スパイラル~推理の絆~
エピソード
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運命の螺旋
月臣学園屋上。鳴海歩は、ぼんやりとあの日の事を思い出していた。「ブレード・チルドレンの謎を追う。」 そういい残して姿を消した兄・清隆。失踪してから2年…。その時聞こえる悲鳴。階段の踊り場から、少女が転落する事件が発生したのだ。少女の名前は、白長谷小夜子。彼女は4階の踊り場より転落したものであるらしい。真下に停まっていたトラックがクッションとなり、奇跡的に一命をとりとめていた。現場には、被害者のものらしい眼鏡の破片が散らばっていた。事件の目撃者、月臣学園教師、園部隆司の証言により歩が重要参考人として調べを受けることに…汚名をはらすべく事件の真相を探る歩がたどり着いた答えは、眼鏡にあった…。
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死の聖樹館
何者かに襲われ重傷を負い、ベッドに横たわる園部。混濁した意識の中で、うわ言をつぶやく。「死の聖樹館…」と…。同時刻、ある場所で女性が殺されていた。その傍らに残された、渦巻きのようなダイインググメッセージ―。殺人現場は白長谷家図書室。別名、「死の聖樹館」。事件当時、図書室はウォード錠という特殊な鍵がかけられており、外部から開けることが不可能な状態であった。そしてその時、屋敷内にいた人物は屋敷の主人・白長谷雷蔵、雷蔵の孫・白長谷小夜子、雷蔵の姪・白長谷圭、使用人・初山レイ子の4人。屋敷のセキュリティーシステムから考察して外部の犯行は考えられず、捜査はこの4人を容疑者として進められる…。
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呪われた子供たち
成田空港に降り立つ少年、アイズ・ラザフォード。14歳でデビューした、ピアノ界の寵児。報道陣に囲まれた彼は、「誰でもいい。あのナルミの弟を俺の前に連れてきてくれ。」とだけ告げる。ひよのに強引に、アイズのリサイタル会場につれてこられた歩。ピアノを弾くよう言われるが、弾くことのできない歩に対し、アイズは「お前は兄の物まねだ。決して兄を越えることはできない」と言い放つ。悔しさに耐える歩…。そんな歩を元気付けようと、ひよのは歩をリサイタルに誘う。席に座ろうとした瞬間、ふと座席の下に置かれたジュラルミンケースと添えられた一輪のあやめの花に気づく歩。ケースの中では時限爆弾らしき装置が、刻々とカウントダウンをしていた。デジタル表示は3分をきっている。装置から飛び出した亀人形が言う。「止める方法はただ一つ、9つの解除キーを打ち込むことだ。間違えたら即座ににドカン。さあ、勇気あるものよ、挑め!」 目の前にある現実に躊躇する歩。アイズの言葉が脳裏をよぎる。「お前は永遠に敗北者だ。」 追い詰められる歩…。
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信じる者の幸福
ブレード・チルドレンにつながる唯一の存在、園部隆司が殺害された。うつぶせで息絶えていた園部の周囲には、まるで死者への手向けのようにアヤメの花が舞いちっていた…。園部殺害により、兄につながる手がかりを失った歩の前に、自らブレード・チルドレンと名乗る少年、浅月香介が現れる。彼は、歩にゲームを持ちかけ、もし勝つことができれば、「ブレード・チルドレンとは何か」 その全てを教えてやると持ちかける。香介はさらに、歩がスズメバチに対するアナフィラキシーであることを言い当て、兄・清隆の存在をちらつかせる。激しく逡巡する歩。全ての謎を解くため、命を懸けたゲームが今、始まる。
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霧の死刑台
ブレード・チルドレンについて何一つ手がかりを見出せず焦燥感にかられる歩。そんな彼の前に、月臣学園教師、今里が現れる。彼はブレード・チルドレンに関する情報提供をほのめかし、そして既に自体は歩の意思に関係なく彼を中心に様々な人間の様々な思惑によって大きく動き始めている事を告げる。さらに深みに引きずり込まれていく、その不安な感じにとらわれながらもこれまでに起こった不可解な事件の真相に迫るべく今里に会うことを決意する歩。しかしそんな歩をあざ笑うかのように、やっとつかんだ一筋の糸は断ち切られる。彼の目にしたものは、学園内で無残に殺害された、今里の姿であった…。
