陸奥圓明流外伝 修羅の刻
エピソード
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雲の如き男
冴えない風貌の文無し男・陸奥八雲は、空腹にたえかねて、銭もないのに山茶屋で飯をかき込んでいた。そこへ、美形の少年剣士・吉祥丸が逃げ込んできた。吉祥丸は、家督争いに巻き込まれて命を狙われているのだ。浪人たちに追いつめられ、危機におちいる吉祥丸だったが、それを見かねた怪異な相貌の大男・宮本武蔵が割って入り、浪人たちをあっという間に切り捨ててしまう。そんな騒動の中でも微動だにしない八雲の姿を見て、その腕前を察した武蔵は、今度は八雲に勝負を挑んできた。だが八雲はその申し出に笑顔で応え、勝負は流れることに。そして武蔵の推薦により、八雲は用心棒として吉祥丸に雇われることになる。
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天下無双の器
多くの刺客を一瞬で倒してしまう八雲。その強さを目の当たりにした裏柳生の刺客・柳生兵馬だったが、「表」の柳生になるには強き者を倒して上に認められるしかないというのが「裏」の定め。兵馬は自信満々で八雲の前に立ちはだかった。自らの刀を放り投げた八雲に振り下ろされる兵馬の剣先。だが八雲はその太刀筋を見切り、刀を地面にたたきつけて折ってしまった。そして陸奥圓明流「雷(いかずち)」をくり出し、あっという間に兵馬を倒すのだった。その直後、八雲は吉祥丸のもとから去るが…。
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烈風の鎖鎌
藩士たちに追いつめられる詩織。そこへ、鎖鎌の使い手・宍戸梅軒が割って入り、藩士たちをなぎ倒す。だが、詩織は崖から落下してしまい、川に流されてしまうことに。詩織が目を覚ますと、そこは朝之助とお梅が住んでいる人里離れた一軒家だった。ふたりは、詩織が追われている身だと知りつつも、体が治るまでゆっくりしていってくれと、やさしい言葉をかけるのだった。その頃、海を見つめていた八雲は、武蔵の師である沢庵と出会っていたが…。
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再会
城下町。武蔵においてけぼりにされた自称「武蔵の一番弟子」の少年・伊織は、武蔵のことを罵倒していた「九鬼無双流」の若侍たちといざこざを起こしていた。そこへ通りかかった八雲は、若侍を軽くいなし、伊織を助けてやる。その後、伊織とともに団子屋で腹ごしらえする八雲は、そこで詩織と再会することに。 仕返しを果たすべく、九鬼家三男・新三郎は、八雲たちを道場へと誘い込む。あくまで緊張感のない八雲は、師範代の青木を団子の串で倒すと豪語するが…。
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闇の兵法
雪姫の屋敷に招かれた八雲、詩織、伊織。ごちそうにありついた八雲は満足だったが、積極的に八雲に好意を示す雪姫の態度を見せつけられた詩織は、不安になってしまう。屋敷の離れで一夜を過ごすことになった八雲たち。八雲に気持ちが通じていないことで落ち込んでいる詩織に、伊織は「積極的に出なきゃだめだ」とはげましてやるのだった。 一方、八雲に恥をかかされたことに憤っている九鬼家では、三男の新三郎がある「兵法」をたくらんでいたが…。
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三本松の果し合い
九鬼無双流の門弟に拉致されてしまう詩織。八雲は、「詩織を後見人としてあずかった」と書かれた果し状を受け取る。翌日、九鬼に指定された場所に姿を見せる八雲は、「今日が九鬼一門の命日になる」と宣言。まず、九鬼の長兄・数馬と対することに。そして、その剣をあっさりかわした八雲は、一撃で数馬を倒してしまう。だが、九鬼の三男・新三郎は新たな「兵法」を用意していて…。
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戦いを極めし者
