳を出すようになってきていましたが、シュトラールはまったく気がついていません。とうとうハイジは、ユキを山小屋に隠してしまったからたいへんです。怒ったシュトラールは、山小屋へやってきます。
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デルフリ村
秋が過ぎ、アルムはすっかり雪景色となりました。ハイジとペーターはソリ遊びをしているうちにデルフリ村の近くまできてしまいました。ユキに会うため、ハイジは村に入ります。そこでハイジは村の子供たちから学校にもいかず、何も知らないことをからかわれるのでした。
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二人のお客さま
村の牧師がハイジを学校に通わせようとおじいさんの山小屋へやってきました。しかし、おじいさんはそのつもりはまったくありません。そして夕方、今度はハデなドレスを着た一人の女性がやってきました。3年前にハイジをおじいさんの小屋に置いていったデーテおばさんでした。
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離ればなれに
ハイジをフランクフルトの金持ちの家へ連れていくというデーテの話に、おじいさんはまったく関心がありません。デーテはフランクフルトがどんなに遠いところかも教えず、うまくハイジをだまし連れていってしまいます。二人が出かけたことを知り、おじいさんは呆然とするのでした。
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フランクフルトへ
マイエンフェルトへ着いたハイジは、デーテにだまされたことに気づきます。必死に戻ろうとするハイジを無理矢理、汽車に乗せてしまうデーテ。泣きながら、だんだんと離れていく故郷を見つめるハイジ。そして、フランクフルトでハイジを待っていたのは、車椅子に乗った少女クララでした。
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新しい生活
すぐに山へ帰れると信じて、フランクフルトのゼーゼマン家にやってきたハイジ。しかし、家政婦のロッテンマイヤーさんはハイジがまだ8歳で、しかも読み書きが出来ないことを知って怒り出します。でもクララは、ハイジを気にいってしまったようです。
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自由に飛びたい
クララといっしょに勉強をすることになったハイジ。でも頭の中が山のことでいっぱいのハイジは、ある日、クララの飼っている小鳥をかわいそうに思い逃がしてしまいました。その罰として地下室に閉じ込められるハイジ。しばらくして部屋に戻されたハイジが、地下室からネズミを連れてきたからたいへんです。
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遠いアルム
屋敷のまわりはどこも壁と石畳の道ばかり。でも、どうしても山や牧場が見たいハイジは、街で一番高い教会の塔に登ろうとします。途中で知り合ったオルガン弾きの少年に連れられて塔に着いたハイジ。さっそく、てっぺんに登って遠くを見るハイジですが…。
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大騒動
教会からこっそり子猫を連れて戻ってきたハイジは、ロッテンマイヤーさんに内緒でクララと一緒に飼うことにしました。ミーちゃんと名づけ屋根裏部屋にかくします。ある日、勉強中の二人に教会から贈り物のカゴがとどきます。動物ぎらいのロッテンマイヤーさんのわきに置かれたカゴの中には、子猫がいっぱいで…。
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捨てられたミーちゃん
ある日、ロッテンマイヤーさんが出かけたことを知ったハイジとクララは、ミーちゃんと過ごすことを決めます。しかし、そこへ突然ロッテンマイヤーさんが帰ってきてしまいました。子猫が飼われていたことを知った彼女は、召し使いにミーちゃんを捨てるよう命じます。悲痛の中、ハイジはこっそり山へ帰ろうとします。
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白パン
ゼーゼマン家に主人の帰宅を知らせる手紙が届きます。大急ぎで準備を始めたロッテンマイヤーさんはハイジの部屋が気になり調べると、そこにはたくさんの白パンが隠してありました。ペーターのおばあさんへのおみやげをすべて捨てられ泣き崩れるハイジ。そんなハイジをクララはなぐさめようとするのですが…。
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ゼーゼマンさんのお帰り
帰宅したゼーゼマンにロッテンマイヤーさんは、ハイジの頭が少しオカシイようだと伝えます。事実なのかどうかゼーゼマンは、ハイジに水を一杯持ってくるようにたのみ、その間にクララへ事情を聞きます。必死にハイジの弁護をするクララ。しばらくすると、ハイジがどこにもいないことがわかります。
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おばあさま
クララは大好きなおばあさまがやってくることになって大喜びです。ハイジもクララから話を聞いて、なんだか落ち着きません。そして初めて会ったおばあさまはハイジが思っていたよりもやさしく素敵な人でした。でもロッテンマイヤーさんはおばあさまが苦手のようです。
