探偵学園Q
エピソード
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目指せ!世界一の名探偵!!
中学三年生の少年『キュウ』は、母親の『小百合(さゆり)』に頼まれ夕飯の買い物に行く途中、ちょうど銀行から出てきたばかりの初老の男『中島芳男(なかじまよしお)』とぶつかってしまう。ぶつかったはずみで、思わずお金をぶちまけてしまう中島。キュウは慌ててお金を拾って返すが、金額をあらためた中島は「一万円札が一枚足りない!」と怒り出す。身に覚えのないキュウ。そこに地面に落ちた金額を正確に言い当てる少女『美南恵(みなみめぐみ)』が現れた。恵は特殊な能力『瞬間記憶能力』の持ち主だったのだ。中島と恵の話から、消えた一万円札が中島の持つ傘の中に落ちたと推理したキュウは、その中からみごとに一万円札を見つけ出し、やっとのことで誤解は解ける。中島と別れ家に向かうキュウと恵。だがふたりは、途中の工事現場で人が飛び降りるのを目撃する。慌てて現場に現場にかけつけたふたりは愕然。それは「明日の娘の結婚式に出席するため、北海道行きの切符を買いに行く」と言っていたはずの中島だった。ふたりは、同様に人が落ちるのを見たという工事現場の関係者と、偶然そこにいあわせた少年『遠山金太郎(とおやまきんたろう)』ともども警察の事情聴取を受けるが、その中でキュウは、不審な行動をとる人物に気づく。
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夢の第一歩・入学試験の罠
工事現場での事故がきっかけで、『団ディティクティブ・スクール=DDS』の入学試験を受けることにしたキュウは、そこで恵=メグと、金太郎=キンタと再会する。日本一の名探偵『団守彦(だんもりひこ)』が設立した学校だけあって、試験会場には、それぞれに特技を持つ天才や、現役の探偵なども集まっており、その中には小学五年生にして、数々のヒットゲームを世に送り出している天才プログラマーの『鳴沢数馬(なるさわかずま)』や、メグの知り合いの現役東大生『三郎丸豊(さぶろうまるゆたか)』もいた。第一試験が始まった。この試験は、スクリーンに映し出されたヒント映像と、与えられたその他の情報をもとに犯人を推理し尾行するというもので、学園関係者数人が異なる容疑者に扮するという実際の事件顔負けの難試験だ。だがキュウは、一瞬にして犯人とおぼしき人物を見ぬいてしまう。キンタも持ち前の強運とカンで犯人を導き出し、三人は同じ犯人を尾行することになる。途中、何度も犯人にまかれそうになりながらも、それぞれの特技を生かし、協力して犯人を追い詰めた三人は、モバイルを駆使し、やはり着実に犯人を尾行してきたカズマとも合流し、四人そろって第二試験会場へと向かうのであった。そんな四人を三郎丸が執拗に追いかける。三郎丸は、信用のおけるほかの受験者を尾行することで、第一試験を突破しようとたくらんでいたのだ。
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最終試験!張り巡らされた罠
犯人とおぼしき人物を追う、キュウ、メグ、キンタ、カズマの四人は、徐々に険しい山の中へと入っていく。それを三郎丸が追いかける。ところが途中で犯人を見失ってしまう。だがすぐに犯人は見つかり、ほっとしたのも束の間、今度は深いガケに行く手を阻まれてしまうのだった。橋もなく困り果てた四人は、そこにあった数本の材木に注目。何とか橋をかけようとするが、どれも短くて使えない。そんなとき、カズマがうまく材木を組みあわせ橋をかける方法を見つける。ガケを渡り、尾行を続ける四人は今度はつり橋を渡ることになるが、先につり橋を渡った三郎丸の策略により、橋が壊れ、キュウとメグが川に落ちてしまう。キンタ、カズマとはぐれたキュウとメグは、キンタたちが残してくれた目印を頼りに、少し遅れて試験会場に向うが、その途中、ガケ下に落ちた登山者を発見する。助けようとするメグ。だがキュウはなぜかそれをとめ、「先に進もう」と言う。その頃、一足先に第二試験会場にたどりついたキンタたちはイライラしながらキュウたちの到着を待っていた。だが、試験開始前に会場に現れたのは、なぜかメグだけだった。
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入学式の殺意!学園爆破予告
DDSへの入学式の日が来た。無事、試験に合格したキュウは、やはり合格したメグ、キンタ、カズマとともにDDS内を見て回ることにする。日本一権威のある探偵学校だけあって、校内には探偵に必要なあらゆる技術を身につけるための施設がいっぱいだ。ひと通りを見て回った四人は、いよいよクラス発表を見に行くことにする。DDSは、試験の成績順にAクラスからDクラスまでに振り分けられるのだ。ところがAクラスからDクラスまでの中に彼らの名前はない。不安になる四人。だが、最後に発表された『Qクラス』の中にようやく自分たちの名前を見つけてほっとする。そんなとき、DDSのスタッフが、この学校の校長にして日本一の名探偵・団守彦あての脅迫状を発見する。それによると、学園内に三個の爆弾を仕掛けたと言うのだ。そうしている間に一個目の爆弾が爆発し、学園内は緊迫。間もなく怪しい人物は捕らえられるが、その直後、二個目の爆弾が爆発する。残る爆弾はあと一個。犯人の供述によれば、最後の爆弾は十分後に爆発する時限爆弾で、仕掛けた場所は教えられないということだった。生徒たちの無事を願う団は、キュウたちにもすぐ避難するようにいうが、いてもたってもいられないキュウは、メグやキンタ、カズマと協力して、三個目の爆弾のありかを見つけようと必死の推理を行う。そして導き出された答えは……?