雨が落ち、雷鳴が響く中、ついに対決の時を迎えた八雲と武蔵。伊織は武蔵が勝つと、詩織は八雲が勝つと信じ、この戦いを見守ることに。雷光と同時に豪快に振り下ろされた武蔵の剣をかわす八雲。しかし、いつもとは違い、八雲はすぐには相手の懐に入ることができない。再度踏み込み、剣を振るう武蔵に対し、今度は懐に入ることに成功する八雲だったが、八雲の拳を武蔵は間一髪かわす。そして武蔵は、脇差しを抜いて二刀流で対することに…。
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天斗と圓
武蔵の養子となり、すっかり成長した伊織。武蔵に代わり御前試合に出場することになった伊織だったが、突然柳生の者の襲撃を受ける。柳生の武士たちをまったく相手にしない伊織。するとそこへ、圓という女が乱入。柳生の使い手を、素手で子供あつかいする圓は、なぜか伊織に勝負を挑んできた。いざ勝負が始まるというそのただ中に、今度は隻眼の男・天斗が割り込んでくる。天斗の緊張感のない態度のおかげで、圓の闘志もはぐらかされ、勝負はいったんお預けに。猪鍋を囲む一同。圓は伊織に、自分は八雲の娘だと告げるが…。
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その男、梟雄
握り飯をめぐってケンカをする圓と天斗。そこへ、佐助が割って入り、尾張柳生の兵庫助利厳が現れたと告げる。それを聞いた圓は、茶屋の影で待ち伏せすることに。だが、茶屋には宮本武蔵と同じ気を放つ男、江戸柳生一の使い手である柳生十兵衛の姿もあった。ここで手を出すのは無謀だということで、圓、天斗、佐助は江戸に入って策を練り直すことにする。その晩、圓、佐助と鍋を囲んだ天斗は、ふたりの狙いが御前試合に出て将軍・家光の命を奪うことだと聞かされる。
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陸奥を巡る権謀
圓が捕らえられているであろう柳生の屋敷に、佐助は忍び込み、天斗は正門から堂々と入っていくことになった。天井裏で、宗矩と十兵衛の会話を盗み聞く佐助。ふたりの会話により、圓がこの屋敷にはいないことを悟る佐助だったが、十兵衛に気づかれ、刺されてしまう。一方天斗は、柳生の門弟たちを次々と倒していくが、その前に十兵衛が立ちはだかった。十兵衛と勝負をしようとする天斗だったが、圓はここにはいないと佐助に聞かされ、すぐに退散することに。だが十兵衛は、去っていく天斗に御前試合での勝負を申し込むのだった。
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たぎりおちる滝
御前試合に出場する圓と天斗、そして佐助は、松平家の別邸に案内された。どうやって将軍・家光を暗殺するのかと天斗に聞かれた圓は、試合で全勝した後に、家光の首をとると答える。その頃宗矩は、家光の前に呼ばれ、御前試合の参加者について質問を受けていた。十兵衛が推挙したという天斗の素性を知りたい家光は、槍の名手・高田又兵衛に天斗の腕試しをさせると決めてしまう。そして、いよいよ御前試合当日がやって来るが…。
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寛永御前試合
将軍・家光が上覧の座に座り、いよいよ御前試合が開始されることに。伊織の初戦の相手は、荒木流の荒木又右衛門。二刀を使わず、まったく動じようとしない伊織に、じわりと近づいた又右衛門は、矢継ぎ早に剣を振り下ろす。最小限の動きでこれをかわした伊織は、簡単に又右衛門を下してしまうのだった。続いて圓の出番。相手は、居合の使い手・抜刀田宮流の田宮長勝だ。目にも留まらぬ素早い居合を見せる長勝の一撃目を、なんとかかわす圓だったが…
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継ぐもの…
控え室で休む圓、天斗、佐助たちのもとへ、次の試合の組み合わせ表が届いた。それによると、圓の次の対戦相手は、なんと十兵衛。天斗は「逃げるか?」とたずねるが、圓は佐助とともに試合場へと向かうのだった。まず対するは、伊織と柳生新陰流の柳生兵庫助。兵庫助は、かつて武蔵と因縁があるという。またしても二刀を使わないと思われた伊織だったが、最後には脇差しを抜き、兵庫助を下す。そしていよいよ、圓と十兵衛の対戦が始まり…。
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化物(けもの)