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森へ行こう
ある日、おばあさまはハイジを「魔法の部屋」に案内します。そこは珍しい物がたくさん置いてある素敵な部屋でした。ところがそこでハイジは大きな山の絵を見つけ、おじいさんを思い出して泣き出してしまいます。そんなハイジを見て、おばあさまは森へピクニックにいく計画を思いつきます。
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ふたつのこころ
森でひさしぶりに自然を感じたハイジ。そして、初めてのクララ。二人はこの森でのピクニックを心ゆくまで楽しむのでした。しかし、初めて太陽の下で遊んだクララは屋敷についたとたん高熱を出し寝込んでしまいます。
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お陽さまをつかまえたい
寝込んでしまったクララのため、ある日、薬をお医者さまのところへ取りにいくことになったハイジ。そこでお医者さまから「病気には薬より太陽の光のほうがよっぽど聞く」という言葉を聞きます。ハイジはクララへ太陽の光を持っていこうと森へと向かうのでした。
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さようならおばあさま
おばあさまが帰ることを知ったハイジとクララはすっかり元気をなくしてしまいます。そんな二人のためにおばあさまは「お嫁さんごっこ」を思いつきます。そしてクララとハイジ、屋敷中の人々が楽しく踊っている最中、おばあさまは馬車に乗り、そっと屋敷をはなれるのです。
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あらしの夜
おばあさまが帰ってからハイジは悲しみの毎日を過ごします。そんなハイジを見てクララはハイジが山へ帰ってしまうのではないかと心配です。ロッテンマイヤーさんはクララのため「山のことを思い出してはいけない」とハイジに命じるのです。そして、嵐の夜に事件が起こりました。
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ゆうれい騒動
毎夜、何者かが屋敷の扉を開ける。幽霊が出る。ロッテンマイヤーさんはゼーゼマン氏に手紙を出して屋敷に起こる事件を知らせます。いそいで帰宅したゼーゼマン氏がお医者さまと夜、見張りをしていると、そこに現れたのは幽霊ではなく夢遊病になったハイジでした。
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なつかしの山へ
お医者さまの忠告にしたがってゼーゼマン氏はハイジを山へ帰すことにしました。悲しむクララ。クララとの別れの挨拶をした後、ハイジはセバスチャンとともに駅へ向います。一晩汽車に乗った次の日、二人はマイエンフェルトに到着しました。そしてハイジはおじいさんの待つ山小屋へ走りだすのです。
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アルムの星空
おじいさんのもとへ帰ってきたハイジ。二人は涙の再会をします。山小屋の中は以前と同じでした。おじいさんと再びほし草のベッドを作り、ハイジはやっと自分の家に帰ってきたことを実感します。ペーターや山羊たちも大喜び。これからまた山の生活が始まります。
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そして牧場へ
ハイジは次の日ペーターや山羊たちと牧場へ出かけます。山の牧場は以前と同じ姿でハイジを迎えてくれました。ペーターとお弁当を食べて、しばらくするとアトリがアイベックスの群れについていってしまったことに気がついたのです。
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山羊のあかちゃん
山羊のシロに赤ちゃんが生まれることになりました。ハイジは子山羊の誕生が待ちきれません。そして、ついに可愛い赤ちゃん山羊が生まれました。ところがおじいさんは冬の間住む家を借りるために子山羊を売ることをハイジにつげたのでした。
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新しい家で
冬の間、ハイジを学校へ通わせたいと思ったおじいさんは村にある朽ち果てた屋敷に住むことに決めます。おじいさんが修理した屋敷は外からでは想像できない快適な住み心地でした。そして初めていった学校でハイジはペーターを待ちますが、なぜかペーターは現れませんでした。
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がんばれペーター
ペーターはおじいさんから習い始めた木工に夢中でした。ある日、ソリ競技が行なわれることを知ったハイジ。もちろんペーターも出場するものと思っていたハイジに、競技用のソリを持っていないので出ないとペーターはいいます。そんなハイジは、自分でソリを作ることをペーターにすすめます。
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アルムへ行きたい
春になり、ハイジたちは再び山小屋へ戻りました。その頃、フランクフルトのクララはゼーゼマン氏との約束(アルムへ連れていってあげる)を実現させるため、ロッテンマイヤーさんに手紙を書くように訴えます。屋敷に戻ってきたゼーゼマン氏は、お医者さまにアルムの山を見てきてくれるよう頼むのでした。