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包囲網の死角
月臣学園教師、今里が殺害された。死の間際、彼が歩に残した言葉。「ブレード・チルドレンに関して話がある。聞く気があるかい?」。しかし今里はそれを歩に話すことなく、何者かによって殺害されてしまった。ブレード・チルドレンの犯行だと確信した歩は、彼らを捕らえるべく包囲網を敷く。犯行時刻は午前四時過ぎ。犯人は月臣学園生徒でその時間にこの場所に近づけたもの。身長は150センチ以下。靴のサイズは22センチ。性別は女。ひよのと共に、データを頼りに犯人の絞込みを進める歩。そして最後の決め手となる決定的証拠は、ブレード・チルドレン達に見られる身体的特徴。それは、右の第7肋骨の欠如。こうして歩たちが犯人を少しずつ追い詰めていく中、ブレード・チルドレンの一人、竹内理緒はその包囲網を打ち破るべく、自らの命を賭けた行動に出ようとしていた…。
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信じぬ者の選択
鈍い爆発音。バラバラになって中を舞うぬいぐるみ。歩が、ひよのを襲うであろうと予測した爆弾。だが、その爆弾が破壊したものは、竹内理緒の右わき腹肋骨であった。目的は彼女の、肋骨を確認不能にするため。そう、彼女こそ今里先生を手にかけたブレード・チルドレンだったのだ。事件から3週間後…歩は、竹内理緒を追い詰めるべく決意を固める。しかしそれはむしろ追い込まれた者の姿であった。病院を訪れた歩とひよのは、理緒がブレード・チルドレンであることを認めさせる。このまま知略と駆け引きで勝負したのでは決着がつきそうにない事を悟った理緒は、お互いの命を賭けたゲームを歩に挑む。二つの水の入ったコップを選び、ただ飲み干すだけ。但し一つには致死量の二倍の、劇薬ストリキニーネが溶かしてある。お互いの全存在をかけた、ゲームが始まる。
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敗者ばかりの日
人々が行きかう雑踏の中に、ひとり街をさまよう歩…。駅のホームでうつむき、立ち尽くす。後悔、迷い、敗北感。そんな様々な感情が入り乱れ、どうしようも無い中、ふとあの日のことを思い出す。歩とまどかが出会った日。駅のベンチで、死にそうな蝶をただ見ている歩。その蝶を優しく救う指先。運命は変えられないと呟く歩に、彼女は微笑み、掌の上の蝶にそっと呼びかけると、蝶は羽ばたき、ひらひらと飛んでいくー。うちひしがれた表情でベンチに佇む歩。背後からまどかの美しい指先がのびて彼の髪をくしゃくしゃっとつかむ。すべてを兄に奪われ、勝たなければ何も取り返すことができないと叫ぶ歩を、まどかは不意に抱き寄せる…。
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きみにできるあらゆること
歩を支える唯一のプライド。それはひよのを救うという強い覚悟。そのために歩は病院に舞い戻り、理緒に再戦を申し込む。「取り引きしようぜ」 轟く雷鳴の中、自信に満ちた歩の顔が光に照らされる。人質になったひよのの命、そして自らの命をかけた闘い…理緒との闘いが始まる。ルールは簡単。テープと人質。お互いが欲しがっている、その両方を手にすれば勝負あり。但し歩の首には爆弾が巻かれ、時間以内にそれを解除できなければ頭を木っ端微塵に吹き飛ばされる。ゲーム開始は午後1時30分。制限時間は1時間。腕時計時刻を確認する歩。時計は1時29分を示している。正確なリズムを刻む秒針。それは同時に、死へのカウントダウンでもあった…。
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たった一つの冴えたやり方
『自分を信じるなら、運命さえ変えることができる』。投函されたテープ。配達時間は、午後2時前後。歩の首の爆弾。爆発時間は、午後2時30分ジャスト。解除キーはひよのの手に渡される。歩、理緒、香介、ひよのはそれぞれ行動を開始する。各々の交錯する想いと覚悟を胸に。テープ奪回のため、歩のマンション前で待ち伏せをする香介は、逆にまんまと歩の策にはまってしまう。ひよのは歩の指示に従い朱鞠駅に走る。だが理緒に、反対方向の電車に乗せられてしまう。時間内に歩に鍵を渡すのは絶望的だ。理緒は余裕の笑みを浮かべ、河川敷に向かう。刻々と死へのカウントダウンが進んでゆく…。
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グッドナイトスイートハーツ