大混乱となってしまった御前試合。家光の首をとって討ち死にするという圓だったが、天斗に説得され、倒れた佐助を連れてこの場を去ることにする。群がる徳川家の家臣たちに道をあけさせるため、将軍・家光を人質にとり、出口へ向かう天斗と圓。だがふたり前に、十兵衛が立ちはだかった。家光の首などどうでもいいという十兵衛は、ただ天斗と勝負がしたいという。そこで天斗は、自分が「陸奥天斗」であることを明かし、十兵衛と対決することに…。
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眠れる龍
幕末。アメリカのペリー率いる「黒船」が浦賀沖に出現し、日本は動乱の時代へと突入していた。江戸の土佐藩邸で行われた剣術試合において、坂本龍馬は圧倒的な強さを見せつけ、優勝する。その様子を見ていた豪快な男・陸奥出海は、龍馬を訪ねて千葉道場に現れた。「龍馬を本気にさせたい」という理由で、試合を挑みに来たという出海。ところが、ふたりは意気投合してしまい…。
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大海の志士
花見に向かう途中、試衛館で沖田総司と出会った出海、龍馬、さな子。出海は沖田と一戦交えることになる。沖田の鋭い「二段突き」をかわす出海。そこへ土方歳三が姿を見せ、この勝負を止めた。土方は、出海が二段突きをかわした際、沖田の鞘を蹴り割っていたことに気づき、出海の強さを見抜いたのだ。満開の桜並木のもとにやって来た出海、龍馬たち。龍馬は、出海の戦いを見て刺激を受けていた。そしてふたりは、この場で勝負を始めることに…。
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新撰組
出海と龍馬が江戸で別れて八年。薩長同盟を成立させることに尽力した龍馬は、京都・池田屋で盟友・三吉慎蔵と酒を酌み交わしていた。そこへ、龍馬を捕らえるべく、幕府の捕方が飛び込んできた。刀をとらず、銃で威嚇射撃をするのみの龍馬は、なんとか逃げることはできたが、指に深手を負ってしまう。出血が多く、気が遠くなりかける龍馬。そこへ、新撰組副長となった土方歳三が、隊士たちとともに偶然通りかかり、龍馬を取り囲む。隊士に龍馬を斬るよう命じる土方。その時、出海が現れ、隊士たちを次々なぎ倒した。そして出海は、沖田総司と対決することになり…。
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龍の化身
おりょうを伴い、薩摩霧島山温泉へ養生を兼ねた日本初の新婚旅行へと出かけた龍馬。それに出海も同行する。霧島山に登り、神が地面に刺したという天の逆鉾を抜いてしまうなどして余暇を楽しむ一行。この旅を終えた後、龍馬は、後に「天が動乱期をおさめるために地に下した龍の化身」と言われるほどの活躍を見せることとなる。 ここ数年の不作により米不足の薩摩に、龍馬を通して五百石もの米を送ろうとする長州。だが薩摩の西郷隆盛は、幕府との対決が迫っている長州こそ米が必要だと、その米を受け取ろうとはしなかった。そこで、間に入った龍馬は…。
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漆黒の海戦
龍馬の活躍もあり、長州軍は北九州の幕府の拠点のいくつかを制圧することに成功。続いて小倉の陥落を狙う長州軍だったが、その守備は厚く、高杉号が手を焼いているうちに幕軍は大艦隊を小倉港に集結させた。小倉に近づくこともできず、困り果てる高杉と桂。そこで龍馬が提示した案は、夜明け前に幕府艦隊の旗艦である巨大な富士山丸を奇襲することだった。高杉たち奇兵隊の攻撃に、動き出す富士山丸。チャンスと見た龍馬は、ユニオン号を出発させる。暗い海を、出海の感覚を頼りに進むユニオン号は、富士山丸に近づき…。
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示現流の刺客