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お医者さまの約束
クララがやってくると信じていたハイジ。でも、やってきたのはお医者さまでした。がっかりするハイジにお医者さまは自分が良いと思えばクララはこれると告げます。ハイジとペーターはお医者さまをアルムの山のあちらこちらへと案内します。すばらしい自然に感動するお医者さまでしたが、一つの気がかりが残っていました。
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クララとの再会
クララを迎えるために張り切って準備をするハイジ。冬の家を手入れして宿の代わりとするのです。その作業もやっと終わった頃、クララが到着しました。手を取り合い、再会を喜ぶハイジとクララ。その夜、二人はベッドを並べて眠るのでした。
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クララの願い
次の日、さっそくハイジとクララたちは山小屋へと向います。夢にまで見たアルムの山は、想像した以上にすばらしくクララの食事もすすみます。そして、ハイジのほし草のベッドを見たクララは、自分もここで寝たいと思うようになり、その気持ちをロッテンマイヤーさんに告げるのでした。
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小さな計画
クララの山の生活が始まりました。草の上に座ったり、おじいさんのチーズ作りを見たりと初めての体験に夢中でした。でも午後の昼寝だけはしなくてはなりません。クララが寝ている間、ハイジはクララのために牧場へ花を取りにいきます。そこでペーターと、ある計画を立てるのでした。
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山の子たち
ペーターがクララをおぶって山の上のお花畑へ連れていく計画を知り、大喜びのクララ。でも、ロッテンマイヤーさんは強く反対します。おじいさんは、そんなロッテンマイヤーさんをなだめて子供たちをいかせます。しかし、クララをおぶって歩くことは、ペーターにとって予想以上に大変だったのです。
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クララのしあわせ
自分のためにみんながどれほど大変な思いをしているのかを知ったクララは、牧場へいくことをあきらめかけます。しかし、ペーターがクララのために作った「しょいこ」を見て、再び山へいくことを決めます。帰り道、ペーターはペーターのおばあさんがクララに会いたがっていることを告げました。
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こんにちわおばあさま
クララのおばあさまが山へやってくるという知らせが届きました。大喜びのハイジとクララ。数日後、山へやってきたおばあさまはクララが見ちがえるほど元気になっていることに驚きます。ハイジとクララの話を聞き、そしておじいさんと話をするうちに、なぜクララが元気になったのか、そのわけを知るのでした。
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小さな希望
ある日の午後、木の下でクララはおばあさまに本を読んで聞かせていました。その時、一頭の牛が近づいてきます。すぐ目の前で大きな声で鳴く牛に驚き思わず立ち上がるクララ。そのクララの姿を見て驚くおばあさま。そんな偶然の出来ごとが小さな希望を与えました。
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ひとつの誓い
おばあさまはハイジやペーター、そしておじいさんのために盛大なパーティーを催すことにしました。村にある冬の家は素敵に飾られ見ちがえるようです。村の子供たちも加わり、とても賑やかです。そんな中、おじいさんはクララに「歩けるようになるため、がんばろう…」というのでした。
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立ってごらん
クララの立つための練習が始まりました。最初は少しずつ。ハイジに足を動かしてもらったり、物につかまったり。でも中々うまくいきません。そんなある日、すぐにくじけてしまうクララを見て、ハイジの怒りが爆発します。「クララのいくじなし!甘えん坊!」。ハイジを追いかけようとクララは夢中で立ち上がりました。
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クララが歩いた
立ち上がることが出来るようになったクララは、今度は歩くための練習を始めます。ハイジやペーターの肩につかまったり、物をつたわったりとみるみると上達していきました。しかしある日、転んでしまったことがきっかけで歩くことを怖がるようになってしまいます。そして、しまってあった車椅子を持ち出そうとしますが…。
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また会う日まで
ゼーゼマン氏とおばあさまがクララに会いにやってきました。クララが以前のままだと思っていた二人はそこで信じられない光景を見ます。クララが立ち上がり、一人で歩いてくるではありませんか! 次の日、大きな幸せを持ってクララたちはフランクフルトへ帰っていきました。来年の春、また会うことを誓って…。