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暗号解読!?死者のメッセージ
ある日、Aクラスの捜査実習に立ち会う事を許されたQクラスの四人は、早速事件現場に向う。被害者はF1などのスポーツ評論家の『大鳥貢』。死因は、自宅の上の階から落ちてきた石像つきのプランターが被害者の頭にあたったことによる脳内出血だという。死体の発見場所は、書斎のデスクの前。そして、被害者は、それまで使用していたパソコンに謎のメッセージを残していたのだ。一見無意味な文字列を見たカズマは、それが暗号であると考え、自作の暗号解読ソフトを使っての解読を試みる。キュウたちも協力して事件を解決しようとするが、カズマは「この事件をひとりで解いて見せる」と息巻く。カズマはこの事件を見事解決して、キュウたちと離れ、エリートクラスのAクラスへクラス替えしてもらおうと考えていたのだ。だが、あらゆる方法を用いてもメッセージの謎は解けずに焦る。そんなカズマを心配したキュウは、「頭ばかり使うと疲れるから、たまにはからだを動かしたほうがいい」と声をかける。家に帰ってもカズマの暗号解読は続いた。そんなとき、キュウの言った「からだを動かしたほうがいい」という言葉を思い出したカズマは、あることに気づく。
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証言者1000人完全なアリバイ
作詞家の『茂田明美』が殺害された。死因は絞殺。だが奇妙なことにその死体は、からだを丸めた状態で発見される。偶然現場のそばを通りかかったキュウ、メグ、キンタの三人は、行きがかり上、警察の捜査に協力することになり、早速DDS手帳に装備された七つ道具での捜査を開始する。三人はまず手始めに、開いていた窓の窓枠に残された指紋を採取しようとするが、そこはすでに鑑識の捜査の入ったあとだった。そこでキンタは、試しに窓枠の上の方についた指紋を採取してみることにするが、そこから発見されたのも、被害者の指紋だけであることが判明する。ひととおりの捜査を終えた警察の話によると、被害者の死亡推定時刻は午後3時ごろ。そして、その時刻に現場では不審な人物は目撃されておらず、被害者のそばにいたのは、家政婦の『さやか』だけ、遺産相続でもめていた、妹で舞台女優の『久美』は、その時刻には、新設された劇場の舞台上で観客に囲まれて芝居をしていたという。さやかを犯人だと決め付ける久美。だがキンタはどうしても納得ができない。そこで、カズマにも協力してもらい、ある実験を試みる。
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ジグソーパズルの遺言状
ある日Qクラスのメンバーは、団の助手『片桐紫乃(かたぎりしの)』に連れられ、彼女の学生時代の同級生で、若手の天才写実画家『東条真澄』のアトリエを訪れることになる。そこでキュウたちは、昔、東条がひき逃げにあい、利き手が不自由になったことを知る。和やかな雰囲気の中、作りかけのジグソーパズルに興味を持つキュウ。だが不注意でパズルを崩してしまう。宇宙をモチーフにした難しそうなパズルであるにもかかわらず、いとも簡単に元に戻してしまうメグ。そんなメグを東条が驚きの目で見つめていた。本物と見まごうばかりの精巧な、そして美しい絵を描く東条もまた、メグと同じ瞬間記憶能力者だったのだ。その後、東条と一緒にホテルのレストランで食事をとっていた一同は、途中で用事を思い出し、席を立った東条の帰りが遅いことに不審を抱く。心配になり、様子を見に行く紫乃とメグ。ふたりはそこで、変わり果てた東条を発見する。そして、死体のポケットにはダイイングメッセージとして、数片のジグソーパズルが残されていた。
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あの美少年探偵!ついに登場!!
特別課外授業…未解決の事件現場に赴き、その事件を検証し推理する、実践形式の授業…その授業のために、Qクラスは、Aクラスと合同で『霧咲島(きりさきじま)』という無人島に行くことになる。早速、学園で用意したクルーザーで島へと向かう一同。キュウはその船の中で『天草流(あまくさりゅう)』という謎の少年と出会う。課外授業が行われる霧咲島にたどり着いた。島に降り立った一同は、今夜宿泊する施設を見て愕然とする。それはまるで収容所のような古びた建物だったのだ。さらにこの島で行われる課外授業の内容が、恐怖の殺人鬼『切り裂きジャック』を真似た、未解決の人体切断連続殺人事件の検証であると知り恐れおののく。そんなとき、調理場にあった包丁が盗まれ、宿泊所に飾られたホームズの肖像画が、縦半分に切り裂かれるという悪質なイタズラが発生。今回の授業で使用するはずだった事件現場の合いカギまでが紛失する。恐怖の一夜が明け翌日、学園から取り寄せられた事件現場の合いカギを使い、早速現場検証を行うことにした一同は、そこで信じられない光景を目撃する。
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対決!時を越えた殺人鬼!!
二重密室の中で起こったあまりに残虐な殺人事件に、言葉もない一同。瞬間記憶能力を持つメグにいたってはどうなぐさめていいかわからない状態だ。だが、昨日から吹き荒れていた嵐はますますひどくなり、一同は島から脱出することもできなくなる。生徒たちを気遣う団。だが、卑劣な行為に怒りを覚える団は、「それでもあえてこの事件の捜査に協力する意思のある者はいないか?」と生徒たちに尋ねる。それに対し、Aクラスは全員協力の意思を示す。そして、キュウをはじめ、Qクラス全員、そして謎の少年・リュウもまた、捜査に協力する意思を示す。そんなとき、調理場が荒らされる事件が発生。荒らされた調理場を見たカズマはそこから得たヒントにより、二重密室の謎を解き明かす。だが、解けたはずの謎の解明実験は失敗に終わり落ち込む。そんなカズマをQクラスのメンバーがなぐさめるのだった。その晩、眠っていたキュウは誰かのノックの音で起こされた。部屋の外の様子を見に行ったキュウは、そこでドロだらけの足跡を発見。勇気を振り絞って足跡を追う。途中、同じようにノックの音で起こされたキンタと出会ったキュウは、キンタとともに、足跡を追っていくが、ふたりがたどり着いた先には…!
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天才美少年・完全密室を暴く
ふたり目の被害者が出た。怒りに震える団は、「徹底的に島を探索し、どこかに潜んでいる犯人を見つけ出そう!」と言う。だがメグは、「調理場から食べ物は無くなっておらず、50グラムの小麦粉とバターがひとかけらなくなっていただけだ」と証言。瞬間記憶能力者のメグは、もともとあった調理場の材料を正確に覚えていたのだ。そして食べ物が減っていなかったことから、「犯人はここにいる11人の中にいるかもしれない」と言う。被害者がもともとAクラスのメンバーだったことから、Qクラスのメンバーを疑うAクラス。だがキンタは「絶対そんなことはありえない!」と言う。次に疑われたのがリュウ。だがリュウは動じることもなく、「最初の事件が起こった二重密室が、ある方法により、簡単に誰にでも作り出せる」と言う。リュウは、最初にカズマがやってみせた実験後、その実験に使用した5円玉が妙な動きをしたことからその謎を解いていたのだ。そして、あざやかにそのトリックをあばいてみせるのだった。その晩一同は、誰も使っていないはずの西側の棟に明かりがついているのを発見。様子を見に行ってみると…
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最終決戦!Qクラスの真実!!