全ての手を封じられた後は、ただ祈るしか術のない歩。「ああ神様。どうか、この哀れな私をお救いください!」 やがて訪れる完全なる静寂の後、聞こえてくる電車の音。「ほら、女神さまがやってきたぜ。」 そこには電車の窓から身を乗り出しているひよのの姿があった。キラリと宙を舞い、吸い込まれるように歩の手に収まる解除キー。首から爆弾をはずし、地面に転がる。時刻は午後2時29分58秒。歩と理緒のお互いの全存在を賭けた戦い。その結末は歩の勝利で幕を閉じた。そんな歩の姿に、理緒は敗北感とともに、自分達ブレード・チルドレンを救えるのは、そして清隆のたどり着けない場所にいけるのは歩しかいない…との思いを強くする。
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乾いた瞳
ブレード・チルドレン、竹内理緒との死闘を終えた歩は、月臣学園上に寝そべり、理緒の病室での「取り引き」を思い出していた。彼らブレード・チルドレンは一体何をしようとしているのか…。そしてあの時、アイズ・ラザフォードの語った言葉「まだ知るべき時ではない、いずれ清隆が語るだろう」という言葉が意味するものは…。何もまだ解決していないことをあらためて知る歩。一方、アイズは来るべき時が近いことを感じていた。「もっともやっかいなハンターが現れる」。その情報は一通の手紙によってもたらされた。差出人の名は、カノン・ヒルベルト。かつて共に進むことを誓った二人。運命の螺旋はブレード・チルドレン、そして歩を更なる闘いへと誘いはじめる―。
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Overture~序曲~
呪われた運命の子供達、ブレード・チルドレン。彼らの存在を危険視し、完全なる抹殺を果たそうとするハンター。殺戮の螺旋はさらに激しさを増していく。クリスマスの日。その死を、忌まわしきブレード・チルドレンへの死のメッセージとするために、ハンターがアイズ・ラザフォードに向けた狂気。「メリークリスマス、ラザフォード。お前の命は、あと5時間で燃え尽きる。」 予告してきたのはコンサートの開演時間。多くの観客を前にしても、ラザフォードをしとめることができるという絶対的なハンターの自信。圧倒的に不利な状況の中、アイズは静かな覚悟を胸に秘め、ステージへと向かう…。
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甘き香り陽炎に似て
事の始まりは鳴海清隆の失踪した2年前であった。「…ブレード・チルドレンの謎を追う。」 謎の言葉を残したまま、行方を消した兄・清隆…。その後、弟の鳴海歩は月臣学園に入学。そして最初の事件、白長谷小夜子殺人未遂事件が起こった。容疑をかけられた歩は、真犯人を突き止めるべく、その類まれなる推理力で事件の真相を突き止めていった。ところが真犯人だった園部も、その後襲われる。全てがブレード・チルドレンをめぐって引き起こされた事件であった。…浅月香介、竹内理緒、そしてアイズ・ラザフォード。歩は彼らブレード・チルドレンと命を賭けた闘いの螺旋へと足を踏み入れていったのだ…。
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ライク・ア・スワン
西陽のさしかかるグラウンド。しなやかにかけてゆく少女、高町亮子。月臣学園陸上部エースでインターハイ2連覇中のトップアスリート。将来を嘱望される彼女だが、その横顔にはふと憂いの表情が浮かぶ。「やがて運命が迎えにくる」 そう呟き、わき腹にそっと手をあてる亮子。アイズは亮子のもとを訪れ、ハンターと対抗するために力を貸すよう求める。しかし拒絶する亮子。「私は決して殺さない。殺すくらいなら…殺されるほうを選ぶ」 お互いの決意をかけ、アイズVS亮子のゲームが始まる。ゲームは簡単。相手の投げる3発のボールを避けるだけ。運動神経では亮子の方が圧倒的に高い。彼女の勝利は確実のはずであった…。
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まねかれざる訪問者