幕府の大政奉還に尽力した龍馬。しかし、武力による倒幕を狙っていた薩摩は、そんな龍馬の活躍を面白く思っていなかった。そこで龍馬は、出海を伴って薩摩藩邸に出向くことに。西郷と対面した龍馬は、新政府の原案を手渡す。そこに書かれている新政府高官の中に、龍馬の名前がないことを見た西郷は、おどろくのだった。土佐藩邸に戻ることを拒否した龍馬は、新たな隠れ家である醤油商・近江屋へと身を移した。中岡は、多くの者が龍馬を狙っているため外出を控えるよう忠告するが、龍馬は出海と連れ立って京都の繁華街に遊びに出る…。
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我が友、坂本龍馬
人斬り半次郎を待ち伏せし、対決する出海。示現流の使い手・半次郎の初太刀をかわした出海は、素早い蹴りを入れた。そしてとどめを刺そうとしたその時、龍馬の身に不安を覚えた出海は、近江屋へと急いで引き返す。すると龍馬は何者かに斬られて、すでに虫の息だった。龍馬の最後の言葉を聞いた出海は、怒りに燃えて、犯人だと思われる新撰組のいる屯所へと殴り込む。
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さらば友よ
新撰組の屯所にひとりで乗り込んだ出海。だが土方は、新撰組は龍馬暗殺には関与していないという。それを聞いた出海は、以前龍馬の元に「新撰組には気をつけろ」と忠告しにきた伊東が犯人だと気づき、すぐに伊東の元へ向かおうとする。しかし、そんな出海の前に沖田が立ちはだかり、勝負を挑んできた。沖田が胸に病を抱えていると見抜いていた出海は、体を治したら勝負を受けると約束をし、屯所を出ていくのだった。
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約束
慶応4年、鳥羽伏見の戦いに参加する新撰組だったが、薩長をはじめとする官軍の近代的装備と戦術には歯が立たず、大苦戦をしていた。同じ頃、出海は海をぼんやり見ながら龍馬を思い出していた。そこへやって来た千葉道場の定吉と龍馬について話した出海は、沖田総司との約束を思い出し、沖田の元へと向かうことに。
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雪の如く
約束どおり、出海は沖田総司の前に現れた。「体は大丈夫か?」と問う出海。本当は歩くことができないほどに病にむしばまれていた沖田だったが、その返事は「治りました」。そしてふたりは、対決を開始する。沖田を看病している蘭には、その姿を見ることができないほど、ふたりはものすごいスピードで技を出し合う。沖田の三段突きをかろうじてかわす出海。だが次の瞬間、沖田は咳込んで倒れてしまい…。
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北へ
慶応4年8月。土方歳三は新撰組残党をはじめとする少数の剣士隊を率い、砲台・砲兵を持つ新政府軍と会津で戦おうとしていた。出陣の前、土方は、沖田総司が亡くなったことを松本良順に聞かされる。そしてその直後、ついに戦火の火蓋は切って落とされた。圧倒的不利の状況の中、土方はなんとか新政府軍鉄砲隊の攻撃を防ぐのだった。一方、その戦場に出海が姿を現していた。沖田の刀を抱いた蘭も、後をついてきていたが…。
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鬼と修羅
馬に乗り、官軍に突っ込んでいく土方歳三は、たったひとりで鉄砲隊を蹴散らしていく。前線を突破し、さらに本陣へ突入して行こうとする土方だったが、その前に出海が現れた。 沖田総司の死ぬ間際に残した伝言を土方に伝えた出海は、沖田の刀を渡す。そしてふたりは、戦場の真ん中で決闘を始めるのだった。
スタッフ
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アニメーション制作
スタジオコメット -
キャラクターデザイン・総作画監督
浜津武広 -
シリーズ構成
武上純希
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原作
川原正敏「陸奥圓明流外伝 修羅の刻」 -
掲載誌
月刊少年マガジン -
月刊少年マガジン
講談社 -
監督
三澤伸 -
美術監督
西倉力 -
蓑部雄崇
ウェーブマスター -
製作
テレビ東京 マーベラス音楽出版 創通映像 -
西倉力
スタジオじゃっく -
音楽
蓑部雄崇 -
音響制作
神南スタジオ -
音響監督
松岡裕紀