連続して起こった残虐な殺人事件。もはや一刻の猶予もない。決意を固めたQクラスは、リュウと協力して事件の真相を暴こうと躍起になる。早速キンタとカズマ、キュウ、メグ、リュウの二組に分かれたQクラスの捜査が始まった。切り裂かれた肖像画の映像や、その他気づいた点をパソコンに入力して、事件との関連性を調べるカズマ。カズマと協力しながらも、からだを使った捜査で真相を暴こうとするキンタ。その途中ふたりは、肖像画のかけられた位置の不自然さに気づく。そしてさらにキンタは、廊下に落ちていたあるものを発見する。一方、廊下や階段のあちこちに残された足跡に違和感を感じていたキュウとリュウは、現場を検証しながら、ついにその違和感の謎を解く。さらに、西側の棟で起こった事件の検証をしていたふたりは、あることに気づき、メグに事件現場となった西側の棟の下に全員が集まったときの状況を思い出してもらうことにする。その結果は――――――こうしてQクラスが協力し合って導き出した答えは、あまりにも信じがたいものだった。
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たたり発生!?降霊術殺人事件
ある日、キュウのところに同級生の『一ノ瀬薫(いちのせかおる)』が訪ねてくる。薫は、キュウがDDSの生徒だと知って、「今度の週末に行われる降霊会にきてくれないか」と相談にきたのだ。薫の母『花代(はなよ)』は、夫から引き継いだ会社の社長だったが、半年前、飛行機事故で亡くなった。その後、花代の自筆の依頼状を持った降霊術師『朝倉光星(あさくらこうせい)』が現れ、今度の降霊会では、朝倉が花代の霊から、生前残した遺書のありかを聞き出すということで、遺産相続をめぐり、関係者の間で不穏な空気も流れ始めているらしいのだ。当日、団からの助言もあり、降霊会にはQクラス全員が出席することになった。降霊会ではその場にいる人間全員が手をつなぎ、輪を作らなければならない。リュウの提案により、一ノ瀬家の関係者の間に、ひとり置きに、Qクラスのメンバーと薫が入ることになる。そしていよいよ部屋の明かりが消され、降霊会は始まった。ところが……!
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密室の悪霊!止まらない殺人
突然起きた事件にすっかり気を落としてしまう薫。キュウはそんな彼女を励まそうと、「お母さんの遺書を探そう!」と言う。だが、家族の心配をする薫をよそに、ふたりの兄と叔母夫婦はいがみ合ったままだ。Qクラスのメンバーに手伝ってもらい、キュウの遺書探しが始まった。だがどこにもそれらしきものはない。そこでキュウは、朝倉光星が持ってきたという、薫の母・花代の依頼状を見せてもらうが、その依頼状には、明らかにおかしな点があることに気づく。そんなとき、第二の事件が起きる。しかもそれは、密室の中で行われた犯行だった。屋敷を操作中だったにもかかわらず起きてしまった事件に、焦りと苛立ちを隠せない警察は、そこで、いくつかの証拠を持ち出し、強引に薫を連行しようとする。それを見たリュウは、警察の持ち出した証拠の中に矛盾点があることを指摘。キュウもまた、警察が証拠として差し出したカセットテープに録音された声から、あることに気づく。
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霊界が告げる!禁断の真相!!
降霊会という特殊な状況の中で起きた事件、しかも暗闇の中での、どう考えても不可能な犯行に、「悪魔の仕業だ」とおびえる薫の叔父。だが薫はそんな叔父に対し、「お母さんはたとえ幽霊になっても人を殺したりしない!」と強く言うのだった。そんな薫の気持ちに答えるように、キュウは、犯行時の現場の状況から、これが悪霊などによるものではなく、綿密に計算された人為的な犯行であると主張。自分の推理したことをみんなの前で話そうとするが、一瞬、躊躇してしまう。なぜなら、キュウの推理が正しければ、それはあまりにショッキングで悲しすぎる事実を関係者の前でさらけ出すことになるからだ。だが、事件がすでに起きてしまっている以上、それを見て見ぬフリすることはできない。決意したキュウは、勇気を振り絞って事件の真相を解き明かしてゆく。そしてついに、薫の母・花代の残した遺書が見つかった。
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水深30m・海底密室殺人事件
夏休み。Qクラスのメンバーは休みを利用して、スキューバダイビングを楽しもうと海にやってきた。ところが、目的地に着いた途端、「仲間が居なくなった」大騒ぎしている別のグループに遭遇。それは医師と看護婦のグループで、彼らの仲間のひとり、医者の『池添(いけぞえ)』が、昨日の夜、みんなで酒を飲んだあとから行方不明になっているというのだ。同時に本人のダイビング用具一式もなくなっていたため、「もしやひとりでナイトダイビングにいったのではないか?」という仲間たち。だが、夜の海にひとりで、しかも酒を飲んで潜るような自殺行為を経験者である池添がやるはずがない。不審に思ったQクラスは、彼らと協力して、海の中を探索することにする。だが、泳げないキュウは気乗りしない様子だ。そこで、泳げないキュウをリュウが、頼りないカズマをキンタがアシスト、二人一組の『バディシステム』という方法で海に潜ることにする。リュウに手伝ってもらい潜っていくキュウ。だがキュウは、そのとき偶然見えた光景に違和感を感じる。そんな中、海底に沈んだ密室状態の沈没船の中から、池添の死体が発見された。
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クラス対抗!人間消失バトル
DDSのクラス決定試験が近づいてきた。DDSでは成績次第でしばしクラス替えが行われる。ウカウカしていれば特別待遇のQクラスのメンバーといえども、他のクラスに移動ということもありうるのだ。ちょっとあせる一同の前に、いつかの『霧咲島特別課外授業』で一緒になった、Aクラスのメンバーが現れる。これまでにいくつもの事件の解決に協力し、それぞれに特技を持つ彼らは、特別待遇のQクラスに対してあからさまに敵意むき出しといった態度だ。あまりのことに腹を立てたキンタは、つい「次の試験まで待たなくても今ここで決着をつけてやる!」と口走ってしまう。そこに偶然、団が現れる。団はその決着をつけるのに、「私が出題する問題を互いに推理しあう推理バトルをしないか」と提案する。対決は『事件現場再現教室』で行われることになった。問題は、『神隠し村(かみかくしむら)』という村で発生した『大学生の空中失踪事件』の解明だ。教室に用意された事件現場のジオラマや、被害者の持ち物をカードにしたものなど、さまざまな資料を使った、Qクラス対Aクラスの推理バトルがいよいよ始まった!