歩は、ひよのより月臣学園へ意外な人物が転入してくることを知らされる。それはかつて命を賭けたゲームを繰り広げた浅月香介であった。突然の香介の転入、そして新たなるブレード・チルドレン、高町亮子の登場。歩は得体の知れない何かが始まろうとしていることを感じる。一方、ブレード・チルドレンを抹殺せんとするハンター達の動きは更に激しさを増し、入院中の理緒にまでも刺客が迫る。白衣の男が音も無く病室へ進入し、一瞬の隙をつき、理緒が身構えるよりも早く動きを封じ込める。病室を訪れていたひよのまでも共に。ハンターの狙いはただ一つ。ブレード・チルドレン全員の抹殺…。
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暗闇のスキャナー
最上階にとらわれた理緒とひよのを救出すべく、ハンターが待ち構えるホテル内へと進む、香介、亮子、そして歩。ロビー中央から2階へと駆け出す3人。次の瞬間、次々に爆発が起こり、ロビーは火の海と化す。爆風にあおられ、階段を逃げていく歩たちの背後で再び爆発が起こる。火の海と化したロビーを2階から見下ろす香介。ちょうど階段が地響きをたてて崩れ落ちていく。もはや後戻りはできない。危険を承知した上で前に進むしかないのだ。張り巡らされたトラップにより徐々に彼らを追い詰めるハンター達。その頃最上階では、理緒が傷の悪化により意識を失ってしまっていた。残された時間はもうわずか。絶体絶命の包囲網が迫る…。
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嘆きの天使
成田空港。ロビーに現れ、表示された入国ゲートを見上げるその視線の先にあるものは…。カノン・ヒルベルト。かつてアイズと兄弟のように過ごした男は、穏やかな微笑と哀しみを帯びた視線を携え、今、日本の地に降り立つ…。ブレード・チルドレンを導いてきた男の来日に、香介たちは心強さを感じながらも、その真意を測りかね、戸惑いを隠しきれずにいる。新たなるブレード・チルドレンの登場に歩は緊張を隠せなかった。そしてまどかもまた、我慢の限界に達していた…。一方ハンターの新たな狙いは、白長谷小夜子へと向けられる。失った過去の呪縛と闘いながら、今を生きる少女。彼女を救うため、アイズと歩は、ハンターの罠が張り巡らされた公園へと向かう。
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心の鏡
公園に駆けつけたアイズと歩。噴水を挟んだ向こう側には、小夜子が小さな包みを手に、ベンチに座っている。鳴り響くアイズの携帯。「彼女が手にしているのは爆弾だ。解除できればお前の勝ち。できなければ彼女は死ぬ。分かりやすいゲームだろう?」 そしてハンターがゲームの始まりを告げる―。小夜子に近づいた時点で爆弾は起動しゲームは終わる。アイズと歩は、必ず近くに潜み状況を監視しているハンターを捕らえようとする。そんなアイズ達をハンターは挑発し、ゲームを楽しむかのように、じわじわと死へのカウントダウンを始める…。
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ささやく影
アイズ、理緒、そして白長谷小夜子までも標的となった。もはやなりふりを構わないハンターの襲撃。このままでは、いずれブレード・チルドレンみんなが狩られてしまう。そうなる前に何とかしなければ…そんな思いが香介を突き動かす。相手の出方を待つだけの状況に耐えられなくなった香介は、こちらからハンターを捕らえるべく行動を開始する。噴水公園。野外音楽堂。ホテル廃墟。かつてブレード・チルドレンたちが標的とされた場所を廻る香介。先日の爆破事件での喧騒が嘘のようにひっそりと佇むホテル廃墟。立ち入り禁止の札がかかったコーンバーを外し、地下駐車場に入っていく香介。そんな彼を、闇の中鈍く光る銃が襲う…。
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心の砕ける音
貨物操車場での事件。そしてこれまでのハンターとブレード・チルドレンの事件について考察をめぐらす歩。一連の事件が表沙汰にならない理由は、ハンターと関わりを持つものが警察内部にいて、隠蔽しているとの考えに至る。それも警察上層部の人間で、かなりの権力を持つ者。そしてその条件に最も符号する人物、それは…警視正・神坂。一方、香介たちブレード・チルドレン達も反撃にうって出るべく作戦を練っていた。そこへ現れたカノン。彼は香介たちに仲間として力を貸すことを約束する。操車場、午後5時。それぞれの思惑を胸に、今決戦の場に集う…。
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仮面の告白