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死に至る秘境!神隠し村伝説
団から、先日の推理バトルで言っていた、神隠し村で起こった失踪事件の調査を任されたQクラス。この神隠し村では、例の大学生のほかにも過去十年間で、少なくとも七人の人間が失踪しており、それらの事件はまだ解明されていなかったのだ。『疫神教(えきしんきょう)』という怪しい宗教を信仰し、しかも旧日本軍の財宝伝説まであるという曰くつきの村と聞き緊張する五人。だが、宿泊先となる神隠し村のとなり村『ひょうたん村』のあまりのののどかさに、ちょっと肩透かしをくらうのだった。一同が今夜泊まる旅館『梁山泊(りょうざんぱく)』に着いた。彼らはそこで、疫神教で使う仮面をかぶったテレビクルーたちに出会う。神隠し村に行くには、必ずその面をかぶらなければならず、取材のために借りていたらしい。だが彼らの目的は取材よりも、あくまで旧日本軍の財宝を見つけ出すことにあるようだ。そんなテレビクルーを梁山泊の主人が冷たい目で見ていた。翌朝、朝食をとっていたキュウたちは「仲間がいなくなった」とテレビクルーたちが大騒ぎしているのを聞く。
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決定的瞬間!空に消える死体
Qクラスの調査が始まった。疫神教の仮面がふたつしかないため、仕方なく調査は二手に分かれて行うことにし、神隠し村にはメグとリュウのふたりが行くことになった。だがキュウたちは、少しでも神隠し村の様子を見ておきたいということで、仮面ナシでもとがめられない、トンネル内の関所までふたりと同行することにするのだった。神隠し村に行くには、ふたつの村をつなぐトンネルを通る以外方法がないのだ。長くて複雑なトンネルの中を歩く一同。その途中キュウたちは、テレビクルーたちに出会う。メグとリュウを送り届け、ひょうたん村に帰ったキュウたちは、早速、調査を開始。モバイルを駆使した情報収集をカズマに任せ、キュウとキンタは村の調査に向かう。村の様子をじっくり見たキュウは、どう考えても不便だとしか思えないこの場所に、ふたつの村が造られたことに疑問を抱く。一方、神隠し村についたメグとリュウは、同じ宿に泊まることになったテレビクルーのひとりが、どこかに出かけるのを目撃する。
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死のお告げ!次はお前だ!!
神隠し村、ひょうたん村、それぞれに分かれての事件調査が続く。カズマは手に入れた旧日本軍の暗号文を何とかして解読しようとしていたが、いまだに完璧には解けずにいた。そんなカズマを見かねたキュウとキンタが、とりあえず解読できた個所の暗号文から、それが旧仮名遣いを用いた文章であると指摘。それを聞いたカズマはあることに気づく。その結果…。そこに、神隠し村にいたリュウから電話が入る。リュウはメグと協力しあって解き明かした事件のトリックについての報告をしようとしていたのだ。お互いが知りえた情報を電話連絡しあうキュウとリュウ。だが、そんなリュウとメグを、大勢の疫神教信者と教祖が取り囲む。動揺するメグ。だがリュウは落ち着き払ったままだ。そして「この事件の犯人は教祖だ!」と言い切る。そんなリュウに教祖は「今夜ひょうたん村で事件が起こる」と告げ、「自分を疑うのなら今夜一晩じっくり自分の行動を観察すればいい」と、トンネル入り口の見張り小屋に待機し、教祖自身を見張ることを許可するのだった。
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発覚!仮面の教祖―罪と嘘!!
ひょうたん村で起こった新たな事件。だが、リュウが犯人だと言っていた教祖は、神隠し村から一歩も出ておらず、しかもそれを証明したのはほかならぬリュウ自身だった。さらに教祖だけでなくそれ以外にもトンネルを通った不審な人物はひとりもおらず、今回の事件の犯人は犯行時刻にはひょうたん村におり、しかも現場の状況から、梁山泊の中をうろついても怪しまれない人物であるという結論に達する。早速、警察の事情聴取が始まった。キュウはその事情聴取の中で、ある人物が言った言葉に気をとめるのだった。翌朝、木の上にいるキュウをキンタが見つける。キュウは、尊敬する探偵から、昔、教わった「行き詰ったときには、視点を変えてみる」という言葉に従って、一連の事件に大きく関係していると思われる奇妙な図形の謎を解いているところだった。そのとき、ふたりの目にあるものが飛び込んできた。
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最後の神隠し!答えは一つ
一同の目の前に、信じられない光景が広がっていた。戦争が終わってからの長い間厳重に厳重を重ねて、ひた隠しにされてきた、ふたつの村にまつわる重大な秘密がそこにはあった。キュウが解き明かした奇妙な図形に隠された本当の意味。旧日本軍の財宝のありかとその正体。そして、数々の神隠しが何故起きなければならなかったのか。Qクラスのメンバーそれぞれが、集め、見つけ出した手がかりをもとに導き出した答え―それは―人間の愚かさと自分勝手さが作り出したウソに、さらにウソを塗り固めていった結果できあがった、おそろしくも悲しい、あまりにも大きなウソであり、そもそも事件の発端はあの忌まわしい戦時中から始まっていたのだ。Qクラスのメンバーが解き明かした、神隠し村とひょうたん村に隠された、事実とは一体?
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死者のディナー
フィールドワークで、ある高原の別荘地を訪れたQクラスは、偶然、殺人事件の現場に遭遇する。だがその現場はかなり奇妙で、なぜか被害者の目の前のテーブルの上には豪華なフルコース料理が所狭しと置かれていた。しかも被害者、両手にナイフとフォークを持ち、今まさに食事をしようとしていたかのような状態で発見されたのだ。警察の調査によれば殺されたのは料理研究家の『ジョンソン五木』で、死因は絞殺。死後二、三日が経過しているという。そして容疑者は四人。早速、それぞれの容疑者の取調べが始まった。だが誰一人として、直截、犯人に結びつきそうな人間がいない。外部犯の可能性もあると考える一同。だがリュウは「犯人は間違いなくあの四人の中にいる!」と断言する。キュウは、事件を解くカギが、あの豪華なフルコース料理の中にあると考え、仲間と協力し、事件現場となった小屋の中にあった、料理に関する本を片っ端から調べ始める。そんな中リュウは、「あのフルコースの中には、フルコースとして欠けている料理がひとつある」と指摘。その料理とは…。
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アリバイ列車
休日に釣りに出かけたキュウとキンタは、行きの電車の中で絵本作家の水無月香と同席になった。小さいころ水無月の絵本が大好きだったキュウは、思わぬ出会いにおおはしゃぎする。打ち解けた雰囲気で電車の旅を続ける三人だったが、水無月にはこの電車に乗ったもう一つの目的があった。水無月は元恋人で編集者の多賀の殺害計画を立てていた。そのアリバイ工作の為にこの電車に乗ったのだ。水無月は、携帯でうち合わせをする振りをして席を立つと、途中駅で下車する。そのまま用意してあった車に乗り、多賀との待ち合わせ場所に向かった。タイムリミットは一時間。キュウたちをアリバイの証人に仕立て上げる為にはその時間内に多賀を殺して電車まで戻らなければいけない。さまざまな計算外のトラブルにあいながらなんとか目的を果たした水無月は、ぎりぎりで電車に戻った。しかし水無月の不自然な様子に不信感を抱くキュウ。そこにDDSから多賀殺害の情報がもたらされる。疑惑を受けながらごまかし続ける水無月と、なんとか証拠をつかもうとするキュウたちの必死の攻防が始まった。
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呪いのアイドル
DDSの資料室で団探偵社への事件依頼を検索していたキュウは、軽井沢アイドル密室殺人事件というファイルを発見する。その謎を自分の手で解いてみたくなったキュウは、単身軽井沢に乗り込む。そこでキュウを待っていたのは、DDSからこの事件に派遣されてきたAクラスの雪平桜子。Qクラスに対抗意識をもつ雪平は、探偵としてのキュウの実力に興味を持ち、どちらが先に事件を解決できるか勝負を挑んでくる。DDS手帳を見せながら捜査をする雪平と、正体を隠しながら情報を集めるキュウ。依頼人の栗田礼香や事件の関係者達の話を聞き、映画の主役を巡る微妙な人間関係が見えてくる。そして礼香の姉の澄香の殺された部屋は、確かに完全な密室だった。その日の捜査を終えて宿に戻ったキュウは、何か引っかかりを感じて深夜に現場に戻る。すると今度は依頼人の栗田礼香の部屋の様子がおかしい。礼香にも犯人の魔の手が?いったい閉じられた部屋にはどんなトリックが隠されているのか?そしてキュウたちは依頼人を守ることができるのか?
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宿敵!冥王星
キュウに対抗して独自に調査を続けていた雪平は、事件の重要な証拠を発見する。だがそのまま何者かに襲われ、どこかに連れ去られてしまった。常にDDS手帳を見せていた雪平は、自ら危険を呼んでしまったのだ。雪平の危機に気付き、軽井沢中を探し回るキュウ。このままでは雪平の命が危ない!やっとのことでキュウは雪平のSOSサインを見つけるが、雪平はもう池に沈む寸前だった。助ける為に迷わず池に飛びこむキュウだったが、本当は泳げない。おぼれてしまい何もできないキュウ。このまま二人とも力尽きてしまうのか?しかしその時、何者かが池に飛びこみ、沈む雪平のもとに泳いでいく。さらに、キュウに差し伸べられる手。いったい誰が助けてくれたのか?ついに犯人との直接対決が始まる。密室トリックの秘密。事件の真相には悲しい復讐劇が。そして、捜査を進める中で見え隠れする邪悪な影は?
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狙われたメグ
軽井沢アイドル殺人事件の影には犯罪組織・冥王星の存在があった。かつて若き日の団守彦が多大な犠牲を払って命がけで壊滅寸前まで追いこんだ謎の組織。団は、対策をこうじる為に警視庁の警視正であるキンタの父親を尋ねる。しかし、冥王星は警視庁にまでも盗聴機をしかけていた。「この団守彦にとって、冥王星との戦いは探偵生命をかけた決戦となるだろう」悲壮な決意の団。暗闇の中、Qクラスに魔の手を伸ばそうと冥王星が動き出す。一方たいした事件もなく平穏な日常に戻っていたQクラス。メグはキュウ、キンタ、カズマを夕食に招待した。リュウは誘いを断ったので、代わりにで三郎丸と合流してメグの家に到着する。すると、家の様子が何かがおかしい。変形した鍵穴が示す事実は、ピッキング泥棒?キンタが強引に扉を開けて中に入る。違和感の残る室内。メグの瞬間記憶を頼りに、室内を調査するキュウたち。そして、ついに犯人の隠れていると思われる場所を特定したのだが…。
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消えたドラゴン
遂に本格的に動き出した謎の組織"冥王星"。そのアジトでは着々とDDSに対する新しい動きが始まっていた。一方DDSでは団探偵社の凄腕の探偵・本郷巽が、新任の教師として赴任してきていた。捜査中の事故で入院していた本郷。退院後、DDSの育成強化と冥王星対策という方針のもとにQクラスの担当になる。探偵として数々の修羅場をくぐってきた本郷は、Qクラスの甘さを指摘。初日から厳しい授業態度でのぞむ。圧倒されるキュウ達。授業終了後、本郷によって旧校舎の掃除を命じられるキンタ。しかしバイトを理由にキュウに押しつけて帰ってしまう。仕方なく掃除を始めるキュウとそれを手伝うメグ。資料室の掃除を始めた二人は、ふとしたところから龍の絵が描かれた奇妙な扉を見つける。建物の設計図にもない謎の扉。この建物には隠された部屋がある!この謎にすっかり魅せられたキュウは、不思議な扉の秘密を解明しようと推理を始める。そしてそんな二人を物陰から見つめる不気味な黒い影があった。
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地下牢獄SOS
龍の扉の謎を解き、漆黒の闇が広がる地下室に足を踏み入れたキュウとメグ。しかし、何者かによってそのまま地下室に閉じ込められてしまう。さらに、暗闇に放たれた毒蛇に噛まれてしまうメグ。とりあえずの応急処置をするが、このままではメグの命が危ない。必死に脱出のヒントを探すキュウ。そのころキュウ達の異常に気がついたキンタ、カズマ、リュウの3人。Aクラスの郷田、獅子戸も合流して旧校舎に集まる。2人の行方を追って捜査を開始する。しかし不自然な痕跡はあるものの、決定的な手がかりが見つからない。あせるキンタとカズマ。「DDS探偵心得第21条。証拠探しはまずゴミから」リュウは捜査の基本に戻ることを提案する。そして焼却炉からはキュウ達のカバンのほか、毒蛇が入っていたポットも発見される。キュウ達に命の危険が迫っていること感じ、戦慄するリュウ達。果たして、キュウとメグを閉じられた地下牢獄から救い出すことができるのか?