ハンターより送付された一通のメール。それは午後5時に貨物駅の操車場に来い、というものであった。罠と知り、逆にハンターを捕らえるべく、作戦を決行する香介、理緒、亮子。待ち構えている彼らの前に現れたのは、神坂警視正。警察上層部の人間である神坂までもが、ブレード・チルドレンを抹殺せんとするハンターであった。操車場にしかけられた無数の爆弾。しかし香介たちはカノンのたてた作戦に従い、全てのトラップを事前に探し出し、取り除いていた。カノンとアイズが待ち受けているはずの地下共同溝へと神坂を追い詰める3人。作戦は成功していたはずだった。しかし、予期せぬ爆音とともに、地下共同溝は突如火の海と化した…。
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止まない雨
目の当たりにした神坂の死。救うことのできなかった命。そしてカノンの裏切りを知り、絶望する香介、亮子、理緒。アイズまでもが呪われたブレード・チルドレンの生きる意味を見出せなくなる。永遠に続くかのような夜の暗闇に、雨が降り注ぐ。一方、まどかは清隆の情報を得るために、カノンと共にいた。カノンはまどかに、人は運命を変えることなど出来ない。清隆がまどかの前から姿を消したのも…。ブレード・チルドレンが滅びるのも、はじめから運命づけられていたのだと言い放つ。そしてクルーザーの中に囚われの身となるまどか。カノンの標的はただ一人…。「ブレード・チルドレンを救う希望」 歩の存在を消し去ること…。
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高い城の男
カノンよりまどかを誘拐したことを知らされる歩。大切な人間を守ることもできない自分の無力さを噛み締めながら、命じられるままに指定されたホームへと走っていく。カノンの指示に従い電車に乗り込む歩。行き先も知らされずただレールの上を運ばれていくだけの自分に、歩は自嘲の思いを禁じえない。その時カノンからかかって来た電話。それは車内に爆薬が仕掛けられていることを告げるものだった。一度でも爆弾解除のパスワードを誤ればその場で関係のない乗客すべてを巻き込むことになる。仕掛けられた爆弾の場所も、その形状も不明。かつてないプレッシャーの中、歩は自分の力を信じることができるのか…。
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アヤメの凍て解く音
張り巡らされたトラップをかいくぐり、カノンの、そしてまどかのいる花火工場へとたどり着いた歩。周りすべてを爆薬に取り囲まれた中、カノンは歩に対して、死か、自分への完全なる屈服かを迫る。敗北を覚悟し屈服したかのような振舞いをする歩。しかし、その瞳はまだ希望の光を失ってはいなかった…。その光を打ち消すように、カノンは起爆スイッチを押す。激しい爆発とともに崩壊する花火工場。カノンの完全勝利で全てが終わったかに見えたそのとき、崩壊した建物の一角から歩が姿を現す。絶体絶命の歩を支えたもの。知略…そして最後まで自分を信じる力であった。途方も無い敗北感がカノンを襲う。それに抗うように歩に向けられた圧倒的な暴力。その時、二人の前に現れたのはアイズ・ラザフォード。運命の鍵を握る3人が、対峙する…。
スタッフ
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アニメーション制作
J.C.STAFF -
キャラクターデザイン・総作画監督
中山由美 -
シリーズ構成
高橋ナツコ
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原作
城平京 -
原作作画
水野英多 -
掲載誌
月刊少年ガンガン(スクウェア·エニックス) -
月刊少年ガンガン
スクウェア・エニックス -
監督
金子伸吾 -
脚本
高橋ナツコ、北条千夏、田中哲生、堺三保、小出克彦 -
音楽
見岳章
キャスト
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アイズ·ラザフォード
石田彰 -
カノン·ヒルベルト
野島健児 -
和田谷末丸
島田敏
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浅月香介
草尾毅 -
竹内理緒
堀江由衣 -
結崎ひよの
浅野真澄 -
高町亮子
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鳴海まどか
三石琴乃 -
鳴海歩
鈴村健一 -
鳴海清隆
井上和彦