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殺人コレクター
都内有数の進学校、渋澤学院のホームページの掲示板に流れる奇妙な噂話。「殺人コレクター」と「殺人ビデオ」。それに続く一人の女生徒の失踪。これら一連の出来事に何か関係があるかもしれないと考え、DDSに潜入捜査の依頼が入った。選ばれたのはリュウとメグ。危険を伴う可能性はあったが、依頼を受ける2人。出発前、キュウはリュウにメグを守って欲しいと頼んだ。転校生として学院の特Aクラスに入った2人。さっそくクラスメイトから情報収集を始め、協力者をつのる。初日から目立ったリュウは、女の子も寄って来るが学院の不良にもからまれる。しかし実力でそれを撃退する。リュウが時々見せる冷たい面に戸惑いを感じるメグ。そんな中、特Aクラスの木暮純也が姿を消した。さらに翌日、今度はメグまでが何者かにさらわれてしまう。あせるリュウ。キュウとの約束を果たし、メグを救い出すことができるのか?
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死の校内放送
有名進学校・渋澤学院からネットで噂になっている「殺人コレクター」の調査を依頼されたDDS。それは、この学院の生徒が本物の殺人を撮った殺人ビデオを集めており、その中の1本に一ヶ月前より行方不明になっている同じ学院の女生徒が映っているというものだった。潜入捜査を開始したリュウとメグ。編入してすぐ学年トップの木暮純也が拉致され、さらにその翌日メグまでもが犯人に連れ去られてしまう。そして校内のネットの殺人中継に映ったのは、何者かにさらわれたメグの姿だった。乏しい情報からメグの行方を必死に探すリュウ。その天才的な推理力が冴え、敷地内の旧校舎でメグ救出に成功する。しかし、その横では先に行方不明になっていた木暮が変わり果てた姿で発見される。ついに殺人コレクターの犠牲者がでてしまった。警察が介入し、学院は騒然となる。その日の晩、ショックから立ち直れていないメグを励ますリュウ。2人の部屋を訪れたクラスメイトの遠矢が持ってきたのは新たなる殺人中継の情報だった。今度の犠牲者は誰だ?
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ネットの悲劇
有名進学校・渋澤学院からの依頼で潜入捜査に乗り出したリュウとメグ。しかし2人が編入してから事件は大きく動き始め、木暮純也、朝吹麻耶と立て続けに生徒に犠牲者がでた。しかも校内ネットで殺害の瞬間が生中継されたのだった。現場に残された手がかりから犯人の巧妙なアリバイトリックを見ぬいて行くリュウ。だがあと一歩、木暮殺しの謎が解けない。その時、2人の身を案じたキュウが学院にやってくる。キュウとリュウ。2人がそろったとき、事件は大きく解決に向かって動き出す。キュウが気付いたある小さな証拠物。DDSの身分を明かし、警察に協力を求めるリュウ。全ての証拠はそろった。さあ、殺人コレクターと対決だ!そのころ、追い詰められたコレクターは、リュウに対して恐ろしい逆襲を試みようとしていた。集められる容疑者達。その前で一つ一つ解かれて行く謎。そして犯人の魔の手がリュウに迫る!
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美少女探偵団
DDSでのぞき事件発生!?格闘技の授業後のシャワー室に現れた謎の影。その正体は?なんと「殺人コレクター」事件のときの渋澤学院の生徒、遠矢邦子だった。しかし見るからに別人のコギャル姿で現れた遠矢。探偵になるために思いきってイメージチェンジをしてきたというのだ。だが編入試験の成績は抜群で、いきなりAクラス入りだという。遠矢が編入してきたその日、潜入捜査で痴漢に間違えられたキュウとキンタの救出がメグに命じられる。「3人で行ってきて」と紫乃に指示されたメンバーとは、遠矢とAクラスの雪平。文句を言いながらはりきる雪平と遠矢。微妙なメンバーに頭をかかえるメグ。目的地に向かう途中3人が乗りこんだ電車で遠矢が痴漢にあってしまう。なんとかメグの瞬間記憶で犯人を捕まえるが、その男は犯行を否定する。真っ向から対立する3人と痴漢の男。はたして、メグたちは痴漢を捕まえることができるのか?
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家庭科室の謎
カズマの通う小学校でクラーレの毒の吹き矢が盗まれた。南米のインディオ達が侵略者であるスペイン兵を撃退するのに使った呪いの毒矢。カズマの学校に研究資料として保存していたものだった。クラーレは推理小説でも殺人トリックにもよく使われる危険なものである。調査の為にカズマの学校を訪れるQクラス。小学生に変装してきたキュウ。女子児童にまとわりつかれて身動きできないリュウ。騒ぎを起こしながらも問題の資料室の調査を始めるが、クラーレを学校に持ちこんだ張本人である神原教頭に追い出されてしまう。仕方なく引き揚げるQクラス。帰り際、携帯電話を忘れてきたカズマが家庭科室に戻る。家庭科室の扉をカズマがあけたその時、事件が起こった。校内に響く悲鳴。カズマは悲鳴のした家庭科準備室に駆けつける。そこにはカズマの憧れの家庭科教師、太刀川瞳がクラーレの矢で撃たれて倒れていた。犯人は家庭科室の隣の調理室から狙撃したのだ。駆けつけたキュウ達と供に家庭科室を閉鎖し、調理室に踏み込むが、そこには誰の姿もない。犯人は煙のように消えてしまった?
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消えた呪い
クラーレの毒矢で撃たれたカズマの学校の家庭科教師・太刀川瞳は、幸いにも一命はとりとめた。しかし、その犯行現場は不可解極まるものだった。矢を放った犯人がいるはずの家庭科調理室から逃走可能な2つの出口は、キュウ達DDSが固めていた。つまり完全な密室だったにもかかわらず、犯人はまんまとその場から逃げおおせたのだ。太刀川に憧れ、慕っているカズマは必死になって捜査をするが、犯人の痕跡はまったく見つからない。参考人として理科の岩留・音楽の江部・クラーレを持ちこんだ教頭らから話を聞くが、それぞれ何かを隠している様子はあるものの決定的な手がかりは得られない。もう一度現場に戻って調査を始めるカズマ達。順を追って事件の検証をしながら、『完璧すぎる密室』について推理する一同。『完璧すぎる密室』で可能なこと。その時、カズマはある結論にたどり着き、愕然とする。それは、カズマにとって信じることのできない事だった。
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恐怖の宝石爆弾
休日に遊園地に遊びに行ったキュウとメグは、バイトをしていたキンタに見つかって冷やかされる。その時、乗り物の一つが爆発し、あたりは大混乱に陥る。それはこの町で起こっている連続爆弾事件の3件目だった。急遽DDSに集められるQクラスメンバー。団と本郷の指示のもと、集められた情報の分析を開始する。メグが全ての爆破現場の写真に同じ人物が写っていることに気付く。前歯にルビーを埋めこんだその特徴から、良成タイキという人物であることがわかり、さっそく良成のアパートに急行する一同。宝石を使った降例術を行っている良成の部屋はその為の祭壇などがおかれて妖しげな雰囲気が漂っていた。多少の抵抗を受けながら良成を捕まえる本郷。次いで部屋を捜査して見ると次の爆弾はもう仕掛けられた後だった。のらりくらりと嘘をつき、混乱に拍車をかける良成。キュウは、爆弾の入っていた箱からヒントを得て次に爆破される場所を突き止める。爆発まであと2時間を切った。もう時間はない。キュウたちは爆発をくいとめることができるのか?
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幻奏館殺人事件
二週間前に、有名なバイオリニスト『弓削雅臣』のもとに、脅迫状めいた手紙が届いた。その差出人は、筆跡から、弓削の一番弟子『宝生美鶴』ではないかということになる。ところが美鶴は、半年前に自殺していたのだ。依頼を受け、早速、Qクラスが呼び出される。近々、弓削が『九頭龍匠』が作ったバイオリン『テスタ・ディ・ドラゴ』を譲る相手を決めるため、弟子や評論家を自分の別荘『幻奏館』に招くことになっている。その際、何か事件が起こらないとも限らないため、護衛と捜査をするためだ。九頭龍匠の名前を聞いた途端リュウの表情が変わる。自ら捜査のために幻奏館に向かうと言い出したリュウ、そして、キュウ、メグの三人は、招かれた関係者の間に漂う険悪なムードを感じ取る。そんな中、第一の殺人が起こる。しかも事件現場では、自殺した美鶴が最も得意とした曲が流れていた。その頃、キュウたちとは別行動をとり、本郷とともに車で幻奏館に向かっていたキンタは、途中、土砂崩れで行く手を阻まれていた。だが、その土砂崩れは、ダイナマイトを使って人為的に引き起こされたものだった。
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死神の旋律
リュウの目の前で「テスタ・ディ・ドラゴ」の後継者候補の1人・村雨が血を吐いて死んだ。ウイスキーに仕込まれていた青酸系の毒。事態は連続殺人へと発展し、幻奏館にギスギスした空気が流れる。影に潜む邪悪な意思を感じるリュウ。その天才的な推理は、見事白州を殺害した自動殺人トリックを解明する。しかし冷静さを欠くリュウは確証がないまま犯人までもを断定。リュウの暴走は、館に波紋を起こす。ぶつかるキュウとリュウ。Qクラス空中分解の危機!カズマの調査によって明かされる天才バイオリニストの死の真相。冥界のマエストロの奏でる死神の旋律にのって狂気のワルツを踊らされる人々。怒り、悲しみ、おびえ。一方、雨の中幻奏館に向かって歩いていたキンタ、本郷、五島田にも危機が迫っていた。ひどくなる雨は、3人の体力を容赦なくうばってゆく。そして、幻奏館にさらなる悲鳴が響き渡る。冥界のマエストロの演奏は終わらない。
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殺人協奏曲
自らが「冥界のマエストロ」であるという遺書を残し、「テスタ・ディ・ドラゴ」の後継者候補の一人・霧島が自殺した。その結末に納得できないキュウ達Qクラスは、もう一度事件を最初から検証する。村雨の性格を熟知した殺害方法。白州殺害のアリバイトリック。そして、宝生美鶴を取り巻く人間関係。決定的証拠は、ある人物の持ってきた手荷物にあった。「そうか、そういうことか!」今こそ全ての謎を解き明かし、死の旋律に終止符を打つとき。冥界のマエストロとの直接対決が始まった。次々と暴かれる恐るべき殺人トリック。「テスタ・ディ・ドラゴ」の後継者を巡る醜い争いの真相。そして、真犯人の意外な正体。全ての真実が明かされたその時、恐るべき冥王星の罠が発動する。目の前で起こった信じられない出来事。嵐の幻奏館に悲痛な叫びがこだまする。
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友情の決死行
リュウが刺された!大量の出血。戻らない意識。早く病院で治療しないと命が危ない。仲間の命を救う為、リュウを背負って幻奏館を出るキンタ。幻奏館に残ったQクラスは、本郷からDDS最大の敵・冥王星の存在を初めて知らされる。この場に冥王星のスパイがいる。戦慄する一同。本郷対冥王星の壮絶な心理戦。そしてついに追い詰められる冥王星。その頃キンタは街までもう一息の所まで来ていた。この崩れた土砂を越えれば。その時、激しい雨が更なる土砂崩れを引き起こす。バランスを崩したキンタは、背中に背負ったリュウをガケの上に放り投げる。しかし自分は土砂に飲みこまれてしまう。ギリギリガケの端に捕まるが、もはや力は残されていない。「リュウ…、テメーだけはなんとか助かってくれ…」その時、キンタに差し出される手。「だめだよ。探偵があきらめちゃ」それは幻奏館から2人を追ってきたキュウの手だった。キュウとキンタ、友情の決死行。大切な仲間、リュウの命を救うことはできるのか?
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対決!首なし女
冥王星の呪縛から逃れるために家を飛び出したリュウを自分の家に迎えることを決めたキュウ。最初はとまどうキュウの母・小百合だったが、結局リュウを受け入れることを理解してくれる。さっそく歓迎会の準備に買い物に出かける3人。その帰り道、最近おばけがでるという噂がたっている『迷路小路』と呼ばれる道の近くを通りかかる。呪われた迷宮に現れるのは『首なし女』だという。3人は、迷路小路の近くで出会った不思議な老婆に、「首なし女を2度見たものは命を落とす」と忠告を受ける。しかし、キュウとリュウはその話に興味を持ち、首なし女の正体を突きとめるために迷路小路に向かうことにする。不気味な風が吹き、風鈴の音とともに姿を現す首なし女。キュウたちは、首なし女を追って迷路小路の奥深くに入りこんでいく。だが袋小路に追い詰められた首なし女は、煙のように消えてしまう。首なし女は本物のおばけなのか?その正体は?
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魔矢姫殺人事件
「人柱の谷を踏みにじるものは魔矢姫の怒りに触れる」という脅迫状が代議士・鷹飛勝五郎のもとに届けられる。依頼を受け、鷹飛が滞在する陣中村に派遣されるQクラスと本郷。村は鷹飛の推進するダムを巡って住民がまっぷたつに対立していた。指定された民宿に到着したキュウ達は、フリージャーナリストの陣内から鷹飛の汚職に関する黒い噂を聞かされる。鷹飛の別荘は村の奥地、ダム工事現場のすぐ側にあった。自らダム建設を計画し、土地を転売して利益をあげるあからさまな鷹飛のやり方に反発を覚えるキンタ。その時キュウが、別荘の様子がおかしいことに気付く。換気扇がススで真っ黒になっており、まるで火事現場のようになっていた。玄関の扉はカギはかかってないものの、何かがつかえていて開かない。なんとか扉を破壊して中に踏み込むと、そこには鷹飛の焼死体が横たわっていた。しかも死体の首には締められた後が残っている。室内は入り口の扉がコンクリートの塊で塞がれており、他に出入り口はなかった。「これは、見事なまでに完璧な密室で起きた、不可能犯罪だ!」
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裏切り者の里
事件は連続殺人へと発展する。今度は鷹飛の秘書の尾花と一緒にいた強羅が変死体で発見された。強羅は鷹飛代議士と供にダム建設を推進する金鬼建設の担当だった。村を守る為に侵入者を人柱の呪いの炎で焼き尽くすという魔矢姫の伝説。相次ぐ奇妙な焼死体の出現に村人達は魔矢姫の呪いを重ね合わせる。鷹飛の死体が発見された完全な密室という状況。強羅の残した遺書の存在。以上の点から警察はこの事件を自殺として処理しようとする。しかし、どうしても違和感をぬぐえないキュウ達は、捜査を続けることを決意する。ダム工事を巡る村人達の悲劇。この村の出身で、本当は工事を中止させるために鷹飛の秘書になった氷月遊里は、不要なダム工事のせいで不幸になった全ての人たちの怨念の炎が2人を焼き殺したと語る。ダム工事現場の事故で死んだ兄を持つ村の少年・武蔵は、遊里の真意を知らずに裏切り者としてののしる。誤解を重ねて複雑に入り組む人間関係。本当の裏切り者は誰なのか?そして、警察も投げ出した密室の謎を解くために、Qクラスの現場検証が始まった。
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リュウの決意
犯人の正体。それを裏付ける証拠。そして完璧な密室殺人を可能にしたトリックの答え。Qクラスの推理は、全ての謎を解き明かす。いよいよ真犯人との対決が始まった。ヒントは3つ。ある人物の不自然な行動。強羅が殺される前日に届いた強羅宛てのファックス。密室を作りあげたコンクリートの塊の下にしいてあったビニールシート。しかし、つきつけられた証拠物にも、憶測でしかないとシラを切る容疑者。説明のつかない鷹飛の密室が明かされない限り犯行を立証できない。それに対してキュウは全員の目の前で完全密室を再現をして見せる。前代未聞の驚愕のトリック秘密とは?追い詰められた真犯人がとる思いもかけない行動。最後の人柱が、村を守る呪いの炎に焼き尽くされる。それは、その場にいたもの全てを巻きこむ狂気の業火となってQクラスに迫りくる。その時、リュウは事件の影に潜む冥王星の姿を見た!
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団守彦、誘拐!
団守彦を狙うライフルのスコープ。銃声が響き、襲いくる謎の男達。一瞬で拉致される団先生。DDSに緊張が走る。緊急召集がかかるQクラスとAクラス、そして七海たち。総力をあげた救出作戦が始まった。団先生の持つ発信機をたよりに居所に急行する一同。しかし、すでに犯人の姿はなく、壊された発信機だけが残されていた。そして仕掛けられた爆弾が爆発。危機一髪で脱出するが、犯人の迅速な行動に疑問を抱くQクラス。「こちらの情報が伝わっている。まさか、DDSにスパイが?」確かにそれらしい痕跡はあった。1人独自の行動をとり続ける本郷に疑いを抱く七海。犯人からの身代金の要求は10億円。指定された場所に金を置き、密かに見守るキュウ達。しかし、一瞬の隙をつかれて目の前の身代金が消えてしまう。10億円の行方は?そして、無事、団先生を救出できるのか?
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未来の名探偵
団守彦誘拐事件の黒幕は、冥王星だった。リュウ奪還に全てをかけて最後の決戦を挑むサー・アヌビス。さらわれた団先生はアヌビスによって東京湾の船に連れ込まれる。それは冥王星に占拠されたDDSの巨大客船・サンライズ号だった。団先生の残した暗号から居場所をつきとめたQクラスは、DDSサンライズの停泊している港へと急ぐ。今まさに出航しようとする船に車ごと飛びこむ本郷とキュウ達。待ちうける冥王星との最後の死闘が始まる。襲いかかる冥王星の戦闘員の目を盗み、船内をかけまわるQクラス。キュウは、なんとか団先生の監禁場所にたどり着く。しかし再会した団先生の様子はどこかおかしい。さらにキュウの背後に忍び寄る危険な影があった。一方、リュウは直接姿を現したアヌビスと対峙していた。目の前で船の自爆スイッチを押すアヌビス。船の爆発まであとわずか。Qクラスは無事脱出することができるのか?そして、アヌビスとの決着は?
スタッフ
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アニメーション制作
ぴえろ -
キャラクターデザイン
大西雅也 -
シリーズ構成
林誠人
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原作
さとうふみや 天樹征丸 -
掲載誌
週刊少年マガジン -
撮影監督
福島敏行 -
監督
阿部記之 -
美術監督
高木佐和子 -
製作
TBS ぴえろ -
週刊少年マガジン
講談社 -
音響制作
ザック・プロモーション
キャスト
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キュウ
緒方恵美 -
天草 流
遠近孝一 -
美南 恵
桑島法子
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遠山金太郎
石川英郎 -
鳴沢数馬
川上